日帰りなのに驚くほど大きなザックを背負っていたり、もしもの時のためを考慮して荷物が増えてしまったり、登山に慣れていない人ほど荷物が大きく重い傾向があります。
思い切って軽量化してみると、足取りが軽くなり時間も体力も余裕ができて今まで見えていなかった景色も見えるようになります。
おすすめの軽量化の方法や注意点をご紹介しますので、参考にして装備品を軽量化してみましょう。
装備する荷物の軽量化で登山が驚くほど快適に!
登山を始めて間もないと、何かあったときのためを考えて荷物が多くなってしまうこともありますね。
もちろん非常時のことを考えて装備するものを選ぶのは間違ったことではありませんが、荷物が多すぎるとその分、危険も多くなります。
沢山の荷物を背負うには、大きくてしっかりしたザックが必要になりますが、容量の大きいザックはフレームが入っていたり丈夫で重い生地を採用していたりとザック自体が重くなってしまいます。
重たいザックに沢山の道具を装備して行動すると、バランスを崩しやすく安全性が乏しいです。
また、体力の消耗が著しく思ったように身体が動きません。
そうなると、歩行スピードが落ちて下山予定時刻を過ぎてしまい、日没後も行動しなくてはいけなくなったり、身動きがとれなくなったりしてしまい遭難してしまう場合もあります。
最悪な事態を回避するべく、余計なものは装備せずにできるだけ荷物は軽くしていきましょう。
だからといって、エマージェンシーグッズなど緊急時に役立てることができるものを装備から外してしまうことは避けてください。
ただ軽ければいいというのは間違いで、安全性と快適性を兼ね備えてバランスよく軽量化することが重要です。
うまく軽量化ができると登山が快適になるのと同時に、余裕がうまれ見える景色も一味違うものになり、より一層登山を楽しむことができます。
上手に軽量化!装備品を一度広げて見極める!
いきなり軽量化といっても何から減らせばいいのか、わからない人も多いのではないでしょうか。
そのようなときは、装備していく予定の荷物や道具を一度全部広げて本当に必要かどうか考えてみましょう。
余分な着替えや数種類のアウター、厚手のタオルなどが嵩張って重量化してしまいます。
登山をするのが夏ならば、アウターを複数装備する必要はありませんし、日帰りや一泊程度の登山ならインナーの着替えだけで事足りることもあります。
普段使っているような綿のタオルを数枚持っていくと、それだけでザックの中のスペースが占領されてしまうので登山用の速乾性のあるタオルを1枚装備すれば事足ります。
また、「あったら便利だろうな」と思って荷物に加えたものは大抵使わないで持ち帰ってくることが多いはずです。
下山後にまた荷物を広げて、使用していないものがないか確認してみましょう。
確認してみて、未使用なものは次回の登山からは装備しなければいいのです。
そうして、帰ってきてから荷物の反省をすることで自分に本当に必要なものが何かがわかってきて、余計なものを装備しなくてすみ、軽量化につながります。
軽ければいい訳ではない!登山ギアは臨機応変に!
どのような登山ギアの中でも、大幅な軽量化につながるのが、テントやシュラフ、調理器具です。
テントはあまり軽すぎて強度や移住性が低くては快適とかけ離れてしまいます。
軽量モデルの買い替えを検討していなくても、ペグだけを軽量モデルのものに変えたり、テントサイトが岩場の場合は石をペグ代わりにしたりすることもできるのでペグの数も減らせます。
また、夏場でしたらツェルトをテントの代わりに使用することで大幅に軽量化することができます。
同様にシュラフも夏場でしたら、シュラフカバーで代用することができる場合もあります。
コッヘルやバーナーなどの調理器具もできるだけ軽量でコンパクトなものを選びましょう。
ただ、軽ければ何でもいいのではなく、利便性も兼ね備えているかどうかも重要です。
チタン製のコッヘルはとにかく軽いですが、調理がしにくかったり、コンパクトなバーナーだと標高の高いところでは使用できなかったりするので自分にあったものの中で最も軽量のものを探してみましょう。
登る山によって装備の仕方は変わりますので、軽さも重視しつつその山行に適した道具を装備すると快適に登山することができます。
工夫次第で快適登山!食料を見直して軽量化!
意外にもまだまだ軽量化できる部分が、行動食や飲み物も含む食料になります。
例えば、果物など重くてゴミが出るものは避けたほうがいいでしょう。
その他にもコンビニやスーパーでも見かけるようになったフリーズドライ食品やアルファ米を利用すれば、大幅に軽量化ができます。
お味噌汁やお米等、主要食も重さを気にせず持って行くことができますし、こだわって自炊をしたい場合もフリーズドライ野菜を利用すれば軽量化もでき、栄養もとれます。
重くて嵩張る果物もフリーズドライフルーツにすれば、軽いですし果物が傷む心配もありません。
おまけに登山に必要なビタミンも接種できるので、フリーズドライ食品は積極的に活用しましょう。
また、行動食においても個包装になっているおやつなどは、すべて袋から出してまとめてジップロックに入れることでゴミも減らせます。
登山の行動食でお馴染みのナッツやドライフルーツも購入したまま持っていかず、食べる分だけをジップロックに入れて持って行く方がいいです。
飲み物もペットボトルのままでは嵩張りますし、ゴミもでてしまいます。
そこで、ハイドレーションを装備すれば2リットルや3リットルの大容量の飲み物を持ち運ぶことができますし、飲み終わった後にコンパクトに畳むことができます。
食事や行動食を楽しみに登山をされる方も多いと思いますが、重量が重いとその分エネルギーも消費され、そうすると持って行く食料も増やさなければいけなくなり、悪循環になってしまいます。
食料も工夫すれば、軽量化しつつ美味しいものも食べられ、必要な栄養素も接種できます。
見落としがち!細々した日用品の軽量化
ここまで登山に必要な装備品の軽量化する方法をご紹介してきました。
しかし、この他にも軽くできるところはたくさんあります。
例えば、いつも使っている財布を登山に持って行っていませんか?
山では使うはずのないカード類や必要のないレシートなど、無駄なものが入ったまま持って行くと嵩張ってしまい、ザックの中で邪魔になってしまいます。
小銭もたくさん入っているとそれだけで重くなってしまいます。
保険証と免許証、登山中に使いそうな金額を小さいマルチケースに移し替えていけば、かなりスマートになり取り出しやすくなります。
同時に、車の鍵や家の鍵もキーチェーンから外して一緒にマルチケースに入れるようにすれば軽量化もできますし、なくさずにすむのでオススメです。
軽くなるのは微々たるものですが、「塵も積もれば山となる」と言うようにできるものから少しずつ軽くしていくことが軽量化への一歩です。
その他に、女性の場合でしたら化粧品類も必要になってきますが、化粧水や乳液も携帯ボトルに移し替えるなどするとコンパクトになります。
身体を清潔に保つボディタオルや日焼け止めもコンパクトサイズのものを選んだり、余計な分量は持っていかないことでどうしても荷物が多くなってしまう女性でも、軽量化は図れます。
登山で使用する日用品もそのまま持ち運ぶのではなく、削れる部分があるなら極力削って不必要なものは持っていかないようにしましょう。
大幅軽量化!ウルトラライト装備で登山をもっと楽しく!
いつもの持ち物からできるだけ軽量化するのもいいのですが、思ったより軽量化できない場合もあります。
そんな時は思い切って軽量化アイテムを購入するのも一つの手です。
ウルトラライトといった驚くほど軽くてコンパクトな道具が続々と発売されています。
テントや寝袋といったギア類から、レインウェアのような必需品も軽量なものが注目されています。
移住性や耐久性を考えるとどうしても重くなってしまうテントも、1kgをきる物も多くなってきています。
【MSR/CARBON REFLEX1(エムエスアール/カーボンリフレックス1)】
重量:790g
参考価格:¥63,000+税
サイズ:1人用
こちらのテントはフレームにカーボンポールを使用し耐久性もあって、尚且つ前室スペースも備えていて移住性、耐久性共に安心で、重量も790gと軽量です。
1人用のテントとしては価格が少し高いですが、荷物が軽量化されて快適に登山ができると思うと決して高すぎることはないです。
また、絶対に装備するレインウェアでさえ、200gをきる物がたくさんあります。
【モンベル バーサライトジャケット Men’s】
参考価格:14,600+税
重量:134g
サイズ:S、M、L、XL
国産メーカーのモンベルの軽量レインウェアは価格も安く、手っ取り早く荷物を軽量化したいのなら手にしやすいです。
このように大幅に荷物を軽量化したいのなら、登山道具をウルトラライト仕様のものに買い替えてしまうのが一番の近道です。
荷物を軽くして登山をもっと安全に快適に楽しもう!
1gでも軽くなるように色々な工夫をしてみると、驚くほど荷物がコンパクトに軽くなるはずです。
むやみに軽量化を図るのではなく、快適性と安全面のバランスも考慮して丁度いい塩梅で軽量化を実現させましょう。
登山の時の荷物の重さに参っているようでしたら、一度荷物を見直してみることで自分の登山の仕方の見直しにもなり、自然と軽量化するべきものがわかってきますよ。
荷物を軽量化することが安全安心で快適な登山に繋がっていきますので、ぜひ積極的にウルトラライトのアイテムなどを取り入れてみましょう。