ビクトリノックスがアパレルから撤退!?その理由とは

ナイフメーカーのビクトリノックスが、10年以上続けたアパレル部門を2017年に撤退しました。

ここ数年はアパレルメーカーの倒産や、外資系アパレルメーカーの日本撤退が相次いでいますが、アパレル業界には一体何が起こっているのでしょうか?

アパレル業界の今後の将来性について考えてみましょう。

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ビクトリノックスとはどんなブランド?認知度は?

ビクトリノックスと聞いてピンとくる人はどのぐらいいるでしょうか。

ブランドのロゴをみると、「あぁ、あのメーカーね」と思う人もいると思いますが、ビクトリノックスの本業はナイフメーカーです。

多機能を持ったマルチツールが有名で、アウトドアではよく使われるものです。

ナイフやハサミなどの工具が収納されたコンパクトなツールで、キャンプや登山をする人が持っているのをよく見かけると思います。

スイスが本拠地のビクトリノックスのブランド名は、創業者の母親の名前「ビクトリア」が由来で、ステンレス鋼をフランス語で表すと「イノックス」と言われることから、それが組み合わせられ、「ビクトリノックス」というブランド名となりました。

本業のナイフ以外には、キッチンナイフ、時計、バッグ、スーツケース、フレグランスを扱っており、以前にはアパレル製品も扱っていましたが、アパレル製品は2017年に撤退しました。

ビクトリノックスがアパレルを撤退したのはなぜ?

ビクトリノックスは2017年の秋物の生産を最後とし、アパレル部門から撤退してしまいました。

そのとき、最高経営責任者のカール・エルセナーからは、「主力のアイテムに力を入れていくため、アパレル部門からは撤退する」とコメントが発表されました。

ビクトリノックスは、ナイフのイメージが強く、アパレル部門と言われても、しっくりこないイメージがあり、2013年には、ロンドンのデザイナー「クリストファー・レイバーン(Christopher Raeburn)」を起用して、認知度の向上を図ったこともあります。

しかし、やはりアパレル部門の認知度を上げることは難しかったのでしょうか。

ファストファッションが流行する中、決して安価ではないビクトリノックスの服は流行らなかったのかもしれません。

シンプルでお洒落なミリタリーテイストの服が多く、一定のファンがついていたのに非常に残念です。

ビクトリノックスのアパレル製品にはどんなものがあったの?

ビクトリノックスのアパレル製品は、ミリタリーテイストが多く、M65型のジャケットやチェックシャツ、ポロシャツ、中綿やダウンを使用したアウターが多くありました。

生地の性能としては、防水性、耐久性に優れたゴアテックスを使用した生地が使われているものもあり、高機能ナイフと一緒に使えるような、アウトドアでの使用に適したものが目立ちます。

2017年アパレル部門、最後の製品は、機能性が重視されたものが多く、持ち運びに便利な200gのウインドブレーカーや、リサイクルペットボトルを使用した生地で作られたエコデニムなど、ビクトリノックスらしい高機能な製品が発売されました。

すでにアパレル部門から撤退してしまったビクトリノックスの製品は、今では新品で購入することはできず、オークションや古着屋で購入するしかありません。

そのため、将来的には希少価値が上がるかもしれないブランドになるかもしれませんね。

一流メーカーとそれ以外のメーカーの服に違いはあるの?

最近では、一般のカジュアルメーカーからも機能性を謳ったアパレル製品が発売されています。

ポリエステルが使われた吸水速乾、冷感のドライTシャツや裏起毛の防寒、暖パンと言われる、冬用の暖かいボトムスなど、以前はスポーツメーカーが主に販売していたアイテムも、最近は色々なメーカーから発売されるようになりました。

一流メーカーから発売されているものだと、価格も高いですが、一般のカジュアルメーカーから発売されているものは、わりと安価で購入しやすい価格帯になっています。

ビクトリノックスから発売されていたアパレル製品は、安価なものではありませんでしたが、調べてみるとやはり、品質のよいものが使われていることがわかります。

そこで、ダウンジャケットを例にお話しします。

例えば、安価なダウンジャケットは、ダウンジャケットと謳っておきながらも、ダウンは使われておらず、代わりに中綿が使われていることがありました。

これでは、暖かさはかなり劣ってしまいます。

その点、ビクトリノックスを含む一流ブランドでは、しっかりと本物のダウンが使われ、高い保温性を持った高品質なダウンジャケットが販売されていたのです。

ただし、中にはダウンと中綿が混合されているジャケットもありますので、購入する際には品質表示を確認してから購入することをおすすめします。

こういったことを考えると、本物志向のビクトリノックスがアパレルから撤退してしまったのはとても残念ですね。

日本を撤退していく外資系アパレルブランドの事情とは

2017年10月にロサンゼルス発の「フォーエバー21」が、日本1号店である原宿店を閉店しました。

そして、2018年7月16日には、「H&M」日本1号店の銀座店が閉店です。

「GAP」の系列「オールドネイビー」も日本を撤退しています。

主にファストファッションが目立ちますが、アベノミクスによって円安が輸出を促進されたことが原因の一つとも言われています。

縫製工場のある中国や東南アジアでのコストも上がり、ファストファッションの武器である低価格が失われ、若者のアパレル製品への購買意欲が低下してきていることも挙げられています。

ビクトリノックスは、若者よりも中高年へ向けたものが多いですが、ファストファッションが流行っている中、高価なものへの購買意欲が日本国内で下がってきているとも思えます。

そして、インターネット上で個人間で売買ができるツール、「メルカリ」や「オークション」の影響により、お店で買うよりも、低価格で買うことができる機会が増え、こういったことも大きく影響してきているように感じます。

国内ブランドの製造を撤退していく製造メーカーも!

ビクトリノックスのような海外ブランドだけではなく、国内のアパレルメーカーにも変化が起きています。

縫製工場の多い、中国や東南アジアでの製造コストが上がり、国内製造が増えてきていますが、国内の縫製工場は高齢化により、どんどん閉鎖されてきています。

また、縫製の賃金は低く、縫製工場で働く若者が減り、海外から外国人を雇う工場も増えてきました。

「MADE IN JAPAN」であるにも関わらず、実際に服を縫っているのは、中国人であったりするのです。

また、外国人を不正な低賃金で雇い、そういった工場が摘発され、正当な賃金を払えず工場が廃業してしまうケースもあります。

こういった背景には、アパレルの価格低下によるものがあります。

ファストファッションが流行っている中、アパレル製品の価格がどんどん下がってきています。

利益がほとんどないものを作るため、製造コストを抑えようと、安く外国人を雇うのです。

また、中には無謀な製造価格で大量発注がされ、完成したものに対して全返品を行うメーカーもあり、そういったメーカーから、製造業者が撤退していくという状況も起こっています。

外資系のアパレルメーカーは日本を撤退、日本国内では服を作る縫製工場減る一方で、日本のアパレル事情は今後どうなっていくのでしょうか。

アパレル業界の課題!低価格か高機能かトヨタ生産方式か

ビクトリノックスがアパレル部門を撤退したのは、ビクトリノックスだけの問題だけではなさそうです。

アパレル業界には多くの問題が起こっています。

低価格を実現するためには、不正が相次ぎ、さらには環境汚染という問題が発生しています。

高機能を実現するためには、コストがかかり、販売数がそれに見合わない問題と考えると、色々なムダを省いた、「トヨタ生産方式」をアパレル部門にも取り入れる時代がやってくるかもしれませんね。