登山の服装のポイント!トレッキングパンツの特徴と選び方

最終更新日:2019/10/16

登山に行くのであれば、登山用の服装について考えなければなりません。

トップスに気を遣う人は多いと思いますが、パンツにも登山ならではの機能性が求められます。

また、最近では登山用の服装にもファッション性が取り入れられるようになり、機能性とデザイン性の両方を持つようなトレッキングパンツも登場しています。

今回の記事では、登山向けのトレッキングパンツの特徴や選び方をご紹介します。

トレッキングパンツは3種類!服装はシーンによって使い分ける

登山の際の服装はトップスのレイヤリングに注目が集まりがちですが、もちろん下半身に履くパンツも大切で、機能性が求められます。

登山の際に履くパンツは一般的にトレッキングパンツと呼ばれます。

トレッキングパンツは大きく3種類に分けられ、シーンや季節によって使い分ける必要があります。

【ショートパンツ/ハーフパンツ】

動きやすく通気性にすぐれているため、暖かい時期に活躍してくれます。

ただ、素肌に履いてしまうと登山の動きで皮膚にケガを負ったり虫に刺されたりしてしまいます。

登山ではタイツと組み合わせる服装がおすすめです。

女性はパンツとタイツのカラーコーディネートでファッションを楽しめますよ。

【ロングパンツ】

トレッキングパンツとしては定番の形です。

さまざまなシーンで使いやすく、一本は持っておくべきです。

肌の防護もできますし、素材によっては透湿性・防風性・防寒性などを持ちます。

【コンバーチブルパンツ】

コンバーチブルパンツとは聞きなれないと思いますが、ショートパンツとロングパンツの2種類に切り替えができる2WAY登山用パンツのことです。

ブランドによっては、ショート/7分丈/ロングの3WAYのものもあります。

ジッパーによってパンツの丈を切り離すことができ、季節に応じて、気候の変化に応じてパンツの丈を使い分けることができます。

トレッキングパンツが持つ機能は登山において必須

丈のほかにも、登山を楽しむためにはトレッキングパンツの機能性が物をいいます。

トレッキングパンツに求められる機能を見てみましょう。

【ストレッチ性】

登山では、上下左右さまざまな動きをしなければなりません。

立体裁断されているモデルは、歩行を邪魔せずストレスなく歩けます。

【透湿性・速乾性】

汗をかいたときに蒸れてしまうとかえって冷えてしまいます。

特に春夏の登山では顕著で、透湿・速乾性があると快適に登山ができます。

【防風性】

稜線では強風にあおられることも珍しくありません。

風を受け続けると体が冷えて体力も消耗します。

防風性は上半身だけでなく下半身にも必要です。

【撥水性】

多少の雨であればはじいてくれる撥水性があるとレインウェアを取り出さずに済み、登山においてとても便利な機能です。

【耐摩耗性】

トレッキングパンツは登山の服装の中でも酷使するウェアのひとつといって良いでしょう。

登山では脚を常に動かしていますし、地面に座ったり岩にこすれたり、トレッキングパンツには常に何かしらのストレスがかかっています。

膝やお尻の部分などが補強されているなど、摩耗への対策がなされているものがおすすめです。

暖かい季節の登山に履くトレッキングパンツ

季節別に、トレッキングパンツの選び方を見てみましょう。

【春・夏・初秋】

夏や春秋の暑くなる時期は、透湿速乾性があるトレッキングパンツを選ぶことが大切です。

ストレッチ素材で、動きやすさも重視したいですね。

動きやすさで考えると抜群に適しているのがショートパンツです。

脚が軽快に動かせますので、動きにストレスを感じません。

しかし、ショートパンツだけだと肌をさらしてしまい、ケガや虫、紫外線に悩まされることになります。

また、防寒性にも欠け、寒くなったときにも対応できません。

そのため、登山用の機能性タイツを合わせて履くのがおすすめです。

もしくは、前の項でご紹介したコンバーチブルパンツでも良いでしょう。

ほかにも、ハーフパンツという選択肢もあります。

ショートパンツよりも肌を保護してくれる面積が大きく、ケガをしやすい膝が覆われているため、ショートパンツよりはケガをしにくいといえます。

春から夏、そして秋にかけて、長いシーズン使える服装で考えると、やはり薄手のロングパンツが万能です。

裏地のないタイプのロングパンツは通気性も良く、真夏以外であれば快適に登山をすることができます。

パンツと肌との摩擦が気になるのであれば、下にタイツを着用すると良いでしょう。

寒い季節の登山に履くトレッキングパンツ

次に、寒い時期のトレッキングパンツの選び方です。

【秋・冬】

冬の登山の服装としては、保温性がとても大切であることは間違いありません。

ただ、トレッキングパンツについては厚手であればあるほど良い、というわけでもないのです。

厳冬期の登山であれば厚手が基本的な服装になりますが、晩秋や初冬であればそこまで厚手である必要はありません。

雪山に行くのか、雪のない山に行くのかによってかなり選び方が変わってきます。

もし、雪のない山に行くのでしたら厚手すぎるものはオーバースペックかもしれません。

厚手すぎると動きにくくもなりますし、動いているうちに暑くなってしまう可能性があります。

ダウンパンツや裏起毛パンツもありますが、暑くなると汗をかき体を冷やしてしまいます。

そのためあまりおすすめしません。

登山はハードに動き続けるため、冬でも思ったより汗をかきます。

透湿性がある中厚のトレッキングパンツで、タイツなどで保温性を調節するのがおすすめです。

冬季のトレッキングパンツでは、保温性、透湿性、そして防風性がとても大切です。

冬山の風は体温だけでなく体力も奪います。

ソフトシェルパンツなど、防風性・撥水性のあるトレッキングパンツを選ぶと、春先まで使えて便利です。

登山でもファッション性のある服装を楽しむ

登山においてさまざまな機能がトレッキングパンツには求められますが、最近では機能性にプラスしてファッション性も求められるようになっています。

「山ガール」という言葉も一般的になってきましたね。

登山というものを、ファッションも含めて楽しむ、という傾向が生まれているのです。

以前は、登山の服装といえば登山専用ショップに売っているような機能性重視のウェアしかありませんでした。

トレッキングパンツは動きやすさが重視され、足回りがダボつくようなサイズ感のものも多く、カッコいいとはいいにくいデザインのものもありました。

しかし近年では、ポリウレタンなどのストレッチ性にすぐれた素材が登場し、さらに立体裁断の技術も開発され、細身のトレッキングパンツでも十分にストレッチ性を確保しています。

細身のトレッキングパンツであれば「いかにも登山に行きます」という外見にならないため、タウンユースでも活躍してくれますし、ダボつかないため歩きやすく、足さばきもすっきりです。

もちろん、細身だからといって動きにくいということもありません。

ストレッチ性のある素材により、ストレスなく歩行することが可能です。

登山でもおしゃれができる、というのは登山の新たな魅力になるかもしれません。

日常の服装としても使えるトレッキングパンツ

細身のトレッキングパンツは、現在では主流になりつつあります。

いくつかおすすめをご紹介します。

【ノースフェイス アルパインライトパンツ(メンズ・ウィメンズ)】

シンプルなデザインで、登山はもちろん使うシーンを選ばない汎用性の高さが魅力です。

立体裁断によるストレッチ性にすぐれ、登山・クライミング・ハイキングなどで活躍してくれます。

【モンベル マウンテンガイドパンツ(メンズ・ウィメンズ)】

2色の切り替えカラーが印象的なトレッキングパンツ。

すっきりとしたスタイルですが、尻と膝の部分に2方向のストレッチ素材を使っているため、動きやすさに問題はありません。

中厚手のパンツですので、肌寒い季節でも使えます。

【パタゴニア RPSロック・パンツ(メンズ・ウィメンズ)】

軽量で耐久性撥水加工が施されているクライミング用パンツです。

動きやすさは抜群で、登山にもおすすめです。

トレッキングパンツは透湿性や保温性にすぐれ、日常の服装として着用しても快適に過ごせます。

最近ではデザイン性も向上してきたことから、トレッキングパンツを日常生活で着用しているという人も多いようです。

日々進化している登山用ウェア

新しい素材の開発などで、登山用のウェアは日々進化しています。

登山の服装はカッコよくない、というのはすでに昔の話です。

今では、ファッション性にもすぐれたアイテムがぞくぞくと登場していますので、機能性だけでなく、ファッション性にもこだわりたいという人にはうれしい進化ですね。

お気に入りの一着で、登山を楽しんでくださいね。

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