「今年は思い切って、少し肌寒い秋キャンプに挑戦しよう」そんな方も多いのではないでしょうか。
せっかくなら秋キャンプらしい料理にも挑戦したいところですが、そこでおすすめしたいのが、子どもも大人も大好きな「焼き芋」。
外で食べるホクホクした甘い焼き芋は、秋キャンプのおやつに最適です。
今回は、キャンプで焼き芋を作る場合の作り方やコツ、アレンジレシピなどをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
キャンプで焼き芋を作る際のさつまいも選びと用意するもの
焼き芋に必要なさつまいも。さつまいもには種類があり、それぞれ糖度や特徴があります。
- 紅あずま:最もポピュラーな品種、懐かしい素朴な味わい(ホクホク系)
- 鳴門金時:栗のようなホクホク感と後味の良い上品な甘さ(ホクホク系)
- 安納芋:クリーミーで、コクがある甘み(ねっとり系)
- 紅はるか:甘味が強く、口当たりがなめらか(ねっとり系)
- シルクスイート:なめらかな舌触りと、濃厚ながら上品な甘さ(しっとり系)
どのさつまいもを使っても美味しい焼き芋は作れますが、一番糖度が高いのは「紅はるか」。皮までトロトロになるほど甘さが引き立つ焼き芋を作ることができます。
焼き芋にすると美味しさが際立つのは「鳴門金時」。栗のようなホクホク感が味わえます。
スーパーでさつまいもを購入する際は、色が濃く、ツヤやハリがあるものを選びましょう。
┃用意するもの
- さつまいも
- アルミホイル
- 新聞紙
- 塩
アルミホイルのみでも作れますが、新聞紙と塩を使うことでよりふっくら美味しい焼き芋を作ることができます。
キャンプにおすすめ、焚き火で簡単美味しい焼き芋の作り方
焚き火を使った、キャンプで作る美味しい焼き芋の作り方をご紹介します。
焼き芋の下ごしらえ
さつまいもを綺麗に洗いましょう。さつまいもの甘さを引き出すために、洗ったさつまいもに塩をたっぷりとまぶします。時間がある場合は、1リットルに対して大さじ2の塩水に1時間以上漬けるのもおすすめ。皮に塩味を付けましょう。
焼き芋の作り方
- さつまいもを水で十分に濡らした新聞紙で包み、アルミホイルをしっかり隙間なく巻く。
- 薪が炭化したら、その灰の中へ入れる。
- 時折芋の向きを変えながら20分程焼き上げれば完成。
火ばさみで持ち上げた時に柔らかければOK。それでも心配なら竹串やナイフで刺して、すっと入れば焼き上がった証拠です。多少焦げても香ばしさが増して美味しいので問題ありません。
大体20分程で焼き上がりますが、さつまいもの太さや火力によって異なるので注意してください。また、アルミホイルの巻きが少ないと燃えて溶けてしまうので、2~3重巻くといいでしょう。
アルミホイルだけで作る方法
アルミホイルのみで焼き芋を作る場合は、包んだ時に隙間ができないよう、アルミホイルをくしゃくしゃにしてから包むのがポイント。アルミホイルは火が直接当たると高温で溶けてしまいますので、アルミホイルが溶けたり破けたりしないよう直接炎に当てず、火が消えて少し時間が経ってから灰の中に入れましょう。
アルミホイルのみで作ると、しっかりと焦げ目がついた、香ばしい、どこか懐かしさを感じられる焼き芋を味わうことができます。
また、通常のアルミホイルとは違い外側が黒くなっている「焼き芋専用アルミホイル」もありおすすめ。甘みを十分に引き出し、手間なく時短で焼き芋が作れます。
キャンプで美味しい焼き芋を作るコツ
ちょっとしたコツで甘みの少ないさつまいもも、ふっくら美味しい甘味がある焼き芋にすることができます。
焼き芋は60~70度の低温でじっくり焼き上げることで、さつまいもに含まれるβアミラーゼと呼ばれる消化酵素が加熱され、糊化したデンプンを麦芽糖に変えます。甘みになる成分が引き出されますので、焦らずゆっくり、焼き芋を焼いている間は他の料理をするなど、楽しみながら待ちましょう。
さつまいもに塩をまぶす
スイカに塩をかけることでより甘さを感じるのと同じで、甘いさつまいもに塩をまぶすことで甘さを引き出すことができます。これは味の「対比効果」と呼ばれるもので、塩をまぶしたり塩水に漬けることでその効果が発揮します。
濡れたキッチンペーパーで包む
新聞紙以外にも、キッチンペーパーでさつまいもを包む方法もおすすめ。キッチンペーパーに水を十分染み込ませてさつまいもを包みましょう。水が滴るくらい水を染み込ませることで、しっとり柔らかい食感の焼き芋に仕上がります。
炭から少し離して置く
あまり焚き火の奥に入れると火が強すぎて焼き芋の出来上がりがよくないので、炭や燃えてる木の枝が少し被るくらいにしておきましょう。同じところに芋をまとめて入れてしまうと、中心部と外側で焼け方が変わってきてしまいますので、ひとつひとつ離して分けて入れましょう。
焚き火台で網の上で焼く場合
芋を網の上に置く場合、真ん中は火力が強いので、遠火で内側からじっくりと焼けるよう、なるべく端の方に寄せて焼きましょう。風向きなどで焼き加減にムラができることもあるので、位置や向きを変えながら30分~40分じっくりと焼いてきましょう。
アルミホイルなしで作る焼き芋の作り方
アルミホイルを忘れた!そんな時に役立つのが「空き缶」です。
飲み終わったジュースやビールなどの空き缶を加工して、アルミホイル代わりにする方法です。
- 空き缶2缶を用意し、それぞれハサミなどで蓋を切り取る。
- 缶の2箇所に3cmくらいの切れ目を入れる。
- 新聞紙で包んださつまいもを缶に入れ、缶と缶で連結させる。
- 灰の中に入れて1時間ほど経てば完成。
小さいさつまいもなら空き缶1つでもOK。その場合はさつまいもを入れた後に蓋を閉められるよう、蓋は完全に切り離さないようにしましょう。
甘さ引き立つ石焼き芋の作り方
キャンプ料理の幅を広げてくれるダッチオーブン。ダッチオーブンがあれば、簡単に石焼き芋を作ることができます。
作り方も簡単で、ダッチオーブンに細かい石を敷き詰め、よく洗ったさつまいも入れます。蓋をしてその上に炭をのせ、中火で30分程焼けば完成です。遠赤外線効果で美味しい石焼き芋が出来上がります。下火だけの場合は、まんべんなく火が通るよう途中ひっくり返しながら焼いていきましょう。
ダッチオーブンに入れる石は、ネットなどで販売されている「石焼き芋用石」がおすすめ。拾った小石だと臭いがあったり割れたりするので避けたほうが無難です。
焼き芋アレンジレシピ
焼き芋だけでも十分美味しいですが、作りすぎて余ってしまうことも。
そんな時は、焼き芋にちょっとプラスして"味変"してみてはいかがでしょうか。
身近な材料でパパっと簡単にできる、美味しい焼き芋アレンジレシピをご紹介します。
- 焼き芋のチーズ焼き
- 焼き芋のホットサンド
- 焼き芋のプリンアラモード
焼き芋を縦に切って2等分にしてアルミホイルの上にのせ、チーズをのせてブラックペッパーをかける。アルミホイルで包んでチーズが溶けたら完成です。
焼き芋を輪切りにし、パンに焼き芋とクリームチーズを挟んでホットメーカーで焼けば完成です。
焼き芋を皮と中身に分け、皮をサイコロ状に切って砂糖と混ぜる。焼き芋の中身と砂糖を混ぜて練り、牛乳(大さじ3)を少しずつれて更に練り込み、器に練った芋→プリン(市販のプリン1パック)の順に盛り付け、上にサイコロ状に切った焼き芋の皮、お好みでフルーツをトッピングすれば完成です。(砂糖はお好みの甘さで)
まとめ
レンジでチンしたさつまいもより、焚き火でじっくり焼いた焼き芋は格別です。
焼き芋はポイントを抑えれば作り方も簡単ですし、後は焚き火の中に入れてじっくり焼くだけなので、放置している間他の作業をすることができる手軽さもあります。
ぜひキャンプで美味しい焼き芋を作ってみてください。