クーラーボックスは、キャンプでは食材や飲み物の快適な状態をキープするのに欠かせないアイテムですよね。クーラーボックスには、ハードタイプの他に、もう一つ種類があることをご存じでしょうか。
この記事では、あると便利なソフトクーラーボックスについて、そのメリットや特徴、選び方やおすすめの商品などをご紹介します。ハードタイプとの違いも述べていますので、ソフトクーラーボックスの購入を検討している方もぜひご覧ください。
キャンプの必須アイテム-クーラーボックス
クーラーボックスとは、ケースの内部に断熱材が張り巡らされてあることで熱を遮断する保温箱のことです。ケース本体が断熱材に覆われていることで、電源などがなくてもケース内の温度を一定に保ち続けることができます。
食材の変質防止や冷たいドリンクの保管などに大活躍する、アウトドアやキャンプの必須アイテムと言えるでしょう。
クーラーボックスは2種類ある
食材の鮮度を保ったり、飲み物の温度をキープしてくれるクーラーボックス。キャンプなど、アウトドアには欠かせないという方も多いかもしれません。
クーラーボックスというと、ハードタイプの印象が強いかもしれませんが、クーラーボックスには、「ソフトクーラーボックス」と「ハードクーラーボックス」の2種類があるのをご存じでしょうか。この2つは形状やサイズ、構造や保冷力などが異なります。
以下に、それぞれの特徴を詳しくご説明します。
- ソフトクーラーボックス
- ハードクーラーボックス
どちらかというと簡易的なクーラーボックスで、合成繊維など柔らかい素材でできています。軽い素材で作られており、断熱材はアルミシートなどのため、軽量でコンパクトなことが特徴です。
ポリエチレンやスチール、ステンレスなどの頑丈な素材でできているクーラーボックスです。耐衝撃性に優れ、強度と高い保冷力があることが、大きな特徴でしょう。厚い断熱材で覆われていることもあり、サイズによっては何も入っていなくても重さを感じる場合があるかもしれません。
ソフトクーラーボックスとハードクーラーボックスのメリット・デメリット
クーラーボックスを新たに購入しようとする際、ソフトタイプとハードタイプのどちらにしようか、迷ってしまう場合もあるかもしれません。そのような時は、それぞれの違いや特徴を比較検討してみることがおすすめです。
ソフトクーラーボックスとハードクーラーボックスの、それぞれメリットとデメリットについて、以下にご紹介します。
ソフトクーラーボックス
メリット
- 軽量で持ち運びしやすい
- 折り畳めるものが多く、収納性に優れる
- 使わない時はコンパクトになるので、スペースをとらない
- リーズナブルな価格なものが多い
- 食材や飲料の買い物など、普段使いができる
- 肩掛けタイプやリュックタイプ、トート型など形状が豊富
デメリット
- 中にあまり物が入らない
- 耐久性や強度に欠ける
- ハードタイプと比べると保冷力が弱め
- 長時間の保冷が難しい
- 夏場には不向き
- 素材が濡れやすい
- 連泊や大人数のキャンプなどには向かない
ハードクーラーボックス
メリット
- 大きなサイズもあり、物をたくさん入れることができる
- 強度が高く、頑丈
- 汚れても水洗いできる
- 厚い断熱材で覆われているため、保冷力が高い
- 長時間の保冷も可能
- 夏場でも使用できる
- 密閉度が高い
- 重たい食材や飲み物なども冷やせる
- パーツを取り外して改造しやすい
- テーブルや椅子として使用することができる
デメリット
- 重量がある
- 持ち運びしにくい
- 使わない時場所を取る
- 保管場所の確保が必要
- 普段使いしにくい
- ボックス型のものが多く、形のバリエーションが少ない
- ソフトクーラーボックスよりも価格が高め
キャンプの新定番-ソフトクーラーボックスの選び方3つ
一般的にソフトクーラーボックスは、ハードタイプよりも保冷力が弱いとされてきましたが、近頃ではハードタイプに劣らない高性能なものも販売されています。手軽に使用できるうえ性能も高いソフトクーラーを、キャンプで使用したいと思う方も多いでしょう。
ソフトクーラーボックスは、デザインが豊富でサイズや形状など、いろいろなタイプがあります。さらに、クーラーボックスに使われている断熱材の厚みや形状の密閉度などで、保冷力もそれぞれ異なる傾向があるようです。
これらのソフトクーラーボックスの特徴を押さえ、ソフトクーラーの選び方の3つのポイントをご紹介します。
その1 用途・目的で選ぶ
ソフトクーラーボックスは軽くコンパクトなため、日常使いもしやすいアイテムですよね。また、形もリュック型やトートバック型などいろいろあるので、用途や目的別に選びやすいアイテムと言えます。
幅広く使えるアイテムなのでクーラーボックスをキャンプで使いたいのか、買い物やイベントなど、日常生活でもよく使う予定なのかを考慮して選ぶことがおすすめです。
その2 保冷力で選ぶ
保冷力もクーラーボックスを選ぶのに大切なポイントです。お気に入りのデザインのものを見つけても、保冷力がなければ本来の意味をなしません。
ソフトタイプのクーラーボックスの断熱材は、アルミシートが内部に貼ってあることが多いですが、このアルミシートなどの断熱材が、なるべく暑くしっかりしているものがおすすめです。デザインも、できるだけ密閉度が高いものを選ぶと良いでしょう。
その3 容量で選ぶ
どれだけ物が入るかの容量も、クーラーボックスを選ぶ時に考えるべきポイントでしょう。クーラーボックスに入れたい物がもう大体決まっているなら、中に入れる物の量に合う容量のクーラーボックスを選ぶことがおすすめです。
<シーン別>おすすめソフトクーラーボックスのサイズと容量
ソフトクーラーボックスの容量はおおよそ5L〜30Lのラインナップが多く、いろいろ選べるので購入する時はどれにしたら良いか迷うこともあるかもしれません。そのような時は、クーラーボックスを使いたいシーンを考えてみましょう。
どのようなシーンで、クーラーボックスを活用したいでしょうか。
以下に、シーン別におすすめしたいクーラーボックスのサイズと容量をご紹介します。
買い物など普段使い:5L〜10Lの小型ソフトクーラーボックス
ソフトクーラーボックスの容量の目安の一例として、以下のようになっています。
- 5Lクーラーボックス…500mlペットボトル約5本
- 15Lクーラーボックス…500mlペットボトル約12本
5L〜10Lの小型ソフトクーラーボックスは、少量の買い物などの普段使いや、キャンプなどアウトドアのドリンク用として使うのに適したサイズと言えるでしょう。
ソロキャンプ・ツーリングキャンプ:15〜25Lの中型ソフトクーラーボックス
25Lのソフトクーラーボックスには、500mlペットボトルを約20本入れることができます。荷物をなるべくコンパクトにしたいソロキャンプやツーリングキャンプなら、このサイズのソフトクーラーのみで間に合う場合も多いでしょう。日帰りキャンプなどにもおすすめのサイズです。
ソフトクーラーボックスは折りたためてコンパクトになるので、使用しない時は車のトランクやバイクの荷台に積んでいてもスペースを取りません。
持ち運びに便利な上、邪魔にならないので、ぜひ携帯したいクーラーボックスでしょう。
ファミリーキャンプ:30L以上の大型ソフトクーラーボックス
30L以上の大型ソフトクーラーボックスは、ファミリーキャンプやグループキャンプなどの複数人のキャンプにおすすめです。
30L以上のソフトクーラーボックスとなると、形状はボックス型のものが多くなってきます。大型のボックス型のクーラーボックスは、リュック型やトートバッグ型のものよりも重量が重くなる傾向がありますが、底が広いので肉などの食材のトレーなどが入れやすい形です。何が入っているかが一目で確認でき、詰め込んだ食材を取りやすいという利点があります。
冬キャンプ:30L以上の大型ソフトクーラーボックス
寒い冬なら、キャンプにはクーラーボックスは必要ないと考えていませんか?確かに真冬などは冷蔵庫よりも気温が下がることもありますが、キャンプ場に移動するまでの車内などはとても温かいですよね。
さらに、外気は寒いとはいえ、食材は温度を一定に保っているほうが痛みにくいものです。キャンプ中に雨や雪など天候の変化にさらされても、クーラーボックスがあれば食材が濡れる心配もありません。食材の品質を保ち守るためにも、冬キャンプにもクーラーボックスは合ったほうが良いと考えられます。
では、どのようなクーラーボックスが、冬キャンプにはおすすめなのでしょうか。
気温が下がる冬キャンプには、ハードクーラーほどの保冷力は必要ない場合が多いです。30L以上の大型ソフトクーラーボックスなら、食材などを思う存分入れることができます。ソロキャンプなどでは、この大型ソフトクーラーボックスのみでパッケージは間に合うかもしれませんね。食材が減った帰りはコンパクトになり、身軽に持ち運びできることも魅力です。
食材の凍結防止にはハードクーラー
冬キャンプにはソフトクーラーがおすすめではありますが、状況によっては、ハードークーラーのほうが良い場合もあります。
それは、外気温がマイナスになるような時です。
外の気温が氷点下になるような環境の冬キャンプでは、食材などが凍結してしまうことがあります。そのような環境下でのキャンプの場合は、ハードクーラーボックスを利用しましょう。高い断熱効果で、水分を多く含んでいる食材の凍結を防ぐことができます。
おしゃれで最強!キャンプにおすすめのソフトクーラーボックス
せっかく購入するなら、機能面でも最強で、見た目もおしゃれな長く愛用できるクーラーボックスを手に入れたいですよね。メーカーやブランドによって、商品の特徴も違うので比較検討してみましょう。
以下に、最強クーラーボックスブランドのYETY、保温に定評のあるサーモス、驚愕の保冷力を誇るロゴスのソフトクーラーボックスについて、順にご紹介していきます。
YETY:ホッパータブルソフトクーラー
最強のクーラーボックスといえば、評判の高いYETI(イエティ)のハードクーラーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
耐久性という点ではハードクーラーに劣ると言われるソフトクーラーですが、YETIの製品はその常識が覆されそうです。YETIのソフトクーラーは、ドライハイド・シェルという防水性と耐久性に優れた特殊素材を採用。高密度の素材でもあり、紫外線にも強く、擦り傷や破れにも強いという特徴があります。
耐久性の他にも保冷力も高く、YETIのホッパータブルソフトクーラーには、空気が外に逃げにくい構造の独立気泡フォームを採用。一般的なソフトクーラーよりも優れた保冷性で、食材や飲み物を長時間保冷することができます。
サーモス:ソフトクーラーブラック
魔法瓶などで知られるサーモスでも、ソフトクーラーボックスや保冷ランチバッグを扱っています。
サーモスのソフトクーラーブラックは、5L・15L・20Lと使いやすい3サイズがありますので、用途や目的別に使い分けることもできるでしょう。
5層の断熱構造が高い保冷力を発揮し、折りたたむことができるので収納性も抜群です。クーラーボックスはカーキ色などが多い印象ですが、サーモスのソフトクーラーはブラック一色。シックなオールブラックのパッケージに、サーモスのロゴがさりげなく主張するおしゃれなデザインとなっています。
ロゴス:ハイパー氷点下クーラー
アウトドアメーカーのロゴスでは、ハイパー氷点下クーラーが驚きの保冷力を実現しています。別売りの「氷点下パック」という保冷剤と併用することで、アイスクリームが長時間溶けないほどの高い保冷力を備えます。シェル構造というゆるやかな曲面を持ったデザインを採用しており、衝撃に強いので割れ物も安心して運ぶことができます。
メタリックな輝きがおしゃれなシルバーカラーは、太陽光を吸収しにくい仕様なのも嬉しいポイント。M・Lとあり、折りたためてコンパクトに収納できます。より大きいサイズがほしい場合は、約40Lのものがおすすめ。
肩掛けできる「ハイパー氷点下クーラーマスターXLアーバン」と、キャスターつきで移動が楽な「ハイパー氷点下トローリークーラー」があります。
クーラーボックスの保冷力を上げる改造方法3つ
ソフトクーラーボックスには、内側に断熱材としてアルミシートなどが貼られていることが多いですよね。これだけだと少々物足りないと感じる場合は、簡単な改造でさらに断熱効果を高めることができます。
クーラーボックスの効果が今ひとつ感じることができない時や、新しいクーラーボックスを購入する前などにもお試しください。
その1 アルミシートを使う
100均などで販売されているアルミシートを、クーラーボックスの内側にさらに重ねて貼りましょう。クーラーボックスのフタにも貼り付けると気密性も増し、保冷効果がアップします。
その2 発泡スチロールを使う
クーラーボックスの大きさに合わせカットした発泡スチロールを内側に取り付けます。手頃な発泡スチロールが入手しにくい時は、100均などで売っているジョイントマットをクーラーボックスに合わせてカットして使うと便利です。
その3 デュアル式にする
クーラーボックスの中にクーラーボックスをセットすると、二重構造になって保冷効果が高まります。ハードクーラーボックスも手元にある場合は、こちらも活用することがおすすめです。ハードクーラーボックスの中に、ソフトクーラーボックスを入れることも保冷効果が高まるでしょう。