冬のアウトドアには、寒さに強いジャケットが欲しいですよね。
プリマロフトのジャケットは、極寒の寒さにも耐えられるよう作られたジャケットです。
そのジャケット、実は米軍と関係があることをご存知でしたか?
ここでは、プリマロフトについてお伝えし、さらにプリマロフトで作られたジャケットについてもお話していきます。
プリマロフトとは?米軍との関係性
プリマロフトとは、米軍の要請によりアルバニー社が開発した人工羽毛のことです。
アルバニー社はスペースシャトルの断熱材を作っていましたが、そこで超極細マイクロファイバーを使用していました。
プリマロフトは、その超極細マイクロファイバーから作られています。
米軍での使用は、「寒冷地の防寒着として」でした。
2012年には、アルバニー社からプリマロフト社が独立し、プリマロフトを扱っています。
プリマロフトは、とても細い繊維で作られていることから、そこに空気の層を作り出します。
そして、その層に体からの熱を閉じ込め、外からの冷気を入り込めなくしているのです。
また、羽毛のように軽くて暖かいだけでなく、雪や雨に強いことから撥水性にも優れています。
今やプリマロフトは、世界中で採用されています。
スポーツやアウトドアブランドのジャケットだけでなく、アパレル界にも進出してきているのです。
また、プリマロフトは、その特性が注目され、寝具にも用いられています。
羽毛布団に代わって、人工羽毛であるプリマロフトが使われているのです。
羽毛布団は、アレルギー体質の方にはアレルギー反応が出てしまう可能性がありますが、プリマロフトではその心配はありません。
米軍の使用から始まったプリマロフト、今では身近なところで使われていることが分かります。
米軍も認めた!プリマロフトの優れた点
プリマロフトの特徴を前項で述べましたが、ここではもっと具体的にプリマロフトの優れた点についてお話していきます。
〇暖かさの秘密!
プリマロフトがなぜ暖かいのか、それはアルバニー社の開発者による研究の成果によるものです。
彼らは、まず、天然の羽毛の繊維構造に注目しました。
そして、太さの違う超極細マイクロファイバーを使うことによって、天然羽毛と同等の繊維構造を作り出すことに成功したのです。
この成功により、プリマロフトは高く評価されることになりました。
〇濡れても大丈夫!
天然羽毛の最大の弱点は、濡れてしまうとつぶれて重くなってしまうことです。
乾くまでに時間もかかるため、機能を果たせなくなることになってしまうのです。
しかし、プリマロフトは、ポリエステルでできており、濡れても撥水性に優れているため、天然羽毛よりも速く乾くことができます。
〇洗濯ができる!
羽毛でできているダウンジャケットは、洗濯することはできませんが、プリマロフトで作られたジャケットは、洗濯することが可能です。
優れた揮発性により濡れてもすぐに乾き、へたることもありません。
〇柔らかさがある!
プリマロフトは、とても細い繊維で作られているので、ダウンのような柔らかさがあります。
そのため、アウトドアにおいても楽に動くことができるのです。
ジャケットなどに使うプリマロフトの種類
ジャケットなどに使われるプリマロフト、ランクが分けられており、種類は大きく分けて3種類になります。
・プリマロフトゴールド
・プリマロフトシルバー
・プリマロフトエコ
ゴールドとシルバーの違いは、濡れたときの保温力にあります。
ゴールドは98%、シルバーは85%の保温力があるとされています。
エコに関しては、再生素材を60%使用しています。
アウトドアブランドの多くは、プリマロフトとダウンを取り入れて作られた「ダウンブレンド」を使っています。
それは、プリマロフトとダウンのそれぞれの良さを取り入れたものになっています。
プリマロフトとダウンの割合は、次の2つに分けられます。
・ゴールドインサレーション
・シルバーインサレーション
ゴールドは、プリマロフト3:ダウン・フェザー7の割合になっています。
また、シルバーは、プリマロフト4:ダウン・フェザー6の割合です。
ゴールドは、よりダウンの暖かさが活かされており、シルバーは、プリマロフトの性能がより活かされていることになります。
なお、米軍で使われているのと同じタイプのジャケットは、ダウンブレンドされておらず、素材はプリマロフトのみになります。
米軍仕様のプリマロフトジャケット!
ここでは、米軍仕様で作られたプリマロフトジャケットをご紹介します。
〇ECWCS GEN3 LEVEL7 ジャケット
ECWCSとは、新型米陸軍を意味し、GEN3とは第三世代のことを指します。
ECWCS GEN3のLEVEL7 ジャケットは、7種類のトップスと5種類のボトムスからなり、あらゆる天候や状況に対応できることを表しています。
このジャケットは、ネットで度々入荷しているようですが、人気のためすぐに完売してしまいます。
欲しいと思ったら、すぐに購入したほうがいいかもしれませんね。
このジャケットは、最終防寒アウターとして作られています。
中綿に、プリマロフトを使用しているため、暖かいうえに動きやすく機能的に作られています。
価格は、3万5千円前後です。
米軍仕様のECWCS GEN3 LEVEL7 ジャケット、気になる方は、購入を検討してみてください。
アウトドアにおすすめ!プリマロフトジャケット【メンズ編】
ここからは、プリマロフトを用いたアウトドアにおいすすめのジャケットを、メンズからご紹介していきます。
なお、価格に関しては参考価格とし、購入の際はご自分でお確かめください。
〇ノースフェイス:MOUNTAIN TRICLIMATE JACKET NS61713
ノースフェイスのジャケットの中でも定番であり、人気の高いものになります。
インナージャケットとアウターがありますので、一緒に着用したり単体で使用することができます。
アウターは、防水性、透湿性、防風性に優れたハイベントが使用されています。
プリマロフトは、インナーに使われています。
価格は、4万円弱からあります。
〇パタゴニア:ナノ・パフ・ジャケット
パタゴニアの中でも薄くて軽いタイプになります。
プリマロフトは、プリマロフトゴールド・インサレーション・エコが用いられています。
素材は、ポリエステル100%、コンパクトでありながら暖かさも持ち合わせています。
価格は、2万5千円~3万円くらいです。
今のアウトドアブランドのジャケットは、米軍仕様のものと違い、より軽くてコンパクトに作られています。
色もカラフルなものが多く、普段使いでも楽しめるようになっています。
アウトドアにおすすめ!プリマロフトジャケット【レディース編】
続きまして、レディースにおすすめのプリマロフトジャケットのご紹介です。
〇ノースフェイス:サンダーフーディ
フード付きのジャケットになります。
プリマロフトは、シルバーインサレーションとなり、プリマロフト4:ダウン・フェザー6の割合です。
ダウンの持つ保温性と、プリマロフトの撥水性を持ち合わせています。
価格は、2万5千円~3万円くらいです。
〇パタゴニア:ナノ・パフ・フーディ
フード付きのジャケットです。
素材は、ポリエステル100%になります。
プリマロフトは、プリマロフトゴールド・インサレーション・エコが用いられています。
非常に薄いジャケットですので、アウトドアに使うだけでなく、普段使いでも十分使いこなせます。
価格は、3万円前後位です。
米軍で使われているプリマロフトジャケットに比べると、驚くほど軽量でコンパクトになっています。
米軍で使われていたプリマロフトは世界に広がっていた!
米軍での使用に限られていたプリマロフトのジャケットですが、今ではジャケットだけでなく寝具など、世界各国で使われています。
プリマロフトは、暖かさだけでなく、ダウンにはない撥水性があります。
実際のジャケットには、ダウンとプリマロフトを使うダウンブレンドが主流となっています。
ダウンの暖かさとプリマロフトの機能性を合わせたジャケット、冬のアウトドアにぜひ使ってみてください。