ランタンは、雰囲気のある明かりを灯します。
多くのキャンパーが愛用しているランタンですが、マントルの付け方がいまいち分からず、手を出せていない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、ガスランタンの基本の使い方から、マントルの付け方のコツまでお伝えしていきます。
さらに、マントル不要のランタンまでご紹介しますので、最後まで目を通してくださいね。
ランタンに使うマントルって?
まずは、ガスランタンやガソリンランタンに使用する、「マントル」についてお伝えしていきます。
マントルは、ランタンの光を放つ部分のことを指し、ここは電球でいうとフェラメントの役割をしています。
マントル自体は、合成繊維からできていて、空焼きという作業を行うことで、灰化させてから使用します。
灰化したマントルは、内部にガスが溜まるようになっています。
ランタンに火をつけると、そのガスが燃えて熱を発し、その熱を受けたマントルが明かりを放つという仕組みになっているのです。
もし、マントルを使用しないでランタンを使うと、どうなるのでしょうか。
試してみると、ただ炎が上がるばかりで、必要な明るさを確保できないだけでなく、火傷の恐れもあり、大変危険です。
ですので、マントル無しでランタンを使用することは避けるようにしてください。
お店でマントルを購入する際の相場ですが、だいたい400円~と、あまり高価なものではありません。
その際、マントルの選び方ですが、それぞれのランタンのメーカーから純正のマントルが販売されています。
使用しているランタンと同じメーカーのマントルを使用するようにしましょう。
では、続いてマントルの取り付け方について解説していきましょう。
ランタンへマントルの取り付け方!
ランタンを発光させるためには、マントルの取り付け方を覚えておく必要があります。
マントルには、「釣り下げ型マントル」や「提灯型マントル」などの形状があります。
今回は多くのランタンに使用されている、「釣り下げ型マントル」を取り上げてお伝えしていきます。
まずは、ランタンの一番上のカサの部分、ベンチレーター、そしてガラスグローブを取り外しておきます。
その際、ランタンのガラスグローブが割れないように丁寧に扱いましょう。
次に、ランタンと同じメーカーのマントルを用意したら、指で軽くシワを取り除きます。
その後、マントルに描かれたラインや縫い目などを参考にして、歪みのないよう、取り付けましょう。
取り付けができたら、マントルの口についている紐をしっかりと結び、余った紐ははさみでカットしておきます。
紐が余った状態のままですと、火をつけたときに紐に燃え移る可能性があります。
続いて、空焼きの作業に移ります。
マントルの下部から、チャッカマンやライターを使って、まんべんなく燃やしていきましょう。
この時、ガスランタンの場合は、燃料バルブは閉めたまま行ってください。
先ほど結んだ紐のところまで、綺麗に白っぽい灰状になったら空焼きは完了です。
マントルを燃やしたあとは要注意
マントルの取り付け方や灰化させる方法は、上述したとおり、特に難しい作業ではありません。
しっかりとポイントを押えれば、誰でも簡単にできるものですので、是非とも参考にしてくださいね。
次に、ここでは灰化したあとのマントルの取り扱い方について解説していきます。
空焼きが完了して、灰化したマントルは、とてもデリケートです。
少しの衝撃でも簡単に穴が空き、使い物にならなくなってしまいます。
そのうえ、マントルは振動にも弱いです。
ですから、ランタンを車に積んで移動する際や、キャンプ中にランタンを動かす場合には、マントルに衝撃を与えないように慎重に運びましょう。
また、マントルが破れてしまった時のために予備を用意しておくと安心です。
もし、キャンプ中にマントルに穴が空いて使用できなくなってしまい、予備もない場合には、メインとなる明かりがなくなってしまうことになります。
近頃はキャンプ場でもマントルを販売していることがありますが、自分のランタンのメーカーから販売されているマントルとは限りません。
なるべくランタンに適合した予備のマントルを常備しておくと安心ですね。
マントルを付け替えるタイミングって?
灰化したあとのマントルはとてもデリケートなものですが、丁寧に扱うことで、最低でも10回は使用できることがあります。
中には「3年で30回使用した」という方もいらっしゃいます。
以上のように、マントルは破れない限り使用できるものですが、交換する目安はなにかあるのでしょうか。
結論としては、一概に言う事はできません。
メーカーによってマントルの強度は異なるため、マントルの寿命や交換するタイミングが異なるからです。
しかし、どのマントルにも共通していえることは、小さな穴が空いた場合はすぐに交換した方がいいということす。
そのままの状態で使用し続けると、ホヤが割れてしまったり、ランタンの故障の原因になります。
必ず、キャンプの前には、マントルに穴がないか等、ランタンの点検をしておきましょう。
もし、不具合がある場合は、古いマントルから新しいマントルへ取り替えましょう。
不具合が無くても、あまりに長く使用するとランタンの明るさも落ちますから、1年に1回程度は取り替えをした方がよさそうですね。
その際、先ほどご紹介した、取り付け方のポイントに注意して、作業を行ってください。
取り付け方法を覚える必要なし!マントル不要のランタンって!?①
キャンプでも愛用者の多い、ガスランタンやガソリンランタンですが、「マントルの取り付け作業が楽しみ」という方がいる半面、「扱いが面倒」だと感じる方もいるようです。
そこで、ここではマントルを必要としないランタンについてご紹介していきます。
●LEDランタン
LEDランタンは、炎を使わない電池式であるため、もちろんマントルは必要ありません。
マントルの取り付け方法を覚える必要がない手軽さから、近年大変人気があります。
更に、テント内で使用できる唯一のランタンでもあります。
なぜなら、ガスランタンやガソリンランタンの場合、テント内で使用すると、火事や一酸化炭素中毒になる可能性がありますが、LEDランタンであればそういった問題は起こる心配がないからです。
さらに、コストの安さもメリットになります。
LEDランタンは、ガスランタンやガソリンランタンに比べて、価格が非常に安い製品が多いのです。
一方で、いくつかのデメリットもあります。
一つは燃料系ランタンよりも光量が少ないことでしょう。
また、見た目がチープな印象の製品も多いです。
とはいえ、安価で扱いが簡単なことから、非常灯としての活躍も期待できるランタンです。
キャンプのシーンに応じて、購入を考えてみてもいいかもしれないですね。
取り付け方法を覚える必要なし!マントル不要のランタンって!?②
先ほどご紹介したLEDランタンには、マントルは必要ありません。
しかし、火を灯して使用するガスランタンやガソリンランタンのような雰囲気にはならず、どこかチープな印象の光というデメリットがあります。
そこで、以上のデメリットがない「マントル不要のガスランタン」をご紹介します。
ガスランタンであるにも関わらず、マントルが不要なこちらのランタンは、ろうそくのように灯り、雰囲気がある明かりが特徴です。
「マントルの取り扱いが面倒だけども、雰囲気は欲しい」という方にはうってつけの商品ではないでしょうか。
マントル不要のガスランタンは、数少ないですが、いくつかのメーカーから販売されています。
まずは、コールマンの「ルミエールランタン」です。
レトロなデザインが、とてもおしゃれなランタンです。
炎の大きさも、小さいものから大きめまで、調整することが可能です。
卓上で作業をする程度であれば、十分な明るさを出せるランタンです。
続いてご紹介するのは、スノーピークの「リトルランプノクターン」です。
こちらも、コールマンと同様、ろうそくのような炎が上がるランタンです。
ただし、出せる炎は少し大きめのろうそくほどが限界ですから、卓上のちょっとした作業や、雰囲気作りのための明かりとしてはいいかもしれませんが、メインの明かりとしては少し足りないイメージかもしれません。
マントルの取り付け方を見て「なんだか面倒だな」と感じる方は、最初からマントル不要のランタンを選択してもいいかもしれません。
しかし、やはりマントルを使うガソリンランタンやガスランタンは、暗い夜にも心強く、そして雰囲気のある光を出します。
ランタンを購入する際は、よく考えて購入してみてくださいね。
ランタンを購入する前に考えること
昔から使用されてきたランタンは、マントルを使用し燃焼させていたものが一般的でした。
しかし、近年では、マントル不要のガスランタンや、LEDランタンなども普及してきています。
どのランタンにもメリット、デメリットがありますから、それぞれの特性をよく知ったうえでランタンを選び、購入するようにしましょう。