登山をするならどの季節にしたいですか。
どの季節の登山にもそれぞれ魅力がありますが、山の風景が一年で最も彩りがあって魅力的な季節は、秋ではないでしょうか。
秋は過ごしやすい季節であり登山もしやすいですが、気温差がある秋の登山は他の季節よりも服装に気を使います。
今回は登山を秋にしたい方向けに、秋の登山におすすめの服装やおすすめのアイテム、さらには秋の登山におすすめのスポットなどをお伝えしていきます。
登山を始める前に!まずは登山の服装の基本をおさえよう
登山の服装は重ね着が基本で、登山用語ではレイヤード・レイヤリングなどとも呼ばれます。
レイヤードは、3枚のウェアを重ねることから成り立ちます。
その3枚とは肌着であるベースレイヤー、中間着のミドルレイヤー、外側に着るアウターレイヤーのことです。
季節によって着るものの厚さや枚数は、若干変わってきます。
イメージしやすいように、服装のパターンを例えるなら以下の通りです。
春と秋の登山なら、ベースレイヤーは長袖の肌着に、寒さがしのげ保温力のあるミドルレイヤー、ソフトシェルのアウターなどを着ます。
夏の登山には、半袖の速乾下着などをベースレイヤーに選び、ミドルレイヤーには薄手のシャツ、着用の必要はないかもしれませんが、アウターレイヤーとして薄手のレインウェアなどを用意しておきます。
冬の登山は、ベースレイヤーを厚手のものや2枚重ねの肌着にして、ミドルレイヤーはコンパクトになる薄手のダウン、アウターレイヤーには風雨を防ぐ機能性の高いハードシェルを着ます。
このように、日常生活の服装の考え方と基本的に変わりはありませんが、登山では急激な気温や天候の変化があるため、脱着する機会は日常生活よりも多くなります。
また、登山の時はベースレイヤーとミドルレイヤーには、季節問わず綿素材のものは避けましょう。
なぜなら、綿は汗をよく吸うものの、乾くのが遅いため水分で重くなるからです。
吸収性・速乾性・通気性にすぐれた化繊のものを選ぶことをおすすめします。
秋の登山は天候が変わりやすい?おすすめの服装は
では、秋に登山をするならどのような服装をすればよいのでしょうか。
前項で服装のパターンの例をご紹介しましたが、こちらでは秋登山の服装についてさらに詳しくお話していきます。
秋の登山は、夏の暑さが残っている9月や冬の気配が感じられる11月など、気温や天候の変化が目まぐるしく、服装選びは難しく感じるかもしれませんね。
登山の服装は、速乾性の素材のものを取り入れるのは基本です。
秋のベースレイヤーは化繊素材のみのものでもよいですが、寒くなってきたらやや厚さのあるウールの入った肌着などもおすすめです。
9月の頃はポリエステルの入ったシャツ、10月頃はフリースのベストやジャケット、11月の頃はコンパクトにたためるダウンベストやジャケットなどがおすすめです。
秋のアウターレイヤーは、初秋の頃はフリースのジャケットでも対応できるでしょう。
だんだん寒さを感じるようになる10月11月は、ソフトシェルのジャケットやハードシェルのアウターがあれば、防風防水機能があるので安心ですね。
また、秋の登山では動きやすく丈夫な素材の長ズボン着用をおすすめします。
寒さに伴って、さらにズボンの下にインナーを着る必要も出てくるので、ベースレイヤーと同様速乾性かつ保温性のあるものを選んでください。
これはおすすめ!秋登山に人気のミドルレイヤー
こちらでは、秋登山の服装に欠かすことのできないミドルレイヤーのおすすめの商品をご紹介していきます。
●ザ・ノースフェイス:ロングスリーブベイシンシャツ(メンズ)
速乾性に優れた化繊素材の長袖シャツで抗菌・消臭素材を使用しています。
カラーバリエーションが豊富なので、お好みのカラーを見つけられます。
●パタゴニア:パタゴニア R1フルジップジャケット
パタゴニアの定番のフリースで、薄手でありながら保温性と透湿性に優れています。
ミドルレイヤーとしてだけではなく、アウターとしても活躍します。
●モンベル:シャミースジャケット
男女それぞれラインナップがあり、カラーバリエーションが豊富なうえに手頃な価格なので、人気の定番商品です。
●モンベル:スペリオダウンジャケット
800フィルパワーのダウンを使用し、保温性と軽量性を兼ね備えた、重ね着のしやすいダウンジャケットです。
専用の収納袋がついているので、コンパクトに持ち運びが可能です。
ミドルレイヤーには着脱のしやすさが必要となってきますので、ファスナーのついたものが便利です。
ご自分の登山スタイルに合わせて、体温調節のしやすいお気に入りのものを探してみてください。
秋登山のアウターレイヤーには機能性を重視しよう!
秋の登山の服装では、天候や気温の変化に対応できるように、アウターレイヤーには防水や防風などの機能性があると嬉しいですよね。
また、晩秋の頃には寒さがだいぶ厳しく感じられることも予想されます。
こちらでは、機能性の高いおすすめのアウターレイヤーをご紹介していきます。
●モンベル:ライトシェルパーカ
防風性と撥水性を備えたシェル素材に、暖かく透湿性のある生地を組み合わせた、汎用性の高いジャケットです。
男性用女性用ともに展開しいるだけでなく、カラーバリエーションもあり手頃な価格であるのも魅力的です。
●カリマー:アセント インシュレーションジャケット
ジャケット全体にストレッチ性の高い素材を使用しているので、アクティブな動きをサポートしてくれます。
保温性も高く、シンプルでスタイリッシュなデザインでオールシーズン使用可能です。
●ザ・ノースフェイス:オールマウンテンジャケット
ゴアテックスを使用した、3層構造の防水シェルジャケットです。
しなやかな着心地に加えて、従来の同モデルより透湿性能を向上させ、オールシーズンに対応できる優れものです。
アウターレイヤーは動きやすくて軽く、防水防風・透湿性を重視したものを選ぶと失敗が少ないです。
お好みのアウトドアブランドや、デザインなどで探してみてくださいね。
服装だけじゃない!秋の登山に持って行きたい必需品はこれ
ここまで、秋に行う登山の服装についてお話してきました。
こちらでは、秋の登山に持って行くと便利であったり、万が一の時に備えになったりするものをご紹介します。
●ヘッドライト
秋の登山では、日没時間が早くなることがあります。
予定よりも行動が遅れた時のことを考えると、ヘッドライトと予備電池があれば安心です。
下山時は暗くなってくると危険度が増すため、懐中電灯よりも両手があくヘッドライトがおすすめです。
●防寒具
秋は気温と天候の変化が激しいので、ミドルレイヤーは薄手と厚手の2種類用意しておくと、臨機応変に対応できます。
また、寒い時は手首や足首などの「首」がつく部位を温めると体全体が温まりやすくなるので、ネックウォーマーや手袋・レッグウォーマーなどをすることがおすすめです。
●雨具
レインウェアや傘はもちろん持ち物に入れると思いますが、荷物が濡れないようにザックカバーがあると安心です。
また、レインウェアと同じ素材で作られた手袋や、登山靴に水がないらないようにするレインスパッツも便利です。
●エマージェンシーシート
遭難時や緊急時、急に悪天候に見舞われた時になど、身動きが取れなくなった時に役立ちます。
日帰りや登山の日数にもよりますが、ご自分の登山スタイルに合わせて装備リストに加えておくとよいでしょう。
紅葉が見たい!秋の登山におすすめなスポット・関東編
こちらでは、紅葉狩りや秋の登山におすすめの、関東近郊の山をご紹介します。
●茶臼岳:那須岳(栃木県)
栃木県の登山スポットの中ではアクセスしやすい場所にあります。
1時間半から2時間半の初心者向けコースや、4時間から6時間の中級所向けコースがいくつかあり、幅広いレベルの登山が楽しめる山です。
帰りに那須温泉で疲れを癒せるのも、人気の理由の1つです。
紅葉の見ごろ:10月下旬
標高1915m
●鎌倉アルプス:天園ハイキングコース(神奈川県)
鎌倉には大小8つのハイキングコースがありますが、その中でも人気なのが建長寺の境内から登山道に入るコースです。
所要時間は約2時間半で、下山後は鶴岡八幡宮などを観光したり、江ノ電で江ノ島に行ったりすれば、鎌倉を充分に堪能することができます。
紅葉の見ごろ:11月中旬~下旬
標高159m
●高倉山(群馬県)
キャンプ場があり宿泊もでき、日帰り登山も可能な山です。
ハイキングコース、トレッキングや登山ができるコースなど、自分のレベルに合わせて登山ができます。
初心者コースなら1時間かからずに歩くことができ、キャンプ場に登山口があるので子供連れでも楽しめます。
紅葉の見ごろ:10月下旬~11月中旬
標高1319m
その山によって紅葉の見ごろは異なるので、登山時の服装や装備はしっかり準備していきましょう。
しっかり準備をして秋の登山を楽しもう!
秋は過ごしやすく、目でも季節を楽しむことのできる、登山に適した季節です。
登山の服装の基本はどの季節でも変わりませんが、秋はとりわけ服装に気を使う季節であることは、お分かりいただけたと思います。
しかし、体温調節ができるようにしっかり装備や服装を準備しておけば大丈夫です。
ぜひ、お近くの山で秋の登山や紅葉狩りなどを楽しんでくださいね。