日本は水が豊富で、いたるところに川が流れています。
また、海に囲まれているため、川や海はとても身近なものですよね。
そのため、趣味として釣りを楽しむ人も多いです。
川釣りも海釣りもそれぞれに魅力がありますが、釣りを始めてみたいという初心者には、まず川釣りがおすすめです。
近所にある川から始めても良いですし、経験者と一緒に澄んだ上流の川で釣りを楽しむのも良いですね。
この記事では川釣りの魅力をお伝えします。
川釣りは流域によって違う釣り?
川釣りと一口にいっても、流域によって釣れる魚も使う竿も違うため、まったく違う釣りであることをご存知ですか。
「川」は、山の上の方を流れている「上流」、平地を流れている「中流」、河口に近くて海水の混じることもある「下流」と、大きく3つの流域に分かれています。
よく考えてみると、水質も環境も全く違うのですから、生息する魚が異なるのは当たり前ですね。
上流は源流に近く、水質も澄んで大きな岩などがごろごろしています。
中流では、水路などになっている川もあり、街の中を流れていることもあります。
下流は海に近く、汽水域と呼ばれる海水と淡水が混じり合った部分です。
生息する魚が異なるのですから、もちろん釣れる魚も異なります。
川釣りの魅力は、流域によってさまざまなタイプの釣りが楽しめることにもあります。
源流近くまで登って釣りを楽しむのも良いのですが、近くの川や用水路にちょっと出かけて釣りを楽しめる、初心者でも楽しめる気軽さも川釣りの魅力ですね。
初心者もベテランも!釣り人が守るべきマナー
川は大きく3つの流域に分かれているとお話ししましたね。
どの流域もそれぞれ魅力的ですが、釣れる魚や釣りの種類が異なりますので、どのような魚が釣りたいのかやどのような釣りを楽しみたいのかで目指す流域を変えましょう。
禁漁期間が設けられている川もありますので、必ず事前に確認してください。
そして、遊漁券が必要な川であれば必ず購入します。
遊漁券は、各河川を管理する漁協が発行する券のことです。
これに支払われたお金は、河川の管理や環境維持、魚の数の維持などに使われています。
「釣り堀じゃないのにお金を払うの?」と思われるかもしれませんが、川を釣りができる環境に整えるのはとても大変でお金がかかります。
釣り人のマナーとして、お金を払うことは限られた資源をこれからも存続させるために必要なことです。
遊漁券は川の近辺の釣具店やコンビニ、商店などで購入できることが多いです。
初心者ですと勝手がわからないと思いますので、はじめは経験者と一緒に釣りに行くと良いですよ。
澄んだ川がすがすがしい!上流の釣りは初心者でも○
それでは、流域別に釣れる魚などをご紹介します。
◆上流
上流で釣れる代表的な魚は、「イワナ」「ヤマメ」「ニジマス」「アマゴ」「アユ」などです。
エサ釣り、テンカラ釣り、フライフィッシング、ルアーフィッシングなどの釣りが楽しめます。
源流に近いため川が澄んでいて、もし魚が釣れなくても自然の中にいるだけで癒されます。
漁協が管理している川は魚を放流していることもあるため、初心者でも釣りやすいという面もあります。
ただし、登山の経験が必要なほど山の奥地にある川もありますので、そのようなスポットに初心者は手を出さない方が無難です。
水がきれいで、川幅があまり広くない方が、魚のいるポイントが見つけやすくおすすめです。
釣った魚は食べて楽しむこともできます。
そのため、「水がきれい」というポイントも押さえておくと良いですよ。
上流の釣りは、澄んだ空気や澄んだ水に囲まれて、すがすがしい気持ちで釣りができるのが魅力のひとつです。
お気に入りのポイントを見つけてみてください。
中流での釣りはテクニックが必要かも!
◆中流
川の中流で釣れる魚は、「アユ」「オイカワ」「ウグイ」などです。
代表的なのはアユですね。
縄張りを持つアユならではの釣り、「友釣り」を楽しむことができます。
人工養殖による放流が毎年行われている川もあります。
釣りができるシーズンが短いため、禁漁期間に気を付けましょう。
ほかにも、中流には「コイ」「フナ」「ナマズ」なども生息しています。
コイの放流もよく行われているため、全国で見かけますね。
中流の水路になると多く生息している「ザリガニ」は子どもの頃に近所の川で釣りを楽しんだ、という人もいるのではないでしょうか。
この辺りは、釣りをしない人にも馴染み深い魚です。
小さな川や水路以外の大きめの川の中流は、初心者には少し難易度が高いかもしれません。
コイやフナは大型の個体も存在し、竿に強度が必要です。
また、中流に生息するフナは警戒心が強いため、釣るのにはコツが必要です。
難易度が高い釣りを楽しむことができる、という意味では釣り愛好家には人気があります。
いろんな魚が釣れる!下流も初心者におすすめ!
◆下流
河口に近付いていくと、淡水に海水が混ざり始めます。
この部分は汽水域と呼ばれます。
「スズキ」「ハゼ」「テナガエビ」などが生息しています。
また、「ナマズ」「ウナギ」「コイ」などの中型・大型魚も釣ることができます。
海に近いということで、さまざまな魚を釣ることができるのが魅力です。
初心者は、ハゼやテナガエビが手軽に釣れるためおすすめです。
上流での釣りとは違い、河口近くはアクセスがしやすいという点も初心者にはメリットです。
思わぬ大物が釣れることもあるため、釣りの入門としては楽しいスポットです。
そのまま海釣りも楽しみたいと思う人もいるかもしれませんが、川釣りと海釣りでは使用する装備が異なります。
川釣りの装備でそのまま海釣りはできませんので、注意しましょう。
ただし、ここを入り口にして、いずれ海釣りに挑戦するのもアリですよ。
川釣りに使う釣り竿の選び方
最後に、川釣りに使う竿の選び方についてお話しします。
川釣りの竿は、「渓流竿」や「のべ竿」などと呼ばれ、ガイドやリールシートなどが付いていないタイプの竿です。
竿先に糸を結んで魚を釣る、シンプルな釣り竿を意味します。
現在では、伸縮できる振出タイプが主流で、シマノやダイワなど多くの釣具メーカーが製造販売しています。
シンプルな構造から初心者にも使いやすく、価格が安いものも多くあるので手を出しやすいです。
のべ竿を選ぶ際のポイントは、「長さ」と「調子」です。
「長さ」は、釣りたい魚や釣りポイントによって異なるため、初心者は釣具店の店員に相談してから購入すると良いでしょう。
初心者であれば、4メートル程度の短めの竿から始めるのがおすすめです。
「調子」は、魚がかかったときの竿の曲がり具合を意味します。
このカーブが穂先に近い調子のものを「先調子」といい、竿の長さの半分くらいのところでカーブするものを「胴調子」といいます。
さらに、この調子の硬さは3つの段階で表されます。
「硬中硬」→「硬調」→「硬調硬」の順番で硬くなります。
「硬中硬」は柔らかく、軽い仕掛けに適しています。
細かい仕掛けになるため、初心者には難易度が高いです。
「硬調」は万能で、初心者におすすめです。
「硬調硬」は、大物や重い仕掛けに適しています。
釣り竿は種類が多様で、何の情報もなしに選ぶのはとても難しいです。
どこで何を釣りたいのかを決めてから釣具店に行くと、店員さんにも相談しやすいですよ。
近所の川が釣りの穴場かも?
釣具店では、初心者にやさしい釣りスポットを教えてもらえることもあります。
また、最近ではインターネットで釣りスポットを簡単に探せるようになりましたので、そういった情報を活用しても良いですね。
近くにある川やいつも通っている川が、意外に良い釣り場だったりします。
ぜひ、お気に入りの釣りポイントを見つけて、川釣りを楽しんでください。