キャンプでのメインの調理器具は、フライパンという方も多いのではないでしょうか。自宅のフライパンをキャンプに使うのも良いのですが、頻繁にキャンプに行くならアウトドア用のフライパンを用意することもおすすめです。
この記事では、キャンプ用にも使えるフライパンの選び方や素材の特徴などについてご紹介します。
家庭用と違いはある?キャンプ用フライパンの特徴
結論から言うと、家庭用とキャンプ用のフライパンの素材については、明確な違いはありません。大きさや重さを気にしない場合などは、自宅のフライパンをキャンプで使用しても良いでしょう。
とはいえ、身軽に過ごしたいアウトドアシーンでは、できれば極力持ち物は少なく軽量にしたいもの。野外で料理するフライパンはコンパクトで軽く、焚き火などにも耐えられるものがおすすめです。
そのため、多くのアウトドアメーカーが携行性や耐久性に優れた、野外で使用しやすいキャンプ用のフライパンを販売しています。
キャンプ用フライパンには、次のような特徴があると言えるでしょう。
- 携行性に優れた、コンパクトで軽いもの
- 耐久性に優れた、焚き火などでも使えるもの
キャンプ用フライパンの選び方5つ
キャンプ用のフライパンは、使用するシチュエーションに合わせ、素材や携行性などを考慮して選びましょう。
以下に、キャンプ用フライパンを選ぶ時の5つのポイントについてご紹介します。
その1 素材で選ぶ
フライパンは、素材によって重量が大きく異なります。アウトドアで使いたいフライパンを選ぶ時は、素材も考慮すると良いでしょう。
以下に、キャンプ用にも使えるフライパンの素材の種類と特徴についてご紹介します。
鉄
鉄のフライパンは丈夫で焦げにも強く、表面にコーティング加工がされていないので長く使えるという耐久性の高さが特徴です。
火の通りが早く強い火力にも耐えられるため、焦げ目をつけたい肉料理や、歯ごたえを楽しみたい炒めものにもおすすめ。バーナーやストーブはもちろん、焚き火など直火でも使えることも魅力です。
スキレットとの違い
スキレットとは厚みのある鋳鉄でできたフライパンのことです。
厚みがあるため素材のおいしさを逃さず調理ができることと、調理後そのまま食卓に出せる特徴があります。洗いものが少なくて済む上、小さくてかわいい見た目なので、食卓へそのまま出してもおしゃれに見えることが人気を集めています。
基本的にフライパンと同じことができますが、手入れ方法はフライパンとは異なり、油をなじませて錆付きを防ぐための「シーズニング」という作業が必要です。
ステンレス
ステンレスのフライパンは火の通りが遅めですが、保温性があるため料理が冷めにくいという特徴があります。
傷や錆がつきにくく丈夫で耐久性に優れている上、焦げや汚れがついても落としやすいので手入れが簡単です。耐衝撃性にも優れていますが、重量は重めです。金だわしなどを使って、大胆に焦げつきを落とすこともできます。
チタン
チタンでできたフライパンは、アルミよりもさらに軽いため、軽量なフライパンを探している方におすすめです。耐食性に強い素材で、錆びにくいことも特徴です。
傷がつきにくく落下などの衝撃にも強く、耐久性にも優れていますが、熱伝導率が低めなので火の通りは遅めで、焼きムラになる傾向があります。
アルミ
アルミのフライパンは、キャンプ用フライパンの定番と言っても良いほどオールマイティーに使えます。アルミの最大の特徴は、大変軽く使い勝手が良いところです。軽量なため軽く持ち上げることができ、煽るような動きも簡単にできます。
熱伝導率も高く、すぐに調理面が温まりムラなく火が通りますので、スピーディに調理したい方にもおすすめです。軽量な上扱いやすいため、キャンプ料理初心者の方にも向いています。
その2 携行性・収納性で選ぶ
キャンプで使う調理器具は、持ち運びに便利でコンパクトに収納できるものがおすすめです。
以下に、携行性と収納性に優れたフライパンをご紹介します。
取っ手が取れるタイプ
フライパンの中には、プレートと取っ手が分離できる、取っ手が取れるタイプがあります。調理する時は取っ手つきで使い、調理が終わったら取っ手を外してコンパクトに収納できることが特徴です。
調理後は取っ手を外し、取っ手なしでプレートごとテーブルに出してもおしゃれで絵になります。
折りたたみタイプ
フライパンの中には、取っ手を折りたためるものがあります。折りたたみタイプのフライパンは、取っ手が両側の側面に沿って折りたためるので収納時はとてもコンパクトになり便利です。
複数のフライパンや調理器具がセットになっているものの中には、取っ手を取り外したり折りたたんだりした上でスタッキングして、場所を取らずにコンパクトに収納できるものもあります。スタッキングとは積み重ねることで、クッカーセットやフライパンセットなどをスペースを取らずに収納できる方法です。
フライパンや鍋や皿にコップなど、バラバラに持っていくのは大変なことですが、それらがスタッキングにより一つにまとまったコンパクトクッカーセットなども販売されています。
その3 人数で選ぶ
- ソロキャンプ
荷物を軽くしたいソロキャンプでは、軽くて錆びにくいチタン製のフライパンがおすすめです。
- ファミリーキャンプ
ファミリーキャンプや複数人のキャンプでは、必要な調理器具がセットになっているクッカーセットやフライパンセットがおすすめです。
ユニフレームのアウトドア調理器具クッカーセットは、フライパンや鍋などがフルセットになっており、4〜5人分の調理を一通りまかなえるアイテムです。
その4 加工法で選ぶ
フライパンの中には、調理面を表面加工されたものも多いです。コーティングの方法によって特徴がありますので、以下にご紹介します。
テフロン加工
フッ素樹脂でコーティングされているため、くっつきにくくなる特徴があります。
焦げ付きも少ないので、手入れが楽になるため多くのフライパンに加工されていますが、コーティングが剥がれやすい傾向があります。
セラミック加工
セラミックで覆われているため、摩擦や傷に強い特徴があります。白色のコーティング面なので、食材の色や焼き加減が確かめやすいでしょう。耐熱性にも優れているので長く使うことができます。
その5 付属品で選ぶ
フライパンには、あると便利な付属品がついていることがあります。
蓋付き
蓋があることで密封性が高まり、フライパンの中の蒸気や熱を逃さずに調理することができます。蒸し焼きなどもできるので、幅広い料理をすることが可能です。
収納袋・ケース
アウトドア用のフライパンには、専用の収納袋やケースが付いているものがあります。
収納袋やケースがあると、使い終わったあとのフライパンを傷つけることなく収納できて便利です。
付属でついていない場合でも、収納袋やケースはいろいろなサイズや素材ものが販売されていますので、好みのものを買うことも可能です。
人気キャンプ用フライパン
さまざまなメーカーが、キャンプ用フライパンを販売しています。
以下に、入手しやすさなどで人気の高いメーカーと、そのフライパンの特徴をご紹介します。
ニトリ
ニトリでのフライパンといえば、「ニトスキ」で話題になったスキレットがよく知られているかもしれません。
しかし、スキレットのほかにも、ニトリでは「二層鋼グリルパン」がキャンプで便利に使えるということで人気があります。
この「二層鋼グリルパン」は、シーズニングなどの必要もなく洗剤で洗って乾かすだけなので、手入れが楽です。大きさも直径20cmと2〜3人分の料理を作るのにぴったりな上、焚き火などの直火で使えるのもキャンプでは嬉しいポイントになっています。
さらに、IHも使用可なので、キャンプが終わっても自宅で使用できるので無駄になりません。とても機能的なのに、価格が1000円以下というのも驚きです(2021年現在)。
無印
さまざまなアイテムを販売している無印では、キャンプ用品も取り扱っていることをご存じでしょうか。
無印では、使い込むほど馴染んでいく鉄フライパンが多くのキャンパーたちに人気があります。
無印の鉄フライパンは直径26cmあり、大人数でのキャンプにも対応できるサイズです。
ドイツの有名鉄フライパンメーカー、ターク(turk)は高価なので、まずは無印の鉄フライパンで、焚き火での焼肉料理などをキャンプで体験してみたいという方も多いようです。
100均でもお得に買えるキャンプ用フライパン
あらゆるものを手軽に揃えることができる100均で、キャンプ用のフライパンも買えると話題になっているようです。キャンプのためだけに、最初から高価なキャンプ用品を揃えるのは躊躇してしまうという方にも注目されています。
ダイソーでは、フライパンやスキレットを300円前後で購入することができます。ダイソーのフライパンは小ぶりなため、キャンプ用にちょうどいいサイズ感です。
ソロキャンプなどでは、調理後そのままテーブルにだすことも可能でしょう。食器いらずで食事ができるので、洗い物などを減らすことができます。