キャンプナイフにおすすめの薪割り・バトニング用モデルを大特集

最終更新日:2021/11/27

キャンプのお楽しみの一つ「焚き火」。
焚き火を囲んでゆったりした時間を楽しむわけですが、焚き火を始めるのに必要なのが「バトニング」です。
バトニングに必要な道具として斧がありますが、安全面や携帯性などを考えると、薪割り用のナイフを新調すべきかどうかも気になるところ。
そこで今回は、バトニングに適したナイフの選び方、おすすめモデル、バトニングのやり方や注意点についてご説明します。
ぜひ薪割り用ナイフを選ぶ際の参考にしてください。

そもそもキャンプで行うバトニングとは?

バトニングとは、「ナイフで薪割りをする」という意味です。アウトドア用語として使われており、焚き火がしやすいようキャンプ用ナイフを使って薪を細く割るバトニングを行います。
バトニングの方法を覚えておくことで着火に必要な材料を用意する必要がなく、落ちている枝や枯れ木をバトニングして焚き火をつくることができるのです。

斧ではなくナイフで巻割りをする理由は?

薪を割ると聞くと斧をイメージしますが、斧ではなくナイフで薪割りをすることにどんなメリットがあるのでしょうか。
斧ではなくナイフで薪割りをおすすめする理由は以下の3つです。

持ち運びに優れている

1つは「持ち運びに優れている」こと。
斧よりもコンパクト。バッグやズボンなどのポケットにも収まる大きさなので、持ち運びしやすく、必要な時にサッと取り出して薪割りをすることができます。
最近はキャンプ用のコンパクトな斧も販売していますが、どんなにコンパクトでもナイフよりは大きいですし重量があるので、斧より軽いナイフの方が扱いやすく、初心者や女性の方でも安心して使えます。

安全性が高い

2つ目は「安全性が高い」こと。
斧は刃と柄の取り付け部分が緩いと斧を振り下ろした時に刃先が外れて飛んでしまう危険性があるため、斧を使う場合は周りに人がいないよう配慮して使う必要があります。また、斧は取り扱いが難しく技術も必要なうえ、筋力も使うので不安な面が多いですが、ナイフはサイズが小さく軽量なので、斧よりも安全に使うことができます。

初心者でも扱いやすい

3つ目は「初心者でも扱いやすい」こと。
ナイフは細い薪でも安定して割ることができ、斧よりも薪を細かく割ることができるなど、初心者でも扱いやすいのが大きな魅力。斧のように刃を振り下ろすことなく、簡単に割りたい場所をピンポイントで割ることができます。

バトニング用の薪割りナイフの選び方

バトニング用の薪割りナイフには、タングや刃の種類、ナイフの形状や長さなどそれぞれ特徴がありますので詳しくご説明します。

タングの種類

ナイフのグリップ部分のことを「タング」と言います。
タングには、

  • フルタング
  • エクステンディッドタング
  • スケルトンタング
  • ナローイングタング
  • スティックタング
  • パーシャルタング

といった5つの種類の他にも複数あり、タングの形によって重量や強度、バランスが異なります。タング部分の形状がポイントになるのですが、中でもおすすめは「フルタング」と「エクステンディッドタング」です。

フルタング

タングの形状がハンドルと同じ形になっているフルタングは、タングがハンドル全体にあるので、一番頑丈で衝撃に強くバトニングに最適。バトニングはナイフに負荷がかかるのですが、フルタングは破損するリスクを抑え、安全に使うことができます。

エクステンディッドタング

エクステンディッドタングはタングがハンドルよりも長く飛び出しているので、フルタングと同様、頑丈で衝撃や捻れに強いのはもちろん、はみ出した金属部分を利用してハンマーの用に叩いて使うこともできます。

刃の種類

刃に使われている素材は

  • ステンレススチール
  • カーボンスチール

の2種類が多く使用されており、それぞれ特徴があります。

ステンレススチール

切れ味が良く錆にも強いので、薪割り以外にも料理の下ごしらえなどに活用できます。手入れがしやすく扱いやすいので、初心者やメンテナンスを楽にしたい方におすすめです。洗練された外観も選ばれている理由のひとつ。

カーボンスチール

昔からナイフによく使われている素材で、炭素と鉄でできており、切れ味・刃持ちが良く耐久性もあります。錆に弱いのでメンテナンスは必須ですが、メンテナンスの基礎を学べますし、よりバトニングを楽しめます。

ナイフの形状

ナイフの形状は種類が多く、形状によって向いている作業が異なります。用途に応じた形状を選ぶようにしましょう。今回はバトニングに適した「コンベックス」と「スカンジ」の2つをご紹介します。

コンベックス

別名「ハマグリ刃(蛤刃)」と呼ばれ、刃の断面が刃先から背中にかけて膨らむように少し外側に向かってカーブしています。刃に厚みがあり強度があるため、薪割りに適した形状をしています。

スカンジ

アウトドアナイフに多い形状で、刃の断面の途中から先端にかけてストレートに形成されています。研ぎやすいのでバトニング初心者にもおすすめです。薪割りよりも木を削るのに向いています。

刃の長さ

刃が長いものは薪割りの際に力を入れやすく、薪から刃先が出るので叩いて割りやすいためバトニングがしやすいです。ただ刃が長すぎると折れる危険性がある他、重量が重くなるので細かい作業がしにくくなります。
刃が短いものは力を掛けにくいので薪割りがしづらいですが、細かい作業がしやすいメリットがあります。
このように刃の長さがポイントになりますが、キャンプ用なら刃の長さが10cm〜12cm程度のものがおすすめです。

キャンプの薪割り・バトニングに適したおすすめナイフランキング

これまでご説明した内容を踏まえ、キャンプの薪割り・バトニングに適したおすすめのナイフブランドをご紹介します。
コスパ、料理に適しているかなど判断基準は人それぞれですが、購入の際の参考にしてください。

  1. モーラナイフ

スウェーデンの老舗ナイフメーカー。品質の高さに定評があり、多くのキャンパーに支持されています。おすすめは「ガーバーグ マルチマウント」です。刃厚3.2mm、刃長約10.4cm、フルタングで握りやすいグリップは初心者に扱いやすくおすすめです。

  1. ボーカー

ドイツの老舗ナイフブランドで、キャンプ用からサバイバル用まで、商品ラインナップがとにかく豊富です。おすすめは「マグナム エルクハンター」です。刃厚3.9mm、刃長11cmで、刃に厚みがあるため安定感があり、刃の長さもあるので薪割りがしやすい大きさです。

  1. ヘレ

ノルウェーのナイフメーカーです。高品質で、1本1本が手作りというこだわり抜いた商品が人気を集めています。おすすめは「ディディガルガル」。刃厚3mm、刃長129mm、フルタングで丈夫なので、強度が必要なバトニングに適したナイフです。見た目・機能性ともに、長く愛用できる一品です。

薪割りナイフを使ったバトニングの方法

バトニングの方法についてご説明します。

  1. 薪を平らで安定した木の土台の上に立てる
  2. ナイフを薪に当てる
  3. ナイフの背の真ん中あたりを木がある程度めり込むまで叩く
  4. 気がめり込んだらナイフの先端を叩くく
  5. 手で割れそうな位叩いたら手で割る

木の土台を用意することで安定した力を加えることができ、刃が地面まで到達した時の刃こぼれを防ぐことができます。ナイフを叩く場合はハンマーではなく頑丈で太い木がベスト。ナイフを痛めずに済みます。最後手を使うことで、ナイフを痛めることなく安全に割ることができます。

薪割りナイフを使う際の注意点

  • 節がある薪に注意

バトニングは木目に沿って割りますが、薪の節は非常に硬いので、思い切り上から叩いてしまうとナイフの刃を痛めてしまったり怪我をしてしまう可能性があります。バトニングをする際は節のない真っすぐな薪や、小さく割りやすいものを選ぶようにしましょう。おすすめの木は「針葉樹」。木が軟らかく着火しやすいのでバトニングに最適です。

  • グローブを着用する

木のささくれが手に刺さったり、力を入れすぎて手や指を切るなどの怪我をしないためにも、バトニングをする際は必ずグローブを着用して手を保護するようにしましょう。

  • 無理をしない

薪割りが思っていた以上に難しく、なかなか割れないこともあります。無理に力を入れすぎてしまうとナイフが破損し、欠けた刃が周囲に飛んでしまう危険性もありますので、割れないと思ったら無理をしないことも大切です。

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