冬キャンプの寒さ対策-服装や電源あり・なしサイト別寒さ対策も

最終更新日:2022/02/02

夏キャンプに慣れてきた頃に挑戦したくなるのが「冬キャンプ」。
虫も少なく、静寂の中で自由にキャンプを楽しめ、冬ならではの料理や飲み物も楽しめるとキャンパーの人気の集めています。
ただ初心者の方がどうしても気になるのが冬の寒さ。寒い中でのキャンプにどうしてもハードルを感じてしまいます。
そこで今回は、冬キャンプの寒さ対策をメインに、服装の選び方やポイント、電源ありサイトと電源なしサイト別の寒さ対策やおすすめグッズなどご紹介します。
不便なことを楽しむのもキャンプの魅力の一つ。ぜひ冬キャンプを満喫してください。

春先・秋冬キャンプは寒さ対策が必須

春先・秋冬キャンプに挑戦するなら寒さ対策は必須。特に真冬のキャンプは想像以上の寒さなので、いつも以上に寒さ対策は必要です。
甘く見ていると夜も眠れず辛い思いをするので、寒い時期にキャンプをする際は入念な準備と情報を得ることが大切です。

キャンプ場の最低気温をチェック

キャンプ場は場所によって気温が異なりますし、特に北海道は10月11月でも朝晩冷え込みますし、真冬は極寒の寒さです。
10℃異なるだけでかなり違うので、まずは事前にキャンプ場の最低気温をチェックすることが大切です。
気温によって服装も何枚プラスすればいいのか、どんなグッズを用意すべきかがわかります。
寒さの感覚としては、

  • 15℃:肌寒い
  • 10℃:寒い
  • 5℃:かなり寒い
  • 0℃:極寒

肌寒い程度なら、暖房器具なしで毛布やダウンを用意するくらい過ごせますが、10℃~0℃はストーブなどの暖房器具はもちろん、テント内の底冷え対策や服装もしっかりとした防寒対策が必要です。
最低気温は天気予報を参考にしますが、その最低気温から-5℃くらいを目安に準備すると安心です。

初心者は電源ありサイトがおすすめ

キャンプ場には"電源ありサイト"と"電源なしサイト"の2タイプありますが、冬キャンプ初心者の方なら、寒さ対策がしやすい電源ありサイトがおすすめ。
電源サイトであれば、高い冬用シュラフを用意できなくても、ホットカーペットなどの暖房器具を活用することで寝る時も暖かく過ごせるので、費用も持ち物も少なく済みます。
ただ電源なしサイトならではの魅力もあり、

  • 料金が安い
  • 好きな場所でキャンプができる
  • サイトを広々と使うことができる
  • 静かな場所でキャンプを楽しめる

などのメリットがあります。景色の良い場所でキャンプすることもできますので、電源ありサイトに慣れたら電源なしサイトにも挑戦してみてはいかがでしょうか。

冬キャンプの寒さ対策-服装の選び方とポイント

冬キャンプは服装も重要なポイント。
レイヤリング(重ね着)をすることで空気の層ができ、暖かい空気を溜め込むことができます。特に首、手首、足首を温めることが大切。
動きやすさも考慮しながらレイヤリング(重ね着)をメインに、素材にも注意して服装を選ぶといいでしょう。

  • 下着(ベースレイヤー)
  • ユニクロなどアウトドア用ではないヒートテックでも十分ですが、真冬の極寒キャンプならウール素材の厚手の下着がおすすめ。下着は吸湿速乾性を重視すると快適に過ごせます。

  • 中間着(ミドルレイヤー)
  • 中間着はフリースがおすすめ。軽量で暖かく、保温性が高くなります。アウトドア用なら吸湿性や通気性など機能性に優れた、おしゃれで着心地が良いフリースがありますので、値段は高いですが、更に快適に過ごすことができます。

  • 上着(アウターレイヤー)
  • 雪がなければ撥水機能程度の上着で十分ですが、雪中キャンプを行うなら防水加工が施された上着がベスト。
    ダウンジャケットは保温性が高く冬キャンプの上着の定番ですが、モコモコ過ぎると動きづらいので、腕周りがシャープなデザインのダウンジャケットを選ぶといいでしょう。
    焚き火をする際は火の粉で穴を空けてしまわないよう、難燃素材の上着やポンチョを羽織ることをおすすめします。

  • 下半身
  • 下半身も重ね着をすることでより温かく快適に過ごせますので、ヒートテックやウール素材のタイツに、裏起毛のパンツやダウンパンツがベスト。タイツを2枚重ねするとトイレが面倒になるのであまりおすすめしません。

  • その他
  • 冬用ブーツの他、ネックウォーマーや厚手の靴下、帽子などのアイテムも防寒対策に必須です。手袋は冬用なら問題ないですが、雪中キャンプなら裏地に防寒加工が施された、完全防水の手袋がおすすめです。

いずれにしても、レイヤリングで調節できるような服装がベスト。
特に子供は大人よりも汗かきなので、服装を選ぶ際はあまり重ね着し過ぎず、動きやすい服装を心掛けるといいでしょう。
また、寝る時もついつい厚着のまま寝袋に入ってしまいますが、ダウン素材の寝袋で寝る場合は、厚着よりも薄着で寝るほうが動きやすく楽に寝ることができますので、寝る際の服装にもご注意ください。

【電源あり・なし別】冬キャンプの寒さ対策とおすすめグッズ

電源ありサイトと電源なしサイトとでは、準備したいグッズが異なります。
そこで、電源あり・なし別で冬キャンプの寒さ対策とおすすめグッズをご紹介します。冬キャンプなど寒い時期のキャンプは荷物が多くなってしまうので、何が必要で何が不要かを見極めることも大切です。

電源ありのキャンプ場を利用する場合の寒さ対策

電源ありサイトは冬キャンプ初心者の方にとって強い味方。そこで、電源ありサイトを利用する場合の寒さ対策についてご紹介します。
電源を有効活用して、テント内を家のような暖かい、快適な空間にしましょう。
また、電化製品を使用する場合は、電気の容量が制限内であるかどうかの確認も大切です。

底冷えを軽減するホットカーペット

冬キャンプを快適に過ごすためには、地面から伝わる冷たい空気をいかにシャットアウトするかがポイント。
そこでおすすめしたいのがホットカーペット。地面に敷くことで、ストーブとは違ったぬくもりを感じることができ、コンパクトに折り畳める便利さがあります。
ホットカーペットを使用する場合は延長コードを用意しましょう。アルミシートやラグ、こたつなどを併用するとより暖かく過ごすことができます。

使い勝手が良い電気毛布

電気毛布のメリットは、掛けても敷いてもOKと、使い勝手が良い点です。
また、サイズが大きく使用電力が高いホットカーペットとは違い、電気毛布は消費電力が低く、個別に温度調節できる点も魅力です。
生地はコットンやポリエステルなど色々ありますが、実際に触ってみて自分の肌に合うものを選ぶようにしましょう。

セラミックファンヒーターでテント内を暖かく快適に

持ち運びに便利で、小スペースでも設置しやすいセラミックファンヒーター。スイッチひとつで温風が流れるため、テント内をすぐに暖めることができます。
子供が万が一触っても火傷の心配がないので、ファミリーキャンプにおすすめの暖房器具です。

電源なしのキャンプ場を利用する場合の寒さ対策

電源なしサイトは当然ながら電気を使う暖房器具が使えないので、寒さ対策には工夫が必要です。
そこで、冬キャンプを快適に過ごすためのテクニックをご紹介します。

石油ストーブでテント内を快適に

石油ストーブなら電気が必要なく屋外でも使えるので、電源なしサイトにこそ使えるアイテム。アウトドア用ならコンパクトで持ち運びしやすいので大変おすすめです。石油の運搬には注意し、使用する場合は換気に気をつけましょう。
カセットボンベが燃料のガスストーブも安全で使いやすく、価格もリーズナブルなのでおすすめです。

自然なぬくもりを感じられる湯たんぽ

数ある防寒アイテムの中でも、キャンパーに根強い人気を誇る湯たんぽ。リーズナブルで火事の心配もなく、足元をピンポイントで温めることができるのが魅力です。
最近は様々なタイプの湯たんぽが販売されいますが、キャンプで使うなら直火OKのトタン・ブリキ製がおすすめ。耐久性もあるので長く愛用できます。

「寒くて眠れない」を解決するコット

簡易ベットのコットは、冬キャンプにこそ能力を発揮できるアイテム。地面と寝床に空間を作ることで地面からの冷気を直に受けることがないので、冷気を感じることがなく寝心地も抜群です。
ハイコットとローコットの2種類ありますが、おすすめはハイコット。より寒さを凌いで快適に寝ることができます。

コットと併用したいマット

コットだけだと布一枚なので冷気は軽減できませんし、体が沈み込みすぎて眠れないことも。
そこでコットと一緒に使いたいのがマットです。
マットを敷くだけで保温性が高まり、体が沈み込まないので腰への負担も軽減できます。真冬の極寒キャンプならウレタンマットにラグをプラスし、空気の層を作ってシュラフに包まれれば、朝まで寒さを感じずぐっすり眠れます。

冬キャンプで安眠するための寝床作りと注意点

これまでご説明してきたように、冬キャンプを快適にする一番のポイントはいかに"地面からの冷気をシャットアウトできるかどうか"。冷気を感じながら眠りにつくのは難しく、安眠とは程遠くなります。
ストーブを点けたまま寝るのは一酸化炭素中毒や火事などのリスクを伴うので、そこで重要になるのが寝床作り。
まずテントの下には防水シートを敷きましょう。雪の侵入を防ぐことができるのはもちろん、テントの汚れを防ぎ断熱性も高まります。
テント内は下から順に、極厚銀マット→ラグ(ブランケット)→インフレーターマット→シュラフがベスト。テント内もマットなどを重ね合わせて空気の層を作りましょう。

【注意】テント内は火気厳禁-寒い冬キャンプを快適に過ごすためには

冬キャンプで多いのが一酸化炭素中毒と火事の事故。
暖を取るためにテント内でストーブを使ったり、テント内にガスコンロを持ち込んでご飯を食べたりと、家と同じような感覚でテント内に火気を持ち込んでしまうのが原因です。
どんなに寒くても安全性を重視することが冬キャンプの鉄則なので、基本的にテント内は火気厳禁ですが、テント内にストーブなどを持ち込む場合は、

  • 換気を徹底して空気を循環させる
  • ストーブの置き場所に注意する
  • ストーブなど火気の近くに物を置かない

などに注意することが大切です。

まとめ

今回は初めて冬キャンプに挑戦する方に向けて、寒さ対策についてご紹介しました。
初心者の方は電源ありサイトを利用して、無理のない冬キャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。そして慣れてきたら電源なしサイトで、思う存分冬キャンプを満喫してみてください。
きっと夏キャンプとは違った魅力、楽しさに出会えるはずです。