ハイキングは、誰もが気軽に楽しめる身近なアウトドアレジャーですね。
そんなハイキングに行くときに、欠かせないのはリュックサックです。
リュックサックは、大きさや機能が様々で、選び方を迷う方が多いようです。
ハイキング用リュックサックの選び方は、どのような荷物をどれぐらいの量持って行くかで、必要な大きさや機能を考えていきます。
今回は、ハイキングの荷物や最適なリュックサックの選び方をご説明していきます。
ハイキング・トレッキング・登山の違いを理解しておこう
今回のテーマは、ハイキングのリュックサックのお話になりますが、その前に区別が付きにくい「ハイキング」「トレッキング」「登山」の違いをご説明しておきます。
これらのアウトドアレジャーは、「自然の心地良さを感じながら歩いていく」という共通点があります。
しかし、この三つはそれぞれ目的が異なるため、所要時間や荷物の量や種類にも違いがあります。
〇ハイキング
ハイキングは、基本的に日帰りで、平坦な野山を歩いて自然を楽しみます。
歩く場所は必ずしも山というわけではなく、平野を歩く場合もあり、比較的軽装で行うことができます。
〇トレッキング
トレッキングは、山道(とくに山の麓)を歩きながら自然を楽しみます。
日帰りの場合もあれば、数日かけて長距離のトレッキングを楽しむ場合もあります。
〇登山
登山は、広い意味で山に登ることを言います。
「麓から山頂を目指して登る」「途中で山小屋に宿泊して登る」「山の途中まで登る」など、さまざまなケースがあります。
登山をするときの荷物は、ハイキングやトレッキングに比べて比較的多めになります。
これら三つのアウトドアレジャーを行う際は、基本的に荷物をリュックサックに詰めて行きます。
それぞれ、どのような荷物をどれぐらいの量持って行くかによって、リュックサックの選び方が変わってきます。
次項から、ハイキングに行くときの荷物やリュックサックの選び方について、詳しく解説していきますのでご覧ください。
ハイキング用リュックサックの選び方の基準は荷物の内容!
ハイキング用リュックサックの選び方は、まずどのような荷物を持って行くかを確認します。
ハイキングの荷物はどの季節に行くのか、どんなコースを計画しているのかによって内容が変わってきます。
まずは、ハイキングに行くときの基本的な荷物を見てみましょう。
・タオル、ティッシュペーパー
タオルは汗を拭いたり、日差しを遮ったりできるので便利ではありますが、それとあわせてデオドランドシートを活用するのもいいですね。
・水筒
水分補給のため、1~2リットルぐらいのお茶か水を持って行きましょう。
・雨具
とくに山沿いでは、急な天候の変化が多いので雨具は必須です。
傘よりも、両手がふさがらないレインウェアがいいでしょう。
・ゴミ袋
ハイキング中に出たゴミは持ち帰るのがマナーです。
生ごみが出る場合は、ジッパー付きの袋を持っていくとリュックサックの中のニオイなどが気にならないので便利です。
・地図、コンパス
万が一、道に迷ってしまったとき、地図とコンパスがあると便利です。
・健康保険証(コピー)
万が一、ハイキング中にケガをしたり体調が悪くなったりしたときに、最寄りの病院を受診する際に必要です。
病院にかかる際に健康保険証がないと、手続きが面倒になる場合がありますので、必ず携帯しておきましょう。
・救急用品
絆創膏、消毒液、鎮痛剤など、最低限の救急用品は持参しましょう。
・行動食
ハイキングは、普段よりもたくさん歩くため、体力を消耗します。
エネルギー補給のため、お菓子などの行動食を持参しましょう。
・UV対策用品
日焼け止め、サングラス、アームカバーなどのUV対策も忘れないようにしましょう。
この他にも、ハイキングに行く季節やコースに応じて、持って行くべき荷物があります。
どんな荷物が必要になるのか、次の項でご説明します。
必要に応じてハイキングに持って行くべき荷物は?
ハイキングコースによっては、基本の持ち物に加えて、準備しておいた方が良い荷物があります。
一つずつ見ていきましょう。
・ヘッドライト、ホイッスル
ハイキングコースが長く、道に迷う可能性がある場合、念のために安全を確保するヘッドライトとホイッスルを持参することをおすすめします。
また、ヘッドライト用の替えの乾電池も準備しておきましょう。
・トレッキングポール
同じハイキングでも、ちょっとしたウォーキングのような軽いコースもあれば、長距離で足元がでこぼこのコースまで様々です。
脚の疲れの不安がある場合は、トレッキングポールがあると、長時間歩いても足の疲れを軽減してくれます。
必要性がある場合は、軽量でコンパクトに持ち運べるものを選ぶと良いでしょう。
・モバイルバッテリー
携帯のGPSを使う場合は、バッテリーの消耗が速いため、持って行くことをおすすめします。
・防寒着、着替えのシャツや靴下
汗をかきやすい季節は着替えのシャツや靴下を持って行きましょう。
また、出発時は暑くても、途中で急に寒くなる場合もあります。
とくに長距離のハイキングでは、さっと羽織れる防寒着も準備しておきましょう。
・調理器具など
ハイキングに慣れてきたら、途中で昼食を調理して食べると、本格アウトドアの雰囲気が味わえるのでおすすめです。
リュックサックに入るぐらいの小さめのストーブや鍋が販売されています。
ウィンナーを焼いて食べたり、お湯を沸かしてカップ麺を食べたりするのも良いですね。
ハイキング用リュックサックの選び方は、持って行く荷物の量や内容によってサイズなどを考えていきます。
次項から、選び方の基準などをご説明していきます。
リュックサックの選び方その①サイズを決めよう
リュックサックの選び方で最初に決めるのは、サイズです。
リュックサックのサイズは、一般的に容量(リットル)で表されます。
しかし、メーカーによって容量の測り方はさまざまなので、表示されているリットル数は、あくまでも参考程度にしましょう。
ショップで販売されているリュックサックは、10リットルほどの小さなものから90リットル以上ある特大のものまでたくさんあります。
その中で、シーンに適したサイズのものを選ぶ必要がありますので、それぞれのサイズ別に、適した使い方の目安をご説明します。
・10~20リットル
荷物が少なめの、数時間程度のハイキングやトレッキングに向いています。
デザインによっては、タウンユースも兼ねて使用することができます。
・20~30リットル
しっかりと荷物を詰め込んで行くハイキングなどにぴったりのサイズです。
30リットル前後であれば、山小屋泊の登山にも使えます。
・30~50リットル
防寒着などの荷物が必要な季節の登山や、荷物が少なめのテント泊の登山などに向いています。
また、ハイキングに調理器具や食材をしっかり持って行く場合は、30~40リットルぐらいは必要になるでしょう。
・50~90リットル
荷物が多いテント泊の本格派登山向けのサイズです。
泊数分の着替えや防寒着、テントや寝具など、荷物の量に応じたサイズを選びましょう。
リュックサックの選び方その②必要な機能性をチェックしよう
リュックサックのサイズが決まったら、次は必要な機能性を確認しましょう。
アウトドア用のリュックサックは、一般的に「長時間背負って歩いても疲れにくい」「耐久性に優れている」といった特徴があります。
その他にも、便利な機能をたくさん兼ね備えているリュックサックがあります。
ハイキングで背負うときに重視するべき機能性を見てみましょう。
・腰ベルト
ハイキングに行くときは、腰ベルト付きのリュックサックをおすすめします。
腰ベルトが付いているとリュックサックが揺れないので、長時間歩いても疲れにくくなります。
また、ショルダーハーネスを胸の位置で繋ぐチェストストラップが付いていると、更に疲れが軽減されます。
・雨蓋、レインカバー
アウトドア用のリュックサックは、雨蓋付きと雨蓋なしのタイプに分かれます。
ハイキング中の急な天候の変化を考えると、雨蓋付きのリュックサックを選ぶのが良いでしょう。
更に、防水対策のために、レインカバーを準備しておくことをおすすめします。
レインカバーはリュックサック全体を覆って雨水から守ってくれます。
ただし、たとえレインカバーをしていても、長時間強い雨にさらされてしまうと、中に染み込む可能性があります。
携帯電話など、濡れたら困るものは防水ケースなどに入れておきましょう。
・サイドポケット
ハイキングに行くときは、サイドポケットがあるととても便利です。
頻繁に取り出したい水筒や地図、携帯電話などを入れておくと、わざわざリュックサックを肩から外さなくて済みます。
・ボトムコンパートメント
ボトムコンパートメントとは、リュックサックの下部にある仕切られた収納スペースのことです。
とくに、荷物のパッキングに慣れていない方は、リュックサックの下の方に詰めた荷物が取り出しにくいので、おすすめです。
頻繁に使う荷物をボトムコンパートメントに入れておけば、簡単に取り出すことができます。
このように、アウトドア用のリュックサックは便利な機能がたくさんあります。
選び方としては、それぞれのハイキングシーンに応じて必要な機能をピックアップしていくと良いでしょう。
また、実際に店頭で背負ってみて、疲れにくく体にフィットするものを選びましょう。
ハイキングにおすすめしたいリュックサック
それでは最後に、ハイキングにおすすめのリュックサックをニつご紹介しますので、ご覧ください。
【ミレー マルシェ20】
・収納可能サイズ:20リットル
・サイズ:約縦43×横28×マチ16cm
・素材:オックスフォードナイロン420HD
・重量:630g
軽い日帰りハイキングにちょうど良いサイズで、デザインもおしゃれなリュックサックです。
本体素材は、軽くて丈夫なオックスフォードナイロンを使用しています。
また、非常時に備えたホイッスルも装備されています。
二つのフロントジッパーポケット、サイドメッシュポケット、取り外し可能なウエストストラップなど、小ぶりでありながらも便利な機能が充実しています。
【ザ・ノース・フェイス リュック W Tellus 30 NMW61810 M】
・収納可能サイズ:35リットル
・サイズ:約縦57.5×横27×マチ22cm
・素材:210DスノーダイアHTナイロン、355DHTナイロン
・重量:1250g
荷物が多めのハイキングから山小屋泊の登山まで、幅広く使えるリュックサックです。
雨蓋が付いており、更にレインカバーも付属していますので、急な天候の変化にも対応できます。
ポケット付きヒップハーネス・マチ付きのサイドポケット・トレッキングポールを取り付けるポールループなど、機能性に優れたアイテムです。
リュックサックの選び方をマスターしたら、多数あるブランドやデザイン・色などから好みに合ったものを選んでいくと良いでしょう。
お気に入りのリュックサックを選んでハイキングを楽しもう!
ハイキング用リュックサックの選び方で迷ったときは、まずどのような荷物をどれぐらいの量持っていくのかを考えると、大きさが絞れてきます。
そして、様々な機能がある中で、どのような機能が必要なのかを決めていきましょう。
購入する際は、実際に店頭で背負ってみて、それぞれに合ったリュックサックを選ぶことをおすすめします。
大きさと機能性が決まったら、後はお気に入りの色やデザインを見付けて、ハイキングを楽しみましょう。