【オイルランタンの芯】落ちる・焦げる・燃える時の対処法と交換手順

最終更新日:2022/02/20

暖かみのある明かりに惹かれて、オイルランタンの中でも扱いやすいフュアーハンドランタンを使い始めたけれど、炎がすぐに消えたり、芯が落ちたり焦げたりする場合があるようです。トラブルを解決するために、ランタンの芯とオイルを一度確認してみませんか?

この記事では、フュアーハンドランタンの炎を安定させるために必要な、芯とオイルの扱い方などについてご説明します。芯の交換方法や長持ちする芯などもご紹介しておりますので、フュアーハンドランタンを使う際のヒントになれば幸いです。

オイルランタンの代表格・フュアーハンドランタンとは

フュアーハンドランタンは、1893年にドイツで誕生した「Feuerhand社」のオイルランタンです。
ハリケーンランタンとも呼ばれるその名前の由来は、ハリケーンのような強い風でも消えないほどの高い防風性を備えていることから来ています。

実際に雨や風や寒さに強く、長い燃焼時間で外気温に左右されずに安定して使用できるので、古くから軍用や航海用として使用されてきた歴史あるランタンです。

現在でも実用性とおしゃれな見た目、そして初心者でも簡単に扱えることで愛され、世界中で暮らしに密着したオイルランタンとして使われています。

ハリケーンランタンについては、ドイツのフュアーハンドとアメリカのデイツが2大メジャーブランドと言われています。しかし、日本のキャプテンスタッグも、飽きのこないシックなデザインのハリケーンランタンを製造しており、高い品質で人気があります。

フュアーハンドランタンによくあるトラブル

照度の高いLEDランタンと異なり、手間もかかって光も控えめなフュアーハンドランタン。
その人工の明かりではない生火のゆらぎに、何とも言えない癒やしと安らぎを感じるものですが、フュアーハンドランタンはしばしば調子が悪くなることもあるようです。
以下に、フュアーハンドランタンによくあるトラブルの一例をご紹介します。

  • 火がつかない
  • 消える
  • 焦げる
  • 燃えるスピードが早い
  • 芯が落ちる
  • 炎の形がおかしい

このようなトラブルは、多くは芯やオイルの状態に問題があることが多いようです。

フュアーハンドランタンの炎が安定しない原因と解決策

芯やオイルについて、ちょっとしたことを見直すと安定した炎を維持することができるでしょう。
フュアーハンドランタンの炎が安定しない原因と解決策をご紹介します。

芯が短い

芯が短くて、燃料タンクまで届いていないというケースもあります。
この場合、当然ながら芯がオイルと接触しないので火がつきません。
全体にオイルが染み渡るような長さになっているか、芯の長さを確認してみましょう。

芯の出しすぎ

出す芯が長すぎても、ホヤの先の芯の頭までオイルが染み渡らない場合があります。
これは芯がオイルをたくさん吸いすぎたことが原因です。
このようなケースになると、芯の先が焦げて煙が上がったり、芯が燃え方が早過ぎるといったことが起こります。

芯の先端が整えられていない

芯の先が、ランタンを購入した時のままになっていませんか?
オイルランタンの芯の種類には、平芯・棒芯・巻芯がありますが、平芯は使用前にカットが必要です。
購入した時のままだと、平芯の先端は直角ですが、これを山形にカットすることで綺麗な形の炎になります。
切り方は、平芯の先の両端の直角のところを斜めにカットするだけ。
角がカットされて芯の先が山形になったら完成です。

オイル不足

オイルが足りないと芯にオイルが浸透せず、火がつかなかったり、ついてもすぐ消えてしまう原因になります。
オイル漏れが心配で少量にする方も多いかもしれませんが、オイルの量が少なすぎると芯がオイルを吸い上げることができません。

前回使用した分がまだ残っていると思い込んでいて、実はオイルが入っていなかったというケースもよくありますので、オイルの量が適正に入っているか確認してからランタンを使うようにしましょう。

オイルの性状に問題がある

オイルもしっかり入っているし、芯の長さも適切なのに火が安定しない時は、オイルの性状に問題がある場合があります。
以下のような状態になっていないか、オイルの状態を確認してみると良いでしょう。

  • 古いオイルを使っている
  • ランタン専用以外のオイルを使用している
  • いろいろなオイルが混ざり過ぎている
  • 水とオイルが混ざっている

最後の水とオイルが混ざっているケースは、タンク内の結露の水分などが混ざっていることが多いようです。
そのような時はタンクの中身をすべて捨てて、もう一度オイルを入れ直してみましょう。

芯が燃えるのが早いと感じた時は

芯の燃え方が早過ぎるのも、頻繁に芯を交換しなくてはならず、少々面倒に感じるものです。
そのような時におすすめのアイテムがありますので、ご紹介します。

カーボンフェルト

カーボンフェルトとは耐炎性のフェルトのことで、燃えにくいので溶接時の火花受けなどにも使われる素材です。
不火性で燃えにくい材質ですがオイルは吸い上げるので、芯が減りにくいのに火はしっかりと灯ります。

芯の寿命が長いため少ないメンテナンスでオイルランタンを楽しめると、近頃注目されている素材です。
カーボンフェルトはサイズや厚みがいろいろあるアイテムですが、芯が長持ちして扱いやすいのは、2mmほどの厚さと言われています。

なかなか手に入りにくいという声もあるカーボンフェルトですが、どこで売っているのか調べてみました。
カーボンフェルトは、以下のような場所で入手できるようです。

  • amazon
  • 楽天市場
  • ホームセンター

実物を手に取って見てみたい方はホームセンターで探してみるのが良いかもしれませんね。
通販サイトでは大判サイズのこともあるようですが、オイルランタンの芯として使う以外にも、バーナーなどを使う時にテーブルの上に敷いて焦げ防止などにも使えたりと、いろいろ多機能に使うことができます。

芯が落ちたら

芯が燃料タンクの中に落ちてしまうのは、火力調整ハンドルを回し過ぎたことが原因です。火力調整ハンドルは慎重にゆっくりと回しましょう。

オイルランタンの芯が落ちてしまったら、タンクから芯を拾わなくてはなりません。
芯を拾って替芯をセットする方法は、芯を新しいものに交換する方法と同じですので、以下にご紹介します。

フュアーハンドランタンの芯の交換方法

燃料タンクの中の芯を拾い、新しい芯に付け替える方法をご説明します。

用意するもの

  • ピンセット…細長いストレートなもの(割り箸では難しいです)
  • 替芯…読書できるくらいの明るさなら平芯で幅21mm程度の7分芯

替芯は先にご紹介したように、芯の先を山形にカットしておくと炎の形が綺麗になります。

手順

  1. リングを引っ張り上げて風防を持ち上げ、ホヤを後ろに倒す

ガラスが割れないように、リングは十分に引っ張り上げてからホヤを倒しましょう。

  1. バーナーのロックを外して、バーナーを取り外す

時計回りに90度回すと、ロックが外れてバーナーを上に持ち上げることが出来ます。

  1. バーナーを外すとタンクに通じる穴が現れるので、芯をピンセットで拾う

効率良く芯を拾うには、バーナー下の穴から拾いましょう。後からバーナー下から芯をセットしなくてはならないので、給油口から拾うよりも手間がかかりません。

  1. バーナーの裏から芯をセットする

替芯の先をバーナーの裏に1mm~2mm程差し込んで、火力調整ハンドルを回して芯をセットします。

  1. 火力調整ハンドルを回し、芯が歯車に巻き込まれて上下に動いたらセット完了

オイルランタンの芯の代用品

オイルランタンの芯は、平芯が幅広く流通していて入手しやすいでしょう。
カメヤマのランタン替芯なら、アウトドアショップやホームセンター、通販サイトなど広く取り扱いがあるようです。

しかし、急に火が消えた時など、芯をすぐに交換したいのに手元に替芯がないと焦りますよね。
代用できる素材を覚えておくと、芯を切らした時の緊急時に役立ちます。

綿100%の紐など

オイルランタンの芯は、素材に綿を使用しているものがほとんどです。
そのため、オイルランタンの替芯がない時は、綿100%の紐や綿より糸などで代用することができます。

まとめ

フュアーハンドランタンの炎が安定しないというトラブルには、芯の長さやカットの仕方、オイルの量や状態などが大きく関わっていました。調子が悪いと感じたら、まずはこれらをチェックしてみましょう。
ぜひお気に入りのフュアーハンドランタンで、キャンプに素敵な明かりを灯してくださいね。

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