キャンプに持っていく便利な道具で、「ビクトリノックスのソルジャー」をご存知ですか?
ソルジャーには、ナイフだけでなく缶切りやノコギリなど、「キャンプであるといいな」と思う小道具が揃っています。
便利なソルジャーですが、「銃刀法違反にならないの?」と心配になるかもしれません。
そういった方のために、ここでは「ソルジャーが銃刀法違反にならないかどうか」というお話と、基本機能やメンテナンスをご紹介していきます。
ソルジャーを取り扱うビクトリノックスのご紹介!
アウトドア好きの方ならご存知かもしれませんが、ここではソルジャーを取り扱っているブランド、「ビクトリノックス」のご紹介をしていきます。
ビクトリノックスは、1884年にスイスで創業しました。
刃物を取り扱う会社として、カール・エルズナーによって作られたのです。
のちに、一つに多機能を持たせた「マルチツール」を開発し、発展します。
このマルチナイフ、ソルジャーナイフとしてスイス陸軍に100年以上も長い間納入され続け、現在に至ります。
今では、マルチツールだけでなく、家庭用プロ用ナイフやカラトリー・時計・旅行用スーツや鞄などのトラベル用品・フレグランスの5つのカテゴリを販売しています。
ビクトリアノックスは、商品の水準が高いといわれ、品質に自信を持っています。
商品のほとんどは、いまだに本社があるスイスで製造し、徹底した管理を行っているのです。
販売は、世界各地にある50万もの店舗でなされており、確かな人気を誇っています。
さて、今や世界的にも人気のあるビクトリノックスですが、ソルジャーナイフなど銃刀法違反の問題はないのか気になるところです。
次項では、銃刀法について詳しくお話ししていきます。
ソルジャーは大丈夫!?銃刀法で規制されているもの
銃刀法といっても、具体的に何が規制されているのか分からない方がいらっしゃると思いますので、「銃刀法」のお話からしていきます。
まず、銃刀法の内容から見ていきましょう。
銃刀法とは、簡単にご説明すると、「鉄砲や刃剣を許可なく所持していたり、刃物を正当な理由もなく携帯してはいけない」というものです。
具体的に、規制があるものは3つに分けられます。
〇鉄砲
この場合の鉄砲は、けん銃だけでなく、猟銃などあらゆる銃を含み、法律で所持が認められた者以外は所持できません。
また、違法に改造されたエアガンなども銃刀法にひっかかる恐れがあります。
〇刀剣など
観賞や趣味のための古い刀などの刀剣も銃の場合と同じく、所持が認められていない者は、罰則を受けます。
条件は、以下の3つです。
・刃が15cm以上の刀・槍・長刀
・葉が5.5cm以上の剣
・飛び出しナイフ
〇刃が6cmを超えるもの
6cmを超える刃物を正当な理由なく携帯してはいけない、とあります。
ソルジャーが銃刀法にひっかかりそうなのは、おそらくこの規制だと思われます。
しかし、ビクトリノックスのソルジャーの刃の長さはだいたい6cmに満たないものが多く、銃刀法には引っかからない可能性があります。
それでは、どの法律にひっかかってしまうのでしょうか?
ソルジャーの所持!銃刀法じゃなく軽犯罪法で捕まるかも!?
ビクトリノックスのソルジャーですが、刃の長さが6cmを超えなければ銃刀法にはひっかからなそうです。
では、「何の法律で捕まってしまうのか?」ですが、「軽犯罪法」による規制になります。
軽犯罪法とは、「人を殺傷するために作られたものや、使い方によっては人を殺傷することのできる道具も含み、それらを正当な理由なくして所持したり、隠して携帯してはいけない」というものです。
例えば、子供たちもよく使う文房具であるハサミやカッターナイフもその対象になります。
そして、ビクトリノックスのソルジャーもこれに当てはまるのです。
キャンプなどのアウトドアで使うなら、携帯していても問題ない場合が多そうですが、例えばキャンプから帰宅して荷物を片付ける際、ソルジャーを片付け忘れて車に置きっぱなしのままだと、後で捕まる可能性があります。
注意だけで済むかもしれませんが、基本的に、ソルジャーは使い終わって家に戻ったら、すぐに片づけるよう心がけましょう。
ソルジャー所持で捕まってしまったら?銃刀法・軽犯罪法の罰則
楽しいアウトドアの道具であるビクトリノックスのソルジャーで捕まってしまうことがあってはいけません。
間違っても何気なく携帯して持ち歩くなどということは避けてください。
さて、ソルジャーの刃が6cmを超えていれば銃刀法違反、6cm以下でも軽犯罪法に引っかかる恐れがあります。
それぞれ、どのような罰則があるのか、お話ししていきます。
まず、銃刀法違反の罰則からです。
刃が6cmを超えるソルジャーを理由なく所持していた場合、「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」となります。
なお、けん銃・猟銃以外の鉄砲、刀剣などを所持していた場合は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
また、けん銃の場合は、一丁だけでも1年以上10年以下の懲役、猟銃は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。
けん銃などが厳しい罰則があるのは当然ですが、ソルジャーなどのキャンプなどで使う道具の罰則もなかなか厳しい内容だといえますね。
つぎに、軽犯罪法の罰則です。
軽犯罪法ですので、ソルジャーを理由なく所持していたり隠し持っていた場合は、「1日以上30日未満の身柄拘束または1000円以上1万円以下の罰金」となります。
ビクトリノックスのソルジャーの基本装備の良さ!
ここまで、「ビクトリノックスのソルジャーが銃刀法違反にならないか」のお話ばかりでしたので、ここからは、ソルジャーの良さをお話ししていきます。
ソルジャーは、100年以上スイスの兵士が使い続けているモデルになります。
沢山の機能が付いているため、キャンプなどで活躍すること間違いなしで、軽量であることから使い勝手がいいものになっています。
ソルジャーの基本装備は、以下の通りです。
1.ラージブレード(大刃)
2.缶切り
3.マイナスドライバー(小)
4.栓抜き
5.ワイヤーストリッパー
6.マイナスドライバー(大)
7.パンチ
8.プラスドライバー
9.のこぎり
10.キーリング
ラージブレードは、調理で使うだけでなく、色々なものを切りたいときに使えて便利です。
その他の機能も急なメンテナンスが必要な場合など、それぞれバラバラにあると探すのに手間ですが、このソルジャーひとつでこれだけの機能が揃っているのは、頼もしい限りですね。
ビクトリノックスのソルジャーのメンテナンス方法
銃刀法違反になることもあるビクトリノックスのソルジャーですが、メンテナンス方法をこれからお伝えしていきます。
ビクトリノックスのソルジャーに使われているブレード(刃)は、ステンレスでできています。
ですから、普通に使っていれば問題はないはずです。
しかし、塩分がついたままになると、錆ができる可能性があります。
この場合、錆が発生しないよう使用した後は、水でよく洗い流してください。
また、濡れたままの状態も良くないですので、水分を拭き取ったりして、乾燥を心掛けてください。
次に、ゴミや汚れをしっかり落とすことが大事です。
ゴミや汚れが付いたままですと、ツール同士の動きが悪くなります。
その場合は、歯ブラシなどで動きづらい個所を掃除し、ゴミなどを掻きだしましょう。
キレイになったら乾燥させて、オイルを塗ればさらに動きやすくなります。
最後に、刃の研磨です。
使っているうちに、切れなくなってくることが考えられます。
そうしたら、刃の研磨を行ってみましょう。
両方の刃それぞれ行います。
研磨するときの角度は15~20くらいだとうまくいきます。
ビクトリノックスのソルジャーは所持に注意が必要!
ビクトリノックスのソルジャーは、所持している状況と刃の長さなどによっては捕まる可能性があります。
たとえ、銃刀法違反にならなくても、軽犯罪法としてひっかかる場合があるのです。
不要な所持は避け、アウトドアに使用する場合のみ携帯するようにしましょう。
ビクトリノックスのソルジャーは伝統ある素晴らしいツールですので、アウトドアに関係ないところで捕まるようなことのないよう気を付けましょう。