アウトドア専門店やホームセンターのキャンプコーナーへ行くと目にするOD缶。メーカーやサイズも色々で、どれを選べばいいのか悩んでしまいます。OD缶がなんの意味なのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回はOD缶について、CB缶の違いやOD缶の種類・捨て方など、OD缶について詳しくご紹介します。
サブ暖房としても活躍するOD缶。ぜひ最後まで御覧ください。
OD缶とCB缶の違い
ガス缶にはOD缶とCB缶の2種類あり、OD缶はアウトドア(OutDoor)を目的とした、携帯性に優れた屋外でも火力が安定しやすいガス缶です。スーパーやコンビニなどには売っておらず、アウトドアショップやホームセンターで購入でき、250gで500円前後とCB缶よりも高価です。
CB缶はカセットガスボンベ(Cassette Gas Bombe)と呼ばれるカセットコンロなどで使用することが多い、細長い形をした馴染みのあるガス缶で、コンビニや100円ショップなどでも購入できる、安価で手に取りやすいガス缶です。屋外での使用を目的としていないので火力が弱く、アウトドアユースのギアはOD缶が多いので使える道具が限れてしまうのが難点です。
ただ最近は寒さに強いCB缶も発売されているので、OD缶にしてもCB缶にしても、使用するアウトドアギアに応じて選ぶといいでしょう。
OD缶の種類
OD缶の種類は、小サイズの110、中サイズの250、大サイズの500の3つに分けられます。サイズだけでなく、各メーカーごとにそれぞれ重量や価格が異なるので、キャンプスタイルやシーン、使用するアウトドアギアに合わせて選ぶといいでしょう。
今回は目安としてPRIMUS(プリムス)をご紹介します。
※ガスの成分は、法令、その他の関係で変更されることがあります。
110缶
日帰りキャンプや一泊程度のキャンプに最適。持ち運びしやすいサイズなのでソロキャンプにおすすめです。
【高さ・直径】65mm・90mm 【重量】約190g
【ガスの成分】ブタンガス約75%、プロパンガス約25%
【燃焼時間】約20〜30分
250缶
シングルバーナーで調理をしたり、冬登山をする際におすすめです。
【高さ・直径】90mm・110mm 【重量】約380g
【ガスの成分】ブタンガス(ノルマンブタン約65%、イソブタン約33%、他)
【燃焼時間】約60分
500缶
メインランタンとして長時間使用したり、ツーバーナーで調理する際におすすめです。
【高さ・直径】150mm・110mm 【重量】約680g
【ガスの成分】ブタンガス(ノルマンブタン約65%、イソブタン約33%、他)
【燃焼時間】約120分
寒冷地に強いガス缶
ガス缶にはノルマルブタン、イソブタン、プロパンが配合されていますが、その配合率によって沸点(液体が気化する温度)が変わります。
ノルマルブタンの沸点は−0.5℃、イソブタンの沸点は−11.7℃、プロパンの沸点は−42.5℃、沸点が低いほど氷点下を下回っても使用することができるので、プロパンが主成分のOD缶は寒冷地に強いガス缶と言えます。
反対にノルマルブタンを主成分としたガス缶は春から秋にかけた3シーズンに適したガス缶というわけです。
OD缶の捨て方
使い終わったOD缶はゴミとして処分しますが、捨て方には注意が必要です。
- ガスを使い切ること
- 透明・半透明の袋に入れて出すこと
中身を使い切ってから捨てるとルールされた自治体は多いですが、ガス缶に穴をあけるかあけないかは自治体によって異なります。
捨て方に関しては、お住いの自治体のルールに従うようにしましょう。
また、ガス缶に穴をあける場合は引火の可能性もあることを考慮し、安全に配慮しながら穴をあけるようにしましょう。
OD缶を使用したストーブ
OD缶を燃料とするストーブは、低温時にも安定した火力を確保でき、コンパクトで携帯性に優れているのが魅力。風にも強く手軽に温まれるので、足元を温めたりサブ暖房として重宝します。
そこで、持ち運びに便利なOD缶を使用したストーブをご紹介します。
コールマン クイックヒーター
手早く暖まる、軽量・コンパクトな小型ヒーター。キャンプだけでなく、釣りや屋外イベントにも最適です。
【燃焼時間】約8.5時間(レギュラーガス470g缶使用時)
【本体サイズ】約φ16×17.5(h)cm
【重量】約400g
TYJUN キャンプヒーター
二重バーナーの発火しやすいアルミニウム合金のリフレクターデザイン。623gのガス缶で約3.5時間続きます。
【燃焼時間】約3.5時間(623gガス缶使用)
【本体サイズ】22.4 x 17 x 10.6 cm
【梱包重量】0.6kg
OD缶におすすめの便利アイテム
キャンプに最適なOD缶ですが、より快適に使用するための便利アイテムをご紹介します。
転倒防止のスタビライザー
スタビライザーとは、河原のような不安定な場所でも安定して使用できるようOD缶を支えるアイテムで、特に小サイズの110缶を使用する際に大変重宝します。OD缶を包み込む三脚の折り畳めるタイプが多いので持ち運びも便利です。
自作もおすすめ-おしゃれなOD缶カバー
OD缶そのまま使用してもアウトドア感がありますが、最近人気があるのがOD缶カバーです。
レザーや毛糸、布など素材やカラーも豊富で、見た目がおしゃれなのはもちろん、冷たい缶を触らずに済むという意外なメリットも。毛糸や麻紐で自作する方もいます。キャンプサイトの雰囲気と合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
OD缶ケース
OD缶がぴったり入る収納ケースは、OD缶を持ち運びの際に保護するだけでなく、OD缶数個をひとまとめにすることができる便利アイテム。防水帆布ケースなら水や汚れを気にせず、使い込むほどに味が出ます。内側がアルミシート+フリースでできたケースは断熱効果があるので冬キャンプに最適です。
今回はOD缶についてご紹介しました。
CB缶との違い・特徴を理解した上で、お持ちのキャンプギアやキャンプスタイルに合ったOD缶を選ぶようにしましょう。