燻製は、キャンプなどのアウトドアシーンで注目されるレシピです。スモークの香りがついた、独特の風味がたまらないという方も多いかもしれませんね。特に鶏ささみの燻製は、キャンプでも簡単に作ることができヘルシーなおつまみとしても人気です。
この記事では燻製の基礎知識についてご説明した上で、キャンプで食べたい鶏ささみの燻製について、作り方やおすすめの燻製器などについてご紹介します。
キャンプで燻製をおすすめする理由
自宅で燻製を作ろうとすると、換気扇から出る煙がご近所へ迷惑になることもあるでしょう。
その点屋外では、煙の流れがあまり気にならない環境と言えます。
開放的なキャンプシーンで存分に楽しむことができる調理の一つが、燻製作りなのです。
以下に、キャンプで燻製作りをおすすめする理由をご説明します。
- 屋外なので、煙を気にせず調理ができる
- 下味をつけて煙で燻すだけなので、アウトドアでも簡単に作ることができる
- 燻すことにより食品の水分を減らして殺菌できる
- 塩で下ごしらえすることで保存効果が高まる
- 肉や魚介類、ナッツなど幅広い食材が使用できる
- スモークで香り付けされるので風味が良く、子供から大人まで楽しめる
- 選ぶスモークチップによって、風味や香りを変えることができる
- ウッドチップの香りが付いたスモーキーな風味は、アウトドアと相性が良い
- キャンプの夜に楽しむお酒との相性も抜群
燻製の基礎知識
燻製は古来からある食品加工法の一つです。
なんと古代ローマ帝国時代からその痕跡が認められるとか。
昔は食材の保存効果をアップさせるためという目的が主だったようですが、現在では独特の風味や香りを楽しむ方が多いようです。
燻製食品はスーパーやコンビニなどでも販売されており、そのほか通販などでも手軽に入手できますが、燻製の種類や、どうやって作られているのかをご存じですか?
ここでは、知っているとさらに燻製をおいしく感じられるような、燻製の基本についてご紹介します。
燻製の燻し方の種類
燻製には、燻す方法によっていくつかの種類に分けられます。
冷燻
20度前後の低温で燻す燻製です。
低温でじっくりと燻すため、水分がしっかり抜けます。
燻製独特の色の付き方が薄く、スモークサーモンや生ハムを作る時に用いられる製法です。
大型の専用燻製器が必要なので、キャンプで楽しむのには向いていないでしょう。
温燻
30〜80度前後の温度で燻す方法で、ベーコンなどを作ることができます。
じっくり時間をかけて燻すので、チップの香りがよく移り、燻製独特のスモーキーな香りや風味を楽しめます。
キャンプで扱う燻製の中では、本格的な作り方に当たるでしょう。
熱燻
80度以上の熱で、数十分と短時間で燻す方法を熱燻と言います。
温燻よりも短い時間で手軽に作ることができるので、燻製初心者の方にもおすすめです。
卵やチーズ、ソーセージやナッツなどさまざまな食材を燻製にすることができます。
高温で燻すので、燻製独特の色付きが濃くなることが特徴です。
燻製の工程
燻製を作るには、大きく分けて以下のような工程があります。
塩漬け
水分除去と、食材に味をつけるという目的のために塩漬けします。
もとから味が付いているチーズなどには塩漬けの工程は不要です。
塩漬けした後は、水で塩抜きします。
乾燥
食材の水分を飛ばし煙の香りが付き過ぎるのを防ぐために、塩抜きした食材を風に当てて乾かします。
日の当たらない風通しの良い場所で乾かすことがベストですが、急いでいる時はキッチンペーパーで水気を拭き取るだけでも良いでしょう。
燻煙
しっかり乾燥させたら、食材を煙にかけて燻製にしていきます。
燻製器の下段にスモークチップやスモークウッドを入れて加熱し、上段に食材を入れてしばらく置いておくのが基本です。
燻製におすすめの食材
燻製は、幅広い食材に香り付けすることができるのが魅力です。
ここでは初心者の方でも燻製にしやすいおすすめの定番食材から、変わり種までをご紹介します。
- 卵
- チーズ
- ソーセージ
- 鶏ささみ
- ベーコン
- サーモン
- ししゃも
- ホタテ
- 明太子
- ナッツ
- ちくわ
- たくあん
- 豆腐
- たこ焼き
- 餃子
- ポテトチップス
- バナナ
- マシュマロ
フライパンで作るしっとり鶏ささみの燻製
燻製と聞くと、個人で作るのは大変そうと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、案外燻製はシンプルな手順で作ることができますよ。
鶏のささみの燻製は宮崎県のおつまみの定番だそうですが、脂身がなくカロリーも少ないので女性にも嬉しいですね。
アウトドアのお酒のおつまみとして相性が良いだけでなく、お子様もパクパク喜んで食べてくれますよ。
家族皆でおいしく食べることのできる、しっとりした鶏ささみの燻製をキャンプで作ってみましょう。
材料
- 生の鶏ささみ 5〜6本
- ■めんつゆ 100cc
- ■クレイジーソルト 小さじ1/2
- ■白ワイン 50cc
- ■にんにくチューブ 5〜6cm
- ■水 50cc
- 燻製チップ 一握り
作り方
- ■を鍋に入れて沸騰させソミュール液を作る
- 沸騰したら火を止めて冷ます
- ジッパー付き保存袋にソミュール液と、切れ目をつけた鶏ささみを入れて空気を抜く
- 冷蔵庫に入れて12時間ほど置く
- 袋から取り出し、ささみをキッチンペーパーで拭く
- ささみの端を切ってフライパンで焼いて味見をする
- 塩気が強いようなら、ボウルに水を入れてささみを浸けて塩抜きする
- 塩抜している最中は、10分おきに焼いて味見して塩加減をチェックする
- 塩加減が良くなったら、バットなどに並べて冷蔵庫に入れて6時間以上乾燥させる
- フライパンにアルミホイルを敷き、燻製チップを入れて平らにならす
- チップの上に金網を乗せる
- 金網の上に鶏ささみを乗せ火をつける
- 煙が出てきたら蓋をして弱火で10~15分燻す
- 火を止めて10分ほどそのまま置いて完成
ソミュール液とは調味料やスパイスを加えた塩水を酒や水で煮立てた液のことで、燻製作りの味付けに欠かせないものです。
スパイスや調味料は、お好みで組み合わせて自由に味付けしましょう。
燻煙する時に温度が上がりきらず、半生状態になってしまった場合は、燻製後に茹でることで中まで火を通すことができます。
鶏のささみの燻製のアレンジレシピ
鶏ささみの燻製が食べ切れなかった場合は、アレンジしておいしくいただきましょう。
鶏のささみの燻製があまった時のおいしい食べ方についてご紹介します。
鶏ささみの燻製サラダ
サラダに鶏ささみの燻製を食べやすく裂いて加えます。
鶏ささみの燻製バーガー
バーガー用のパンに、レタスやキュウリなどと一緒に鶏ささみの燻製をマヨネーズやからしを塗って挟みます。
鶏ささみの燻製ピザ
食パンに、ピザソースととろけるチーズと一緒に鶏ささみの燻製をのせて焼きます。
コショウを振ってもおいしいです。
本格派におすすめの燻製器
フライパンで手軽に燻製を作る方法をご紹介しましたが、もう少し本格的に燻製作りに挑んでみたい方へ、おすすめのアイテムをご紹介します。
コールマン ステンレススモーカー2
熱燻にも対応した、本格的な燻製器です。
温度計付きなので、熱燻の温度管理が容易にできます。
蓋の上部に開閉できる通気口が付いているので、蓋の裏側から付属のフックで魚などを吊るして燻製にすることが可能です。
2段棚タイプなので、一度に十分な量の食材を燻製にすることができます。
SOTO いぶし処お手軽香房
本体正面がフルオープンし、洗いやすい構造の燻製器です。
大きな食材も燻製にでき、折りたたみ式なので収納にスペースを取らず持ち運びも簡単です。
キャプテンスタッグ BBQ用燻製器
折りたたみ式で収納性抜群の燻製器です。
カセットガスコンロに乗せて使用することができるので、アウトドアや自宅の庭などでも手軽に燻製を楽しむことができます。
まとめ
キャンプシーンで煙を気にせず作ることができる調理方法が、燻製でした。
一見手間がかかりそうな燻製作りですが、フライパンなどでも気軽に作ることができますよ。
鶏ささみの燻製作りがハードルが高いと感じる方には、ほとんど下準備の必要ない卵やチーズなど、簡単な食材から始めることもおすすめです。
卵やチーズでおいしい燻製ができて慣れてきたら、鶏ささみの燻製作りにもチャレンジしてみてくださいね。