バーベキューの炭には種類がある?シーンや目的で使い分ける

最終更新日:2020/01/24

アウトドアレジャーの定番であるバーベキューを自宅の庭やキャンプで楽しんでいる人もたくさんいますね。

ところで、バーベキューの必需品である炭は、いつもどんなものを選んでいますか。

ホームセンターで売っているものを意識せずに使っているという人が多いと思いますが、実は炭にはいろいろな種類があるのです。

そこでこの記事では、炭の種類や使い分けをご紹介します。

炭にはいろいろな種類がある!黒炭が一般的!

バーベキューで使用する炭にはいくつかの種類があります。

種類によって値段が違いますし、火のつきやすさや燃焼時間も違います。

炭の違いを知り、より使いやすくシーンに合ったものを選べるようになるとバーベキュー上級者ですよ。

黒炭・切炭

ナラやクヌギを材料に、低温で焼いたのちにゆっくり冷却して作られます。

火がつきやすく、バーベキューにも使いやすい炭のひとつです。

初心者は着火剤などをあわせて使うと、苦労せず着火できますよ。

1キロあたり300円から600円ほどと、手ごろな値段であるのも良いですね。

燃焼時間は短めで、1時間で1キロほど消費すると考えておきましょう。

そのため、調理時間が短い料理がおすすめです。

木炭・マングローブ炭

手ごろな値段で販売されている炭は、この木炭やマングローブ炭であることが多いです。

1キロ当たり、100円から300円程度です。

輸入品のマングローブが材料として使われているものは、特にマングローブ炭と呼ばれることもあります。

大きさや形がバラバラで、着火しやすい特徴があります。

燃焼時間は短く、炭のつぎ足しをこまめに行う必要があります。

1時間で2キロほど消費すると考えて準備しておきましょう。

均一な大きさでバーベキューに使いやすいのは成型炭

次にご紹介するのは、人工的に成型された炭です。

こちらもいくつか種類があります。

成型炭・オガ炭

木粉(オガクズ)を圧縮成型して炭にしたものや、炭を粉砕して成型したものなどがあります。

1キロあたり、300円から600円程度で手に入ります。

燃焼時間が長く煙が少ないことから、バーベキューに向いています。

ただ、火がつきにくいという特徴があるため、火をつける際は着火剤が必要です。

火おこしに成功すれば、コスパの良い炭のひとつです。

着火加工成型炭

先ほどの成型炭に着火剤を含ませた炭です。

簡単に火をおこすことができるため、バーベキュー初心者におすすめの炭です。

ただし、加工されている分値段は少し高めで、1キロあたり1,000円ほどと少し値が張ります。

しかも燃焼時間が短く、1時間当たり1.5キロほど消費すると考えておきましょう。

短時間しか火を使わないというときには良いのですが、長時間のバーベキューをするのであればほかの種類の炭も併用するのがおすすめです。

上級者向け!プロも使う白炭とコスパの良い豆炭

こちらは少し上級者向けの炭です。

白炭・備長炭

カシの木を材料として作られる高級な炭です。

特にウバメガシという種類のカシを材料とするものを備長炭と呼びます。

においや煙が立たず、燃焼時間が長く火力が安定しているため、飲食店や焼き鳥屋などではよく使われています。

ただ、火おこしが難しく、爆ぜるという特徴もあり、初心者には扱いづらいです。

値段も高いため一般的にバーベキューに使用するのはあまりおすすめしません。

豆炭

豆炭とは、石炭を主原料に木炭粉やコークスなどを混ぜ、粘結剤を加えて卵大の豆状に成型した固形燃料のことです。

火をつけると石炭特有の独特なにおいがしますが、燃焼時間が長く火力も安定しています。

においが食材に移ってしまうため、直火で使うときは木材が材料であるバーベキュー用の豆炭を使用してください。

火おこしはしにくいため、着火剤を使うのがおすすめです。

コスパが良いとしてあえて豆炭を使うキャンパーもいるようです。

バーベキューのシーンや目的で炭の種類を使い分けよう

炭といっても、たくさんの種類があることがわかりました。

こんなに種類があるのでは、バーベキューの炭を選ぶときにどれを選べば良いのかわかりませんよね。

そんなときは、シーンや目的で使い分けるのがおすすめです。

まず考えるのは、バーベキューをする場所です。

屋外といっても、自宅の庭や狭いバーベキュー場など、あまり煙を立てたくない場所もあります。

そのような場合、煙の立ちにくい炭を使いましょう。

着火加工成型炭は火がつきやすく、片付けもしやすいため初心者におすすめです。

黒炭と併用するとコスパも悪くありません。

煙を立てたくないのであれば、白炭も良いでしょう。

コストを気にするのであれば、木炭と成型炭を併用するのもおすすめです。

木炭だけだと火持ちが悪いのですが、成型炭を加えることで火持ちが良くなります。

もうひとつ、炭の選び方として火をつける目的があります。

バーベキューで炭火に火をつける目的は食材を焼くことですが、火をつける理由がそれだけでない場合もあります。

例えば、夜に炭火を灯して火を見ながら温まりたいキャンプの夜のときなどです。

じっくりと火を眺めたいときは、燃焼時間が長い白炭が良いでしょう。

成型炭も火持ちが良いため、一度火をつけてしまえば長く楽しめます。

反対に一気に食材を焼きたいときは、着火加工成型炭や黒炭を使えば速く火をおこすことができます。

バーベキューに使う炭の量の目安

バーベキューをするとき、どのくらいの量の炭を準備すれば良いのでしょうか。

使用する炭の種類にもよりますが、一般的な目安があります。

「ひとりあたり1キロ、もしくは1時間1キロ」です。

これは一般的なサイズのバーベキューコンロを使用する場合と考えておきましょう。

これを目安に、バーベキューをする時間で量を計算します。

家族5人で2時間のバーベキューをする場合、2~5キロほど必要ということになります。

大人数でバーベキューをする場合は、10キロほどは準備しておくと良いでしょう。

ただ、炭の種類によっては火持ちが悪く、足りなくなってしまうことも考えられます。

バーベキューの途中で炭がなくなってしまうと食材が焼けずに困ったことになってしまいますので、目安よりも多めに準備しておきましょう。

どんな種類の炭も後片付けが大切!

楽しいバーベキューが終わったあとには、必ず後片づけが待っています。

火を使うことですので、後片付けはしっかりと確実に行ってください。

炭に水をかけて消火する人もいますが、高温の水蒸気が上がって火傷する危険性がありますし、バーベキューグリルが変形してしまうこともありますのでおすすめしません。

炭火を消す方法はいくつかありますが、おすすめなのは火消壺を使った方法です。

どのような種類の炭でも、処理方法は同じで、火消壺があれば、簡単に炭火を消すことができます。

①火が残っている炭(燃えていてもOK)をひとつずつ火消壺の中に入れます。

このとき火傷の危険性があるため、耐火グローブなどを着用し、専用のトングを使用してください。

②火消壺のふたを閉じます。

このまま1時間ほどふたを閉じたままにします。

火消壺は熱くなっていますので、子どもなどが近づかないようにしてください。

③炭が完全に消火したら、指定の炭捨て場に持っていきましょう。

炭捨て場がない場合は、持ち帰ります。

火消壺は、酸素の供給を遮断することによって消火します。

そのため、使いかけの炭は再度使用することができるのもメリットです。

一度火がついた炭は着火しやすく、次のバーベキューのときにも重宝します。

消火も簡単なので、バーベキューのときに用意しておくと、億劫だった後片付けも楽になりますよ。

炭を使い分けらるようになれば上級者

炭の種類によって、火の特徴や使い勝手が変わってくるのですね。

バーベキューに慣れてくると、火をおこしにくいといわれている炭でも、そこまで苦労せずに火をつけられるようになります。

いろいろな炭を試してみて、火の特徴や火力などで使い分けらるようになれば上級者です。

ぜひ、そこを目指してバーベキューを始めましょう。

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