キャンプの基本のロープワークと覚えておきたい便利な結び方10選!

最終更新日:2021/12/24

キャンプでよく使う道具の一つがロープ。
テントやタープを張ったりなど、様々なシーンで使うことが多いロープですが、いつも適当に結んで、撤収の際に上手く解けずに苦労する方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、基本の結び方や覚えて置くと便利な結び方などを、ロープワークの知識を用途シーンに合わせてご紹介します。

キャンプで覚えておきたい!基本のロープワークの3つの結び方

基本のロープワークの結び方は3つです。どれか一つ覚えておくだけでも、タープやテントを設置する際に役立ちますのでおすすめです。キャンプ以外でも活用できるので、ぜひこれを機会に覚えておきましょう。

もやい結び(ボーラインノット)

もやい結びは本来船をつなぎとめるための結び方で、船を係留杭などにつなぐ「舫う(もやう)」が語源となっています。
【結び方】

  1. ロープの先が上になるように輪を作り、輪の下からロープの先を通す。
  2. ロープの先をロープのもとの下からくぐらせ、ロープの先をもう一度輪の中に通す。
  3. 輪とロープの先をつまんでロープのもとを引っ張れば完成。

紐も簡単にほどけるので、撤収時もイライラすることなく楽に行えます。

一重つぎ結び(ひとつえつぎ結び・シートベンド)

一重つぎ結びはどんな紐でも確実に結ぶことができるので、長さの違うロープを結ぶ時などは本結びよりもおすすめです。
【結び方】

  1. 一方のロープを2つに折り、もう一方のロープの先を下から間に通す。(2本のロープの端は5cm以上残す)
  2. 下から通したロープの先をさらに2つ折りロープの下を通す。
  3. ロープの先を①の2つ折りロープと通しているロープの間に通す。
  4. それぞれのロープの先端と根元部分を持って、左右にギュッと強く引き締めて完成。

自在結び(トートラインヒッチ)

結び目がスライドできるため、ロープの張りも自由自在に調整できる点でおすすめです。洗濯時の物干しにも利用できる張り方です。
【結び方】

  1. ペグや杭を打ち込みロープを通す。
  2. ロープの先端を元側に下から上へ通して一回しする。
  3. ②の結び目からある程度の長さ(30~40cm)を取り、もう一度先端を元側に下から上ヘ一回しする。
  4. ③を内側でもう一度繰り返しひと結びを2箇所作る。
  5. 先端を外側の2箇所のひと結びの外側に持っていき、ここでもう一度ひと結びを作る。
  6. 後は結び目をきつく締めて完成。

ロープを木にくくり付けるときの結び方

キャンプで物を干す際に活躍する、ロープを木にくくり付ける時の結び方をご紹介します。

引き解け結び (スリップノット)

引き解け結びは文字通り引くと解ける結び方。覚えておくことで日常でも活用できるのでおすすめです。輪を通す位置を間違えると最後に解けなくなるので注意しましょう。
【結び方】

  1. ロープの先端が上になるように輪を作る。
  2. 先端を輪の下から上に通し、先端を再度輪の内側に通す。
  3. 結び目を締めて完成。

ふた結び(ツーハーフヒッチ)

ふた結びは柱などに仮止めする場合に用いられる、ひと結びを2回繰り返す結び方です。結ぶのも解くのも簡単なので、色々なシーンで活躍する結び方です。
【結び方】

  1. 先端ロープを元側ロープの下を通してひと結びをする
  2. もう一度、同じように元ロープの下からひと結びをする
  3. 結び目を整えて完成。

巻き結び(クローブヒッチ)

巻き結びは元々船乗りの方が活用してきた古典的な結び方で、固定も解くのも簡単、好きな位置で結べる、立ち木とロープを張る際に役立つ結び方です。
【結び方】

  1. ロープの先端を木や柱に巻く。
  2. 交差部分にXをつくるイメージで先端が上を通るようにロープを交差させる。
  3. そのまま先端をXの裏側へ巻く。
  4. Xの交差部分の真ん中を突き抜けるように下を通す。
  5. ロープの先端ともとを引っ張って結び目を締めて完成。

小物を吊るすシーンに!輪っかを作る結び方

ロープに輪を作り、そこにカラビナやS字フックなどを引っ掛けて小物を吊るすことができる、アウトドアシーンで活躍する結び方をご紹介します。

中間者結び(バタフライノット)

中間者結びは文字通り、ロープの中間に固定した輪を作る、結び目が蝶(バタフライ)のような結び方です。中間者結びで輪を作って小物を吊るすことができます。
【結び方】

  1. 手に3回ゆるくロープを巻きつける。
  2. 指で真ん中のロープを裏から引き出し、そのロープを手前に折り返す。
  3. 輪に通している手で手前に折り返したロープをつかみ引き抜く。
  4. 輪っかの大きさなどを調整しながら結び目を整え、全体を締めて完成。

よろい結び(マンハーネスノット)

よろい結びは剣道の胴を付けるときの結び方のひとつで、強い力には弱い、小物をぶら下げるのに最適な結び方です。
【結び方】

  1. ロープの途中に輪を作り、輪の右端を先端側のロープの上に重ね交差させる。
  2. 輪の上部を重ねた部分の下から通し引き出す。
  3. 交差部分を押さえながら引き締めて完成。

ロープ収納に覚えたい結び方・まとめ方

長いロープをコンパクトに収納する際に役立つ結び方・まとめ方をご紹介します。

鎖結び(チェーンノット)

結ぶというよりは鎖のように編む、見た目もかっこいい結び方です。電気コードを束ねる際にも役立ちますので、ぜひ挑戦してくみてください。
【結び方】

  1. ロープの適当なところに輪を作り、できた輪から指を出して長い方のロープを掴む。
  2. 掴んだロープを①と同じサイズの輪を作り、輪から指を出して長い方のロープを掴む。
  3. ①と②を繰り返す作業を先端まで繰り返し行う。
  4. ロープの末端部分を止め結びで結び、最後に作ったループに先端を引っ掛けて固定して完成。

棒結び

長いロープを棒状にすっきりコンパクトにまとめることができる、キャンプで役立つ超定番の結び方です。
【結び方】

  1. 最後に巻きつけるだけの長さを残して、ロープを折り返して束ねる。
  2. 束ねたロープを芯に、先端側から隙間ができないよう下側に向かって巻く。(1回目はほどけないようロープをXに重ねる)
  3. 巻き終わったらロープの端を蛇腹状に巻いた終端にねじ込み締めて完成。

テント・タープで使う自在金具の使い方も覚えておこう

テント・タープで使う自在金具は、張り網の長さや張り具合を調節する重要なアイテムです。
自在金具はワークマン、ホームセンターなどで購入できますが、中でも100均のセリアはクウォリティーが高く、6個入り100円とコスパも抜群でおすすめです。
自在金具も種類があり、形状によって使い方も異なりますが、基本となる2つ穴の自在金具の使い方はシンプルで、2つの穴にロープを通し、ロープが抜けないように結び目を作るだけ。上手くテンションをかけられるように、自在金具の山のとがったほうにロープの輪ができるように通しましょう。

まとめ

今回はキャンプ場で役立つロープワークについてご紹介しました。
テントやタープを設置する際だけでなく、木に紐を結んで洗濯を干したり結び目を利用して小物を吊るしたりなど、結び方を覚えておくことで色々なシーンで役立ちます。ぜひこれを機会に自宅で練習して覚えてみてはいかがでしょうか。