バーベキューでの失敗しない火起こしのコツを伝授!

最終更新日:2019/07/30

バーベキューで最も時間がかかる準備は「火起こし」でしょう。

しかし、単に炭とマッチを用意して、火を起こそうと思っても案外上手くいかなくて苦労した経験がある方も少なくないのではないでしょうか。

一口に「火起こし」といっても、火起こしのために準備するものや炭の置き方などにちょっとしたコツがあります。

今回は、バーベキューで失敗しない火起こし方法をご紹介します。

バーベキューで火起こしするコツを覚える前に道具を揃えよう!

バーベキューでの火起こしは、バーベキューをするためには必須の作業です。

できればスムーズに手短に済ませたいですよね。

そのためには、火起こしのコツを覚える前に、道具を揃えることから始めましょう。

既にお持ちの方も、「これは持っていなかった」というものがあるかもしれません。

火起こしに最低限必要な道具は、以下の5つです。

・火種となるもの(マッチなど)
・最初に着火させる素材
・炭
・送風するもの
・炭バサミ

これらの5つは、用途が同じであれば何を代用しても問題ありません。

例えば、火種はライターでも代用可能です。

最低限、この5つの道具を揃えれば火起こしができます。

火を起こすための一連の作業は、以下の4工程です。

【基本的な火起こしの手順】

①バーベキューグリルに炭を組む

②最初に着火させる素材を炭の下部に組み込む

③組んだ炭の下部にある、着火させる素材に着火する

④炎が上がったら、炭に着火するまで静かに待ち、火に当たっていない炭があれば炭バサミで火に当たるように調整する

⑤炭に着火していたら、送風してしっかり火を行き渡らせる

⑥炭が白っぽくなり、送風するとじんわり赤くなれば「熾火」(おきび)の完成

バーベキューでは、火柱が上がる炎ではなく「熾火」を使用します。

熾火を増やしたい場合は、始めに作った熾火の上に新しい炭を置いて、熾火を種火にして増やしていきましょう。

火起こしに使う着火剤のおすすめと注意点

バーベキューでは、「炭」を使用するため、直接火をつけても燃えにくいです。

そのため、「着火剤」やそれに変わるアイテムが必要です。

着火剤に火をつけて、その熱で炭に着火させるというわけです。

着火剤は、「固形タイプの着火剤」や「ゲルタイプの着火剤」などがあります。

いずれのタイプでも着火しやすく、よく燃えますのでどちらを使用するかで悩む必要はないでしょう。

多くの着火剤には、アルコールなどの成分が配合されており、一旦火がつくとかなりの勢いで火が上がるため、扱いには注意が必要です。

例えば、着火剤に火をつけたのに中々燃えないからといって、着火剤を追加するのは悪手です。

着火剤を使用する時は、火をつけてしばらく待ってみることがコツです。

また、着火剤は燃える時に多少のアルコール臭がします。

着火剤のアルコール臭は、燃え尽きれば消えていきます。

そのため、様子を見て炭が燃えておらず、アルコール臭もしなそうなら着火剤を追加しましょう。

また、着火剤を使わずとも「新聞紙」や燃えやすい紙などを利用して火起こしするのも1つの方法です。

しかし、新聞紙は風が強いと燃えカスが飛んでしまい、周囲に迷惑がかかってしまう場合があるため、なるべくなら着火剤の使用をおすすめします。

火起こしが格段に楽になるアイテムとは!?

火起こしでは、種火を作って炭に着火させるという方法が主流です。

しかし、中には「上手く着火させる自信がない」「着火剤の臭いがどうしても嫌だ」という方もいるでしょう。

そんな時、活躍するアイテムが「ガスバーナー」です。

ガスバーナーは、ガス缶にバーナー部分が取り付けられるものやライターをバーナー化させるものもあります。

バーベキューグリルに炭を並べて、バーナーで一つ一つ炙っていくことで火起こしができます。

安定した出力で火を出せるバーナーであれば、どのようなバーナーを使用しても問題ありません。

炭に着火したことを確認して、速やかに送風していけば徐々に炭自体の燃焼が始まります。

着火剤を使用することへの不安や火起こしでの確実性を重視するならば、試してみてもよいでしょう。

なお、炭は大きい炭より小さい炭のほうが火のつきがよいです。

そのため、最初は小さな炭から炙っていくのがコツです。

また、着火剤を使用する場合も、バーナーを使用する場合も「送風」はしなければなりません。

送風をするときは、多くの場合「うちわ」を使用します。

しかし、うちわを使用すると、炭の様子を見ながらずっと扇がなければならないため、送風は少し疲れる作業です。

そんな時、活躍するアイテムが「送風機」です。

文字通り、「送風機」とは自動で送風してくれる機械のことで、コンパクトなバーベキュー用も販売されています。

価格も2000円台からとリーズナブルなものもあります。

送風機を使えば、炭の様子を見ながら労力を使わず送風することができるため便利です。

バーベキューでの火起こしは上手く炭を組むことがコツ!

バーベキューでの火起こしに限らず、焚火などの火起こしにも共通して言えることは「火は下から上に燃え上がる」ということです。

基本的に、着火させる際や火の勢いを上げたい時などはその性質を利用しながら扱うのがコツです。

それに加えて、火は空気の流れが無いと燃え上がることができません。

そのため、バーベキューでの火起こしは炭の組み方が重要になってきます。

例えば、バーベキューグリルに炭を並べて上に着火剤を置き、火をつけたとしても炭を燃焼させることはできないでしょう。

何故なら、火は下から上に燃えるため、炭の上に着火剤を置くということは、着火剤から上がる火に炭が当たりません。

そして、炭をただ単に並べるだけでは空気の流れを上手く使えず、いつまでたっても熾火は作れません。

炭を効率的に燃やすためには、空気の通り方をしっかり考えながら、炭を組みましょう。

具体的な炭の組み方は、横に並べるのではなく縦に積むようにすると上手くいきます。

可能であれば、「井」の形に組んでいくとよいでしょう。

そのようにして組んだ炭の下部に、着火剤を組み込ませて火をつけると、空気が下から上に抜けていく流れで火が上昇していくため上手く炭を燃やすことができます。

また、炭にも種類があり、簡単に火がつく炭とそうでない炭があることを覚えておきましょう。

一般的に、「木炭」と呼ばれる炭は火がつきやすく、早く燃え尽きるためバーベキューに向いています。

そして、「備長炭」と呼ばれる炭は強い火力が長時間続くきますが、着火しづらく条件が悪ければ着火後も火が消えることがあるため、日帰りでのバーベキューなどには不向きと言えるでしょう。

バーベキューの火起こしでやりがちな失敗例とは?

一般的に、火起こしは誰もが経験しているとは限りません。

そのため、火の性質や炭の扱い方を知らず、バーベキュー当日に苦戦する方は案外多いのではないでしょうか。

バーベキューでやりがちな失敗例は以下の3つです。

・最初から大量に炭を焼く
・着火剤に着火させたと同時にうちわで扇ぐ
・送風せず炭と着火剤のみで炭を焼く

炭は、大量に焼こうとすればするほど、相応の火力が必要になります。

バーベキューでは、肉や野菜を焼くために相応の熾火が必要になりますが、一度に熾火を用意するのはあまり効率的ではありません。

コツとしては、小さな炭に着火することから始め、そこから徐々に熾火を増やしていくことです。

また、2つ目の失敗例である、着火後にすぐにうちわで扇ぐことは炭の温度を下げる原因となります。

炭は紙と違い、炭に火が接した部分が高温になることによって着火します。

炭に着火したのを確認してからうちわで扇ぐようにしましょう。

最後の失敗例で、炭と着火剤のみで炭を焼くこと自体は間違っていません。

しかし、炭に着火させた後にうちわなどで送風し、燃焼を促進させなければ徐々に鎮火していってしまいます。

せっかく着火させた炭を上手く燃焼させることができなければ、着火剤ばかりが消耗してしまうため、ここでご紹介した3つの失敗例と同じことにならないように覚えておきましょう。

コツをつかんで火起こし器で簡単に火起こししよう!

以前は、ほとんどのキャンパーやバーベキューをする人達の火起こしと言えば、着火剤や着火用の素材を使ったものでした。

しかし、現在の火起こしは、着火剤を使用する方法に加えて「火起こし器」を使用する人達が増えています。

通常「熾火」を作るために1時間程かかるのに対し、「火起こし器」を使用すれば、なんと15分程で炭が焼けるのです。

何故、そんなに早く炭が焼けるのかというと、火起こし器の構造は「煙突効果」を巧みに使って作られているからです。

煙突効果とは、煙突状の内部空気が外部より高温の時、下部の空気穴から外部の低温の空気を内部に引き入れるため上昇気流が発生する現象のことです。

火起こし器は、その煙突効果を上手く使って炭を焼くため、とても短時間で効率的に火起こしを行うことが可能です。

火起こし器の使い方は、まず火起こし器の中に炭を入れます。

次に、焚火台などの上に着火剤を乗せて着火させます。

着火剤から炎が上がったら、その上に火起こし器を置きます。

そのまま、しばらく待つと炭が焼けます。

火起こし器を上手く使うコツとしては、炭を入れすぎないことです。

火起こし器では、煙突効果で上昇気流を利用して炭を焼くため、空気の通り道を作ることが必須です。

そのため、炭を隙間なく入れてしまうと煙突効果を上手く使えなくなってしまいます。

しかし、手順は簡単で送風の手間もいらないため、火起こし器は、簡単で効率的なアイテムと言えますね。

バーベキューでは火起こしを助けてくれるアイテムを使おう!

バーベキューでの火起こしは、時間や手間のかかる作業です。

そして、炭への火つけは経験とコツが必要なため、バーベキュー初心者の方は苦戦することが多いでしょう。

そんな時は、火の性質や炭が燃焼していく仕組みを頭に入れておくとスムーズに作業できます。

また、バーベキューで安定して熾火を作りたい場合は、火起こしを助けてくれる「火起こし器」を使うとよいでしょう。

火起こしをスムーズに行って、主であるバーベキューを楽しみましょう。

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