アークテリクスと言えば、本格的な登山のアイテムからタウンユースまで様々なアイテムが揃い、幅広い層から支持を集めています。
中でもゴアテックスを使ったアイテムは、登山やアウトドアで活躍するのはもちろんのこと、普段使いのレインウェアとしても人気です。
そんなゴアテックスのアイテムですが、長時間の登山や、普段着でも毎日着ていたら汚れや臭いが気になりますよね。
では、家庭で洗濯することはできるのでしょうか。
アークテリクスのゴアテックスの洗濯方法とその注意点をみていきたいと思います。
アークテリクスは普段使いにもおすすめ
アークテリクス(ARC’TERYX)は1989年にカナダのバンクーバーで創業されました。
特長のある化石のロゴは、爬虫類で初めて羽を持ったアーキオプテリクス(ARCHAEOPTERYX)という始祖鳥の化石がモチーフになっています。
アークテリクスは登山やクライミング、スキーなどのブランドでありながら、タウンユースとしてもアークテリクスのリュックを持っている人も多いですよね。
最近では、本格的な山登りにも使える性能を持ちつつ、普段使いとしてのデザインにも優れたマウンテンパーカーやジャケットなどの人気も高いです。
ほとんどのアウトドアブランドが使用している止水ジッパーは、アークテリクスが開発したものです。
マウンテンパーカーやジャケットの中でも特に人気があるのが、ゴアテックスを使ったアイテムです。
ゴアテックスと止水ジッパーを使った製品は、さらに防水性が上がっておすすめです。
そんなパーカーやジャケットですが、登山などで泥や雨がずっと付着した状態が続いたり、普段使いとして毎日使っていたりすると、その汚れやが気になりますよね。
タウンユースは目立った汚れはなくても、毎日使うものは目に見えない汚れが蓄積していきます。
では、アークテリクスのゴアテックスは家で洗濯することができるのでしょうか。
ゴアテックスを洗濯する際の注意点と、より透湿性と撥水性を長持ちさせる方法をご紹介していきたいと思います。
ゴアテックスは洗濯をしたほうが良い素材
そもそもゴアテックスとはどんな素材なのでしょうか。
ゴアテックス(GORE-TEX
アークテリクスのゴアテックス:洗濯のポイント①お湯で洗濯する
洗濯を始める前に、よりゴアテックスを傷めず、より汚れを落とすポイントを押さえておきましょう。
40度前後のお湯で洗濯することを、アークテリクスは公式に勧めています。
水で洗濯するよりも、40度くらいのぬるま湯を使う方が格段に汚れが落ちやすくなります。
ゴアテックスの穴を塞いでしまう代表的な汚れとして、皮脂汚れが挙げられます。
この皮脂汚れは人間の体温以上のお湯で洗濯することで、溶け出して落ちやすくなるのです。
お湯で洗濯する方法はゴアテックスのアイテムだけでなく、全ての衣類で使えるテクニックで、クリーニング店では水で洗う方が少ないくらいです。
注意したい点としては、高温すぎるお湯を使わないということです。
お湯の温度が高ければ高いほど良いというものではありません。
高温のお湯を使うと逆に衣類の繊維を傷めてしまうことになるので、お湯の温度は40度前後で洗濯をしましょう。
アークテリクスのゴアテックス:洗濯のポイント②洗剤のカスを残さない
次のポイントとしては、洗剤を使って洗濯をした後に、すすぎを2回行うことが挙げられます。
その理由としては、洗剤のカスが残ってしまうとそのカスが汚れとなって、ゴアテックスの撥水性を下げてしまうからです。
また、ゴアテックスのような撥水性のある素材は、水を通さないためすすぎの効果が弱くなります。
普通の衣類よりも2倍くらいすすぎを長くしたり、すすぎを2回行って洗剤のカスを残さないことがゴアテックスの撥水性を下げないために必要不可欠です。
すすぎの必要ない液体洗剤や、中性洗剤を使用しましょう。
また、アークテリクスはArc’teryx Nu Care Products、リバイブX® プロクリーナー™、グランジャーズ® パフォーマンス・ウォッシュ、-Fibertec Pro Washなどの、ゴアテックス素材専用の洗剤を使うことを勧めています。
これらを使うことで、より洗剤のカスを残さずに洗濯をすることが出来ます。
ゴアテックスのDWR(耐久性撥水加工)を復活させる
ゴアテックスの表生地が水を含んでしまい、ウェアが濡れた状態になってしまうことをウェットアウトと呼びます。
実際にウェアの水漏れは起きていませんが、水がしみ込んでいるように感じてしまいます。
このウェットアウトを起こさせないようにするために、ゴアテックスの表生地には撥水加工がされています。
これはDWRと呼ばれるもので、撥水ポリマーを使ったとても薄い加工です。
DWRによって表生地の表面張力が低下し、表生地に付いた水は球状になり、ウェアの表面から落ちていくのです。
DWRですが永続的なものではありませんので、撥水性の低下が激しいときにはこれを洗濯の際に回復させましょう。
その方法の一つは、乾燥機に入れて温風で乾燥させることです。
ゴアテックスに熱が加わると、撥水性が高まります。
乾燥機で温風に当てておくことが推奨されていますので、ゴアテックスを洗濯して汚れを落としたら、しっかりと乾燥機で乾かし熱を加えましょう。
またアイロンをかけることでも、撥水性を高めることが出来ます。
さらに、乾燥機だけでは撥水性が戻らない場合は、DWR加工スプレーを吹き付けることも撥水性を取り戻す有効な手段です。
アークテリクスでは、Arc’teryx Nu Care Products、リバイブX® 耐久撥水(DWR)、Fibertec Blue Guard Spray-Onの使用を勧めています。
アークテリクスのゴアテックスウェアを洗濯する手順
では、ここからはアークテリクスのゴアテックスウェアの具体的な洗濯の手順をみていきたいと思います。
ゴアテックスは洗濯機可能の表示があれば、自宅の洗濯機で洗うことが出来ます。
定期的に洗濯をして、ゴアテックスの透湿性と撥水性を保ちましょう。
【アークテリクスのゴアテックスウェアの洗濯の手順】
①メインのジッパーと、脇の下のピットジッパーを全て閉じます。
ポケットのジッパーは全て開けましょう。
②ウェアを洗濯機の中に入れ、洗濯機の標準コースで洗濯を開始します。
このとき、洗剤は少量を使用し、40度前後のお湯で洗濯しましょう。
③すすぎを2回行います。
洗剤のカスが残らないよう、すすぎも40度前後のお湯で行い、洗剤をしっかりと溶かします。
④洗濯機の脱水機能を使ったり、手で絞ったりせずに、乾燥機を使って乾かします。
中温で約40~50分ほど乾燥させ、表面が指で触っても濡れていないか確認します。
ゴアテックスは水を通さない素材なので、脱水機能を使用すると洗濯機が壊れてしまう可能性があるので注意してください。
(必要な場合は乾燥機に入れる前にDWR加工スプレーを吹き付けます。全てのジッパーを閉め、余分な水分を落とします。DER加工スプレーを吹き付け、ウェアを裏返してから乾燥機の中に入れます。裏返すことでスプレーがより定着します。)
定期的な洗濯でゴアテックスは長持ちする
ゴアテックスはご家庭で簡単に洗濯することが出来ます。
むしろ洗濯をしっかりした方が、ゴアテックスの透湿性や撥水性を保つことが出来るのです。
今回はゴアテックスのウェアの洗濯方法をご紹介しました。
ゴアテックスのアイテムでも、フットウェアやリュックなどは洗濯方法が変わってきますので注意しましょう。
定期的に洗濯などのメンテナンスをすることで、ゴアテックスのアイテムを大切に長く使っていくことが出来ます。