レインウェアやレインコートなどの防水ウェアは濡れたら乾かす、汚れたら洗うことが基本です。
コロンビアの防水ウェアには水の侵入を防ぐために特殊な加工(オムニテック)を施してあります。
この加工は使っていくうちに劣化していくものですが、濡れたままの保管をしたり汚れを落とさずにしておくと、その劣化をさらに早めてしまうことになります。
こまめに洗濯し、きちんとした方法で保管することがレインウェアを長く保つポイントです。
オムニテックウェアが豊富なブランド・コロンビア
アメリカに拠点をおくコロンビアは、自然環境で行うアウトドアスポーツに適応したウェアを中心に、靴やキャンプ用品などを製造・販売しています。
特にレインウェアにおいては、独自開発した防水技術「オムニテック」を使用した商品を多数扱っています。
オムニテックとは、「防水透湿機能」のことで、外からの雨を防ぎつつ体からでる汗や体温による湿気を外へ放出する機能を指します。
コロンビアでは、以前はゴアテックス素材を採用したレインウェアを作っていましたが、コストダウンを図るために開発されたのがオムニテックです。
この素材は、透湿のためにウェアの内面に細かな孔が空いていて、この孔からウェアの内側の湿気が外へ出ていく仕組みになっています。
この防水透湿機能は、野外活動で付いた汚れが原因で機能が低下してしまうことがありますが、自宅で洗濯しメンテナンスすることで、より長くその機能を保つことができます。
コロンビアは、この優れたオムニテック素材を開発することでコストを削減し、手ごろな価格での商品展開を成功させています。
コロンビア・オムニテックウェアの洗濯方法
このような技術が活かされたコロンビアのレインウェアを普段使いしている方も多いと思いますが、使用後の手入れはどのように行っていますか?
冒頭にも記述しましたが、レインウェアの手入れの基本は「乾かす」「洗う」です。
そして、特殊加工されたコロンビアのレインウェアは、「自宅で洗濯すること」ができます。
メーカーが推奨する洗濯方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
洗濯方法としては洗濯機、手洗いの2通りです。
どちらの方法で洗濯する場合も、生地が傷まないよう十分な配慮が必要です。
また、ウェアには必ず洗濯表示タグが付いています。
このタグを確認し、内容に合ったケアを行いましょう。
●洗濯機を使って洗う
①ファスナーやボタンを閉めておく
洗濯前に、破損を予防するため、ウェアのファスナーやボタンなどはすべて閉めておきます。
フードや袖・裾もシワが寄っていないか確認します。
②畳んでネットに入れる
無造作に入れると生地やパーツが傷む原因になります。
ふんわり畳んでネットに入れてから洗濯しましょう。
③弱流水で洗濯する
あまり強い流水の設定で洗濯すると、生地を傷めます。
使用する洗剤は、防水ウェア専用のものか中性洗剤にしてください。
柔軟剤・漂白剤の使用は、撥水力の低下などを引き起こす恐れがあるので避けます。
④しっかりすすぐ
洗剤が残っていると、ウェアの特性であるオムニテックの機能の低下に繋がりますので、すすぎはしっかり行います。
手洗い洗濯してオムニテック機能を長持ちさせる
コロンビアの特殊加工されたオムニテックウェアでも、洗濯機で洗うことができます。
ポイントをおさえておけば、撥水加工されたオムニテックの機能を劣化させることはありませんが、「洗濯機で洗うことに不安を感じる」という方には、手洗いをおすすめします。
家族がいて数が多かったりすると面倒に思うかもしれませんが、汚れが酷かったり、少しでもオムニテックの機能を長持ちさせたい場合には手洗いが有効です。
●手洗い洗濯する
①ファスナーやボタンを閉める
洗濯機で洗う時と同じく、ファスナーやボタンを閉め、破損を予防します。
②ぬるま湯を張り、洗剤を溶かす
たらいや浴槽にウェアが浸るくらいのぬるま湯を張って、防水ウェア専用洗剤か中性洗剤を溶かします。
ムラがないよう、よくかき混ぜておきます。
③②の洗濯水で押し洗いする
できあがった洗濯水の中で、ウェアを押し洗いします。
汚れが酷い時は、スポンジや柔らかい布で優しくこすって落とします。
④すすぎをする
洗剤がウェアに残らないよう十分にすすぎます。
洗濯のあとは乾燥と撥水処理を欠かさない
ウェアの洗濯が終わったらバスタオルなどで包んで水気を取り、日の当たらない風通しの良いところで陰干しをします。
ウェアの脇や袖口・フードの部分などに水分が残らないよう、十分に乾かします。
乾燥が終わったら、撥水性を回復させるために熱処理を行います。
自宅に乾燥機がある場合は乾燥機で行います。
生地やパーツを傷めないために、ネットに入れて処理すると良いでしょう。
乾燥機を使わないという方は、アイロンでも熱処理が行えます。
80℃~120℃に設定し、当て布をした上からアイロンを優しく当てていきます。
乾燥機・アイロンのほかにも、ドライヤーの熱でも同じように熱処理ができます。
洗濯表示の指示で乾燥機やアイロンが使用できない、もしくはどちらの方法にも不安がある場合におすすめの方法です。
これらの処理を行っても撥水性が回復しないときは市販されている撥水剤を使いましょう。
撥水剤を全体にかけた後は、再び熱処理をするとより効果が出ます。
3項目にわたりコロンビアのオムニテックウェアの洗濯、手入れ方法をお伝えしました。
優れたレインウェアであるのに、自分で手入れができるのも魅力のひとつです。
コロンビア・オムニテックウェアを長持ちさせる保管方法
洗濯をし、熱処理をしたオムニテックウェアの保管はどのようにしていますか。
「専用のバッグが付属しているからそれにしまってそのまま…」という方、かえって生地が傷んでしまいますよ。
一番の保管法は、風通しの良いところに吊るしておくことです。
収納袋へ入れて出かけ、出番がなかった場合でも、帰ったら袋から取り出して吊るしておきましょう。
コロンビアのオムニテックに限らず、防水ウェアは直射日光、高温多湿に弱いものです。
直射日光に当たる場所は紫外線が生地に当たりますので、劣化を早める原因になります。
また、高温多湿になるような状況も避けなければなりません。
そのような場所での保管を続けると、ウェアにカビが発生しますので注意が必要です。
しかし、梅雨時期から秋にかけては温度・湿度が高く、さらにアウトドアシーズンでもあるため、オムニテックウェアなどのレインウェアの出番が多くなるのも事実です。
クローゼットにしまう場合でも、防虫剤や乾燥剤を一緒に入れるなどして、ウェアの保管には十分な配慮をしておきたいですね。
洗濯しないと機能が落ちる?
お伝えしてきたように、コロンビアのオムニテックウェアは、自宅の洗濯機で洗うことができます。
自分で十分に手入れができるウェアですので、使った後はしっかり洗濯をして、汚れを落としましょう。
野外では草木に触れたり土汚れが付くことが多いですが、これらの汚れを放置するとオムニテックウェアはどうなってしまうのでしょう。
始めの項目にもあるように、オムニテックの生地は防水透湿といって、水の侵入を防ぎ内側から発される水蒸気を外へ出す機能を持っています。
この内側からの水蒸気を排出するために生地に小さな孔が開いているのですが、汚れがついたままになっているとその孔が塞がれてしまい、透湿の機能が低下、来ていると蒸れやすくなってしまうのです。
雨の中着ていて、ウェアの中も外もぐっしょりという事態になりかねません。
このような理由から、オムニテックをはじめとするレインウェアには、定期的な選択と撥水性の回復が不可欠なのです。
オムニテックウェアを長持ちさせる秘訣は洗濯にあり
「レインウェアを洗濯するなんて」と思っている方が多いかもしれませんが、常に汚れのない状態にしておくことでウェアのもつ機能を十分に発揮することができます。
洗濯や保管は習慣になれば、そこまで面倒な作業ではありません。
しっかりとメンテナンスして、アウトドアライフをより快適にしましょう。