バーベキューが楽しめる季節が近づいてきました。
皆で集まってワイワイとバーベキューコンロを囲み食事をするのは、最高に楽しいものです。
しかし、バーベキューを楽しんだ後の炭やコンロの、正しい片付け方法をご存知でしょうか?
とくに、一度燃焼した炭の片付けは、きちんと行わないと思わぬ大惨事になりかねません。
この記事では、バーベキュー後の炭を正しく片付ける方法と、バーベキューコンロの片付けを楽にする方法を解説していきます。
気を付けて!やってはいけないバーベキューの炭の片付け方
最初に、バーベキュー後の炭の間違った片付け方法をご説明します。
知らないまま、自己流で炭の片付けをしてしまうととても危険ですので、しっかりと認識しておきましょう。
●土に埋める
「炭は自然に帰る」と、勘違いされやすい傾向にあります。
しかし、炭は溶けたり腐ったりせず、永遠に「炭」のまま残る物質なのです。
よって炭を土に埋める行為は、「不法投棄」に値するのです。
また、完全に火が消えていない状態で埋めてしまい、枯葉などに引火して火事を引き起こす可能性もあります。
炭を土に埋めることは絶対に避けましょう。
●バーベキューコンロに水をかける
使用後に、まだ炭に火が消えていない状態のバーベキューコンロに直接水をかけるのは大変危険です。
熾っている炭はとても高温です。
そこに水をかけてしまうと、熱い蒸気とともに灰や炭の破片が舞い上がり、火傷をする恐れがあります。
また、近隣のグループにも多大な迷惑をかけてしまう可能性も考えられます。
●使用後の炭を車内に放置
使用後に持ち帰った炭を長時間車内に放置するのも危険です。
とくに夏場の熱い季節は車内の温度はとても高くなります。
完全に消えている炭とはいえ、自然発火する恐れがあるため、持ち帰った炭は速やかに車から降ろしましょう。
以上の点に気を付けながら、正しい炭の片付けをする必要があります。
炭の片付けの大切なポイントは、「炭を確実に消火すること」です。
次項から、炭の片付け方法を3通りご説明していきます。
金属製の入れ物を使って炭を片付けてみよう
身の回りにある金属製の入れ物を使用する炭の片付け方法です。
蓋付きのお菓子などの空き缶や一斗缶を準備します。
材質は、スチール、ステンレス、ブリキなど金属であればOKです。
大きさは、使用する炭の量に応じて選び、必ず「蓋付き」ということが条件です。
準備しておいた缶にバーベキュー後の炭を炭バサミで一つづつ丁寧に入れていきます。
そして、灰のカスも一緒に入れて蓋をし、そのまま1~2時間放置するだけです。
缶に蓋をすることで、炭が燃焼するための酸素が無くなり火が消えていく、という原理です。
完全に消火するまでは、缶がとても熱くなるので触らないように注意しましょう。
消火した炭は、缶に入れたまま持ち帰ることができるので便利です。
また、この方法で片付けた炭は「消し炭」としても再利用をすることができます。
炭の再利用については後半でご説明します。
水を使うとバーベキュー後の炭を早く消火できる!
続いて、水を使って炭を片付ける方法をご説明します。
水を使うと、短時間で炭を消火することができます。
しかし、この方法で炭の片付けを行った場合、後ほどご説明する「消し炭」としての再利用はできませんのでご注意ください。
片付け方法は次のとおりです。
まず、金属製(燃えない材質の)のバケツを準備し水を張ります。
そして、バーベキュー後の炭をバケツの中に、炭バサミで一つずつ丁寧に入れていきます。
そのまま30分ぐらい放置すれば炭は消火します。
この時、炭をまとめて放り込んでしまうと、高温の水蒸気が舞い上がり火傷をする恐れがありますので注意しましょう。
炭が完全に消火したら、新聞紙に包んでゴミ袋に入れて持ち帰りましょう。
もし、バーベキュー用の使い捨てアルミプレートで焼きそばなどの調理をする場合は、このアルミプレートをバケツの代わりに使うことができます。
使い終わったアルミプレートに水を張り、同じ要領で炭を一つずつ入れていきます。
この場合は、十分に深さのあるアルミプレートであることが条件です。
アルミプレートでの調理を予定しているときは、ぜひ試してみてください。
炭消火の専用の道具「火消し壺」を使う
炭の消火をするための「火消し壺」という道具があります。
原理は、金属製の缶を使う片付け方法と同様です。
火消し壺にバーベキュー後の炭を入れ、蓋をして酸素を遮断し燃焼を妨げて消火します。
火消し壺は、たくさんのメーカーから販売されていますが、取っ手が付いているものが多く、普通の金属缶に比べて使いやすいのが特徴です。
また、「火起こし」の機能も兼ねた製品もあります。
着火剤の上に墨を入れた火起こし兼用火消し壺をかぶせて着火し、そのまま放置するだけで簡単に火起こしができるというものです。
参考までに、おすすめの製品をご紹介します。
・メーカー:グリーンライフ
・製品名:火おこし兼用火消しつぼ HOT-150
・サイズ:直径約15×高さ約25cm
・材質:スチール
・参考価格:5,000円
これ1台で、火起こしと消火が簡単にでき、消化した炭はそのまま持ち帰って再利用することも可能です。
このタイプの道具を1台持っておくと便利ですよ。
バーベキュー後の炭を再利用してみよう!
バーベキュー後の炭は、あらゆる用途で再利用することができます。
どのような再利用方法があるかをご説明します。
●消し炭
一度燃焼して消火した炭を「消し炭」と言います。
消し炭は、火がつきやすいという特性がありますので、次回のバーベキューで火起こしの際便利です。
ただし、水を使って片付けた炭は、消し炭としては再利用できませんのでご注意ください。
●消臭剤
バーベキュー後の炭を天日干しで乾燥させたものを、玄関や靴箱の中、トイレなどに置くことで消臭剤として再利用することができます。
●除湿剤
炭は湿気を吸収しやすい性質があります。
消臭剤と同じく、天日干しでしっかりと乾燥させた炭を、クローゼットやタンス、水回りの除湿剤として再利用することもできます。
●植物の肥料
バーベキュー後の炭は、畑や花壇の肥料となります。
庭やベランダのプランターに花や野菜を育てている方は、ぜひ試してみてください。
バーベキュー後のコンロを簡単に片付ける方法とは
バーベキューを楽しんだ後の炭の片付けに加え、コンロの片付けも面倒な作業ですよね。
そこで最後に、バーベキューコンロの片付けが楽になる方法をご紹介します。
バーベキューコンロの下の炭を入れる部分は、灰だけではなく焼いた肉などの脂が落ちているので洗うのが一苦労です。
そんな手間を軽減してくれるのが、バーベキュー用の厚手のアルミホイルです。
バーベキューの準備を開始する時点で、炭を入れる前に下にアルミホイルを敷いておきます。
そうすることで、バーベキューコンロを洗う時間が短縮できますし、バーベキューコンロの劣化を防ぐこともできます。
注意点としては、家庭用のアルミホイルを使うと、厚さが足りずバーベキューコンロにへばりついてしまうことがあります。
ですので、バーベキュー用の厚さのあるアルミホイルを使用することをおすすめします。
おすすめの製品をご紹介しますので、参考になさってください。
・メーカー:キャプテンスタッグ
・製品名:アウトドア用厚口アルミホイル3m M-6660
・サイズ:幅約35cm×長さ約3m×厚さ約60マイクロメートル
・材質:アルミ箔
・希望小売価格:¥1,100(税別)
家庭用のアルミホイルの約5倍の厚さで、ナイフやハサミでカットするタイプです。
かたくて頑丈なので、好みの形に形成してフライパンの代わりとしても使うことができます。
素手で扱うと手を切ってしまう恐れがありますので、軍手をはめてから作業すると良いでしょう。
バーベキューは最後の片付けまで安全とマナーを守って楽しもう!
バーベキュ後の炭やコンロの片付け方法について解説してきました。
バーベキュで燃焼した炭は確実に消火して片付けることが大切です。
炭の消火時間を短縮したい場合は水で消火し、あらゆる再利用をしたい場合は、火消し壺などの入れ物で消火すると良いでしょう。
また、大変なバーベキューコンロの片付けも、事前にアルミホイルを敷いておくだけでかなり楽になります。
バーベキューを楽しんだ後は、正しく楽な方法で片付けをしましょう!