焚き火好きの間で人気のフェザースティック。名前は聞いたことあるけど、一体どのようなものなのか、そして何に使うのか、疑問に思っている方は多くいます。この記事では、フェザースティックとは何なのか、作り方やコツ、必要なアイテムと着火方法について徹底的に解説します。最後まで読んでいたたければ、次回のキャンプできっとお役に立てると思います。
自然の着火剤・フェザーステックとは
フェザースティックとは、シンプルに言うと、薪などの木材を削って作る自然の着火剤です。着火剤の他、焚き火の炎を安定させるための焚き付け材としても活躍します。
適度な大きさの木材とナイフがあれば簡単に作れるフェザースティックは、作り方に慣れれば、市販の着火剤がいらないので、ぜひ挑戦をしてみましょう。
フェザースティックはその名の通り、木を鳥の羽の様に削った棒で、削り方の厚さの違いで火の着きやすさや火持ち時間が変わります。フェザースティックの作り方やコツは後ほどご紹介します。
フェザーステック作りに必要なアイテムと下準備
フェザースティックを作るには、薪をバトニングして使う方法と、最初から適度な大きさの木材を使う方法があります。
- 焚き火用の薪
- ナイフ
- ハンマー用の薪もしくは丸太など
- 革製グローブもしくは軍手
バトニングの方法
バトニングは、ナイフで薪を割る方法で、フェザースティックに薪を使う場合は、このバトニングを最初に行う必要があります。
- 革製グローブを装着し、薪を安定した場所に縦に置きます
- 薪の上部にナイフの刃を置いてサイズを確認します
- ナイフの背をハンマー代わりの薪で叩き、薪を割ります
バトニング用の薪が大きすぎる場合は、斧やなたを使ってある程度の大きさにしておくとバトニングがしやすくなります。
フェザースティックの作り方と3つのコツ
それでは実際にフェザースティックを作りましょう。
ナイフを扱うので危険防止のため革製グローブや軍手は必ず着用しましょう。
フェザースティックの作り方の手順
- 木材を手に持ち、木材の長さの中間辺りの角にナイフを当てます
- できるだけ薄くなるようにナイフで先端の根元まで削ります
- 木材の先端までナイフで削ったら少しだけナイフを立てて削った部分を立ち上げます
- この作業を何度も繰り返します
フェザースティックを作るコツ
【コツその1】
フェザースティックはナイフを使い手作業で行うので削り方が薄くなったり、厚くなったりします。薄い羽の方がもちろん着火しやすいので便利ですが、厚くなった羽は火持ちがするので、どちらも混在させて作ると着火がしやすく炎を育てられるフェザースティックが完成します。
【コツその2】
羽の数が多いほど着火がしやすくなるので、ナイフを寝かせて角を何度も削る様に作りましょう。
【コツその3】
木材は同じところを削り続けると平らになてしまうので、木材を回して角を探しながらバランスよく削るようにしましょう。
フェザースティックにおすすめの木材
焚き火用の薪は主に「針葉樹」と「広葉樹」に分かれ、それぞれ特徴が違います。
針葉樹は着火がしやすく燃え尽きるのが早く、広葉樹は着火はしずらいですが火持ちが良い特徴の違いがあります。
フェザースティックを作る用途で選ぶなら、火持ちの良い広葉樹よりも、着火のしやすい針葉樹がおすすめです。
フェザースティック作りに最適なナイフの選び方
フェザーステックを作る重要なアイテムの一つのナイフは、バトニングにも使えるタイプを選ぶと便利です。
素材で選ぶ
フェザースティックは薄く削ることがポイントとなるので、切れ味の良い素材が大切です。
切れ味が良く耐久性を重視するならカーボン製、錆びにくさと切れ味で選ぶならステンレス製が最適です。
形状で選ぶ
フェザースティック作りは細かい作業なので、形状選びも大切です。最適な形状は刃渡りが10cm前後で刃厚が2mm前後のタイプがおすすめです。
また、フェザースティックの他、バトニングがしやすい形状は刃先がストレートで刃の幅が広めのスカンジグラインドの形状がおすすめです。
フェザースティック作りにおすすめのナイフ
フェザースティックを作るおすすめのナイフを厳選してご紹介します。
モーラナイフ(MORAKNIV)
カンスボル スタンダード
軽量で丈夫なステンレス製のナイフです。ハンドルの端までナイフの刃が通っているフルタングタイプなので、削る作業とバトニングに向いています。
コンパニオン スパーク
ハンドル部分にファイヤースターターがセットされているステンレス製のナイフです。シースのカラー展開が豊富なので、女性にも人気です。
ボーカー(BOKER)
マグナム エルクハンター
低価格ながら丈夫で握りやすいハンドルのステンレス製ナイフです。小型で刃厚が4mmあるのでバトニングにもおすすめです。
マグナム ライフナイフ
フルタングタイプのステンレス製ナイフです。「生涯に一本しかナイフを所有できない場合」をコンセプトに設計されたナイフで、携帯に便利なサイズが人気です。
フェザースティックを使って焚き火に着火しよう
フェザースティックを作成したら、次は実際に焚き火に着火をしましょう。
着火の手順
- ライターやマッチ、ファイヤースターターを使い1本のフェザースティックに火を着けます
- フェザースティック全体に火を回します
- 十分に火が着いたら、あらかじめ組んでおいた焚き火に投入します
フェザースティックで上手に着火をするコツは、焚き火の組み方も重要です。焚き火の組み方には用途によってさまざまなので、お好きなスタイルの組み方でフェザースティックを使いましょう。
着火に必要なフェザースティックの本数
フェザースティックは着火剤の他、炎を育てる役割もあるので、2本〜4本作っておくと便利です。
フェザースティック作りを割り箸で練習する
慣れないナイフを使う作業のフェザースティック作りは、キャンプ場で突然作ろうと思ってもなかなか上手にいきません。
そのため、自宅で割り箸を使って練習をする方法がおすすめです。
用意するものは、ナイフと割り箸のみです。割り箸を使ったフェザースティック作りの練習法は、ナイフの寝かし方や、薄く削るコツが掴めます。何度も練習を繰り返すうちに、ナイフの扱いが身につき、フェザースティック作りが上達します。