「テントを張って焚き火を楽しむ」
キャンプの醍醐味に1つですが、焚き火をする際、一般的なテントだと火の粉が飛んで大切なテントに穴をあけてしまうことがあります。
そこでおすすめしたいのが、焚き火に最適な火の粉に強いテントです。
今回は、焚き火に強いテントの選び方や焚き火が安全にできるテントとの距離など、焚き火を安全に楽しむためのテント選びについてご紹介します。
一般的なテントで焚き火をするリスク
テントでよく使われる素材は、科学繊維でできているポリエステルやナイロン。これらは火に弱く、焚き火で舞い上がった火の粉がテントについてしまうと、穴があいたり、最悪テントに火が燃え移ってしまう危険性があります。テントはキャンプギアの中でも高価なので、不注意で穴を空けたり燃えたりするのは避けたいものです。
このように、一般的なテントで焚き火をするのはリスクがあるため、テントと十分に距離を取って焚き火をするか、焚き火に強いテントにすることが大切です。
焚き火に強いテントの選び方
テント近くで焚き火を楽しむためには、火の粉に強いテントを選ぶことが大切です。そこでポイントになるのがテントの”素材”です。
火の粉に強いテントの素材を選ぶ
火の粉に強い素材は、「コットン」と「ポリコットン」。
コットン素材のテントは、火の粉に強いため穴が空きにくく、冬は暖かく夏は涼しいオールシーズン使えるテントです。耐久性もあり、コットン特有の風合いがキャンプサイトに映えとてもおしゃれです。
一方のポリコットンは、ポリエステルとコットンを合わせた混合素材で、コットン素材のメリットに加え、コットンよりも乾きやすいというプラスαがあります。
いずれも弱点は生地が重く、しっかり乾かさないとカビが生えてしまうこと。どちらもメンテナンスは必要ですが、火の粉に強い素材なので焚き火をする際はぜひ取り入れたいテントです。
焚き火が安全にできるテントとの距離
焚き火をするなら火の粉に強いコットン素材やポリコットン素材を選ぶと安心ですが、今お持ちのテントで焚き火をしようと考えている方も多いでしょう。
では、安全に焚き火を楽しむためには、焚き火とテントをどのくらい離すといいのでしょうか。
テントと焚き火は最低でも2~3m距離を空ける
焚き火は風に影響を受けやすいので、自分では大丈夫を思って距離を取っていても、風の向きによってはテントまで火の粉が飛んでしまうことがあります。
テントと焚き火の距離は、最低でも2~3m程度離すことを目安に、風の向きや強さに応じて臨機応変に距離を保つことが大切。安全第一に、風が強いときは焚き火をやめる決断をすることも必要です。
テント前にタープを設置したときの焚き火の配置
キャンプで焚き火をする際はレイアウトがとても重要です。特にテント前にタープを設置した場合の焚き火の配置をよく考える必要があります。
ポイントになるのが”風向き”。基本は風上にテント、風下に焚き火やキッチンスペースを配置しましょう。風下に焚き火を配置することで、火の粉や煙の臭いを避けることができます。
ソロキャンプに最適な焚き火に強いテント
火の粉に強くて一人でも設営しやすい、ソロキャンプに最適なテントをご紹介します。焚き火ができるテントかをチェックすることが大切ですが、必ずしも燃えない素材というわけではないので、テントの中で焚き火をするのは避けましょう。
ぜひ購入する際の参考にしてみてください。
WAQのソロ用ティピテント
ポリコットンを採用した、設営が簡単なティピテント。火の粉があたっても穴が空きにくいので、テント近くで焚き火を楽しむことができます。サイドフラップの跳ね上げは3パターン。お好みの前室を作ることができます。オールシーズン対応として装備しているスカート部分はトグルボタンで巻き上げ可能なので、状況に応じて使い分けることができます。遮光性・通気性に優れたテントです。
カラー | タン/ オリーブ / ブラック |
サイズ | フライシートサイズ(外寸):(約)W240cm×D240cm×H150cm インナーテントサイズ:W230cm×D110cm×H135cm 収納サイズ:(約)W57×D22×H22cm |
重量(付属品含む) | (約)6.5kg |
収容可能人数 | 1人 |
材質 | ポリコットン(ポリエステル65%、綿35%))、アルミ合金 |
BUNDOK ソロベース
多彩な使い方が可能なテントです。前面ロールアップすれば出入り口を開放でき、就寝時や着替え時はジッパーで前面閉じてプライバシーを守ります。ポールを使用すれば日除けスペースが作れます。メッシュインナーが付いているので虫除けも可能。メインポール2本で簡単に設営できるので、一人でも楽に設置できます。生地は丈夫なポリコットンなので火の粉に強く、焚き火近くに設置しても安心です。
カラー | カーキ |
サイズ | フライW360×D190×H110cm インナーW190×D85×H100cm 収納時W40×D20×H20cm |
重量 | (約)4.4kg |
収容可能人数 | 1人 |
材質 | フライ/コットン混紡生地(ポリエステル65%・綿35%) インナー/ポリエステルメッシュ フロア/ポリエステル フレーム/アルミ合金 |
火の粉に強いタープを選ぶ方法も
「テントは自分の好きなものを使いたい」「テントは買い替えたくない」という方は、火の粉に強いタープを選ぶのも方法の1つです。
素材はコットンとポリコットンの他、難燃性ポリタフタという素材もあり、どれも耐火性があるので焚き火に強く安心です。
タープには大きく分けて1枚布と自立式の2種類があります。1枚布タープは設営や移動が簡単で、収納もコンパクトにできますが、張り方のアレンジは難しく、収納サイズが大きいのが難点です。自立式は、設営や移動が簡単で、収納もコンパクトにできますが、張り方のアレンジは難しく、収納サイズが大きいのが難点です。
火の粉に強いタープを選ぶ際は素材に注意するのはもちろん、タープの種類にも注目して選びましょう。
テンマクデザイン ムササビウイング13ft.TC “焚き火”バージョン
本体素材にポリエステル×コットンの混紡生地を使用した、耐久性に優れた火の粉に強いタープ。ソロ~少人数の使用に最適なサイズで、まるでムササビが飛んでいるような美しいカーブを描いた形状が魅力です。防炎加工ではないため、タープ内での焚き火は避けましょう。
タトンカ(TATONKA)タープ 2TC
ポリエステル65%、コットン35%のポリコットンを使用した、火の粉があたっても穴が空きにくいタープ。防水性や遮光性が高く、耐久性にも優れているので汚れにくく、コンパクトサイズなので持ち運びにも便利です。少人数で焚き火を楽しむ方におすすめです。
ファミリーキャンプ向けではありますが、スノーピークの「TAKIBIタープオクタ」もおすすめです。外側は軽量で耐水性に優れたポリエステル、内側は難燃性のポリコットンの2層構造で、雨や風をしのぎながらタープ下で焚き火を楽しめます。
テントについた焚き火の臭いを消す方法
焚き火を楽しんだ後、どうしても気になるのがテントについた煙の臭い。服を洗うようにテントも洗えば臭いはなくなりますが、大きなテントを洗うのは大変です。
そこで洗濯以外でできる、テントについた焚き火の臭いを消す方法をご紹介します。
- ホコリを落として、臭いの原因となる物質を除去する
- 水拭きして、陰干しする
- 仕上げに消臭スプレーをかけて、残った臭いを抑える
ホコリはバサバサと振り落とすだけでもOKです。水拭きする際は、防水加工が取れないよう優しく拭きましょう。
仕上げの消臭スプレーは市販品でもいいですが、テント・タープ用の消臭剤もありアルコールフリーで非塩素系、無香料なので生地を痛めず安心です。
焚き火を楽しむ際は、一般的なテントではなく、火の粉に強いテントを選んで安全安心を心がけましょう。