アークテリクスのロゴマークの意味とは?その信念を探る

最終更新日:2019/01/20

リュックやウェアといったアウトドアアイテムを展開するアークテリクスというメーカーをご存知ですか?

このメーカーのロゴマークには特徴的なシンボルが使われています。

この記事ではあらゆる世代に人気のメーカー、アークテリクスのロゴマークに注目し、ロゴの意味やメーカーが掲げる理念や信念について読み取っていきます。

世代を超えて人気のあるアークテリクス

アークテリクスは、もともとはカナダのクライマーだったデイブ・レインとジェレミ・ガードによって設立された、クライミングハーネスを製造するメーカーでした。

フィット性が高く高品質なハーネスは、やがてローカルクライマーの人気を得ていきます。

次第にハーネスの開発や製造で培った技術をつかってバックやウェアを展開していき、2004年には米国海軍での受注コンペで米国内のブランドとの競争に勝ち、20万個の納品受注に至ります。

これは米国海軍が自国以外のブランドに製品を依頼したということになり、アウトドア市場で話題となりました。

このことを皮切りに米軍への受注が増えていき、高い機能性が評価される要素のひとつとなりました。

このように開発力と高い技術力を持つアークテリクスの信念はどのようなものなのでしょうか。

それを読み取る鍵となるのが、アークテリクスのロゴマークに隠されています。

ここからはロゴマークのモデルや、その意味についてみていきます。

アークテリクスの特徴的なロゴマーク

アークリテクスの製品には、必ずロゴタイプとともに特徴的なシンボルマークが付けられています。

この生き物の骨格のようなシンボルマークの由来は世界最古とされる始祖鳥「アーケオプテリクス」です。

11ある始祖鳥の化石の中でも状態の良い、ベルリン標本をモデルにデザインされています。

骨格標本がモデルになっているので、シンボルマークをかたどるラインに直線的な部分はほとんどなく、元となった始祖鳥の生命力を感じるデザインになっています。

一目見れば忘れる事のないこのマークは、製品のロゴマークだけでなくアイテムのワンポイントとしても使われています。

ブランドの認知度を広める意味も持つのがロゴタイプやシンボルマークですから、アークテリクスの象徴ともいえる始祖鳥のシンボルマークはその役割をしっかりと果たしていると言えます。

ロゴマーク・ブランド名に込められた意味を知る

アークテリクスのシンボルマークに採用されたのが始祖鳥の骨格標本だとお話ししました。

では、なぜ始祖鳥をモデルにしたロゴマークを使っているのでしょう。

その理由はブランド名から読み取ることができます。

実はアークテリクスのブランド名「ARC’TERYX」は、始祖鳥の学名「Archaeopteryx(アーケオプテリス)」からきています。

ブランド名、ロゴマークのモデルとなった始祖鳥は、進化によってそれまでできなかった「飛翔」を獲得した鳥類の祖先と言われています。

その生態は明らかでない点も多いのですが、一説には断崖に張り付くように生活していたとも言われています。

そのような姿を、絶壁を登るクライマーの姿になぞらえているようにも感じられます。

そして、その始祖鳥のように設立から現在まで、現行製品に驕ることなく弛まぬ進化を続けていくというメッセージが込められています。

このようにロゴマークの意味するものを考えると、そのブランドについての理解が深まっていきます。

アークテリクスの信念

アークテリクスを表す言葉に「創造と開発」というものがあります。

この言葉が意味するのは、常に進化し続け、前へと進んでいくことでその業界をリードし技術的な革命を果たすことができるというものです。

アークリテクスは立体構造のクライマーハーネスの開発をいち早く始めたメーカーです。

やがて、ヒップベルト構造という革新的な構造を作り出すことになります。

常に過去の技術を見直して改良し技術開発していき、最新の製品に反映する姿勢は、まさに創造と開発の先にある進化の形だと捉えることができます。

またブランドコンセプトとして「より快適で、そして楽しく」あることを掲げています。

このコンセプトを元に作られる製品は、どれも使い心地や性能に優れたものばかりです。

単純なことではありますが、アウトドアでの活動をしていくうえでの基本となることとも言えます。

このような信念を表すものとしてもロゴマークに始祖鳥を採用する意味がうかがえます。

ミリタリーラインのロゴタイプ

ここまでアウトドア向けのアークリテクス製品について述べてきましたが、アークリテクスにはミリタリーラインというものが存在します。

アークリテクスリーフというブランド名で、展開する軍隊や法的執行機関向けに製造される製品のレーベルです。

アークリテクスは先述の通り、米軍の厳しい採用条件をクリアする技術を持つメーカーですので、その防寒性や保温力、着心地は非常に優れたものです。

このミリタリーラインであるアークテリクスリーフとは、どのような意味なのでしょうか。

アークテリクスリーフとは「ARC’TERYX LEAF」と表記します。

「LEAF」とはLaw Enforcement & Armed Forcesの略で「法執行と軍」と訳されます。

軍隊向けに開発された優れた製品に付けられる名称にふさわしいものです。

ロゴマークの使われ方は、軍用品が元になっているということもあり、目立たないようにデザインされています。

カラーリングもカーキや黒といった硬質な色味でそのような硬質的なイメージが人気を集める理由になっているようです。

意味のないロゴマークはない!アウトドアブランドのロゴマーク・その信念と意味

新しく物事を興す時、その理念や信念をロゴマークに込めます。

こうあってほしいという願いを込めることもあります。

そのように作られたロゴマークに意味のないものはなく、そこから様々な事柄を読み取ることができます。

ここまでアークテリクスのロゴマークに注目してきましたが、最後の項目は他のアウトドアブランドのロゴマークをいくつかご紹介していきます。

きっと目にしたことがあるものがあるでしょう。

何気なく見ているものに、どのような意味があるのか感じ取ることができると、アイテム選びをする時にもいつもと違った見方ができるかもしれません。

・MAMMUT(マムート)

マンモスの学名がブランド名の由来です。

マンモスのように強靭なクライミングロープが設立時のメイン商品でした。

・mont-bell(モンベル)

日本のアウトドアメーカーです。

フランス語の「美しい山」に由来します。

・The North Face(ザ・ノースフェイス)

登山において北壁からのアプローチは最も過酷なルートです。

そのルートを攻略し得る装備を打ち出すということを意味します。

・GREGORY

設立者グレゴリー本人の名前からきています。

シンボルマークはカリフォルニアのホイットニー山を表現しています。

・LODGE

こちらも創始者の名前からとったブランド名です。

ロゴマークにはメイン商品のスキレットがデザインされています。

・OPINEL

フランスのナイフメーカーです。

ロゴにあるのはクラウンド・ハンドと呼ばれた創始者オピネル一家の住んでいたサン・ジャン・ド・マリアンヌの聖堂の参事会の紋章が原型となっています。

ブランドの信念はロゴマークから読み取れる

アークテリクスのロゴを取り上げ、そのブランドの目指すものや信念をご紹介してきました。

単純な形やモチーフにも、思いがけない意味が込められています。

こういった理念や信念は製品のデザインや機能にも表れています。

アイテム選びのひとつのきっかけとして、ロゴマークにも注目してみましょう。

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