テントに敷く事で快適に過ごせるインナーマット。なくてもテントがあれば過ごすことはできますが、インナーマットがあるかないかで、過ごせる質が変わります。インナーマットはどのような役割をしてくれるのでしょうか。
この記事では、インナーマットの役割についてと、グランドシートとの違い、敷き方、選び方についてをご紹介します。
テントに合ったインナーマットやおすすめのインナーマット、100均のコスパの良いインナーマット、お手入れ方法についてもご紹介するのでぜひ参考にしてください。
テントに敷くインナーマットとは
インナーマットはテントの中に敷くマットで快適な空間を作るために必要なアイテムです。
しかし、役割を理解していない方は必要性を感じず、インナーマットなしでもキャンプが楽しめるのではないか感じるのではないでしょうか。確かに必需品ではないので、インナーマットなしでもテントとシェラフがあれば過ごすことはできますが、快適さが違います。
インナーマットを敷くことでどのようなメリットがあるのでしょうか。下記で詳しくご説明します。
凹凸を吸収
インナーマットはクッション性があるので、テントの中に敷くことで地面の凹凸を吸収してくれます。
整地されたキャンプ場でも、キャンプ場は外なので小さな石などの凹凸があります。インナーマットをしかないとこの凹凸を感じながら過ごすことになるので快適には過ごせません。
整地されていないゴツゴツしたような場所だと眠るのも困難になります。インナーマットはこのような凹凸を吸収し快適に過ごせる空間を作ってくれます。
また、雨が降ってテント内に水がしみてきてしまう時や、結露でテントが濡れた時なども、防水加工されたインナーマットなら水を通さず快適に過ごせます。
断熱効果
テントの中は地面の冷えの影響を受けます。冬はかなり冷えますし、夏場でも夜は冷えます。
インナーマットは断熱効果があるので、地面の冷えを通さずテントの中を快適な空間にしてくれます。
また、電力の供給ができるサイトならホットカーペットなどで暖をとることも可能です。寒さが厳しい時期でもインナーマットの上に敷くことでより快適に過ごせます。
反対に、真夏の暑い時期は暑すぎて眠れないということもあります。真夏の夜も暑い時期は、インナーマットに夏用の冷感マットをかぶせることで快適に過ごせます。
インナーマットとグランドシートの違い
キャンプ用品を見に行くといろいろなアイテムがあり、中には違いがわからないものも多いと思います。
インナーマットと間違いやすいのがグランドシートです。インナーマットはテントの中を快適にするためにテント内に敷くマットですが、グランドシートはテントの下に敷いてテントを守るアイテムです。
地面の汚れや石の凹凸などでテントが傷つくことを防ぐことができますし、地面からの水の侵入を防ぐことができます。
グランドシートも必ず必要なアイテムではないので、インナーマットのみでも問題ありませんがテントを守るためにあると良いアイテムです。
インナーマットの敷き方
インナーマットはテント内に敷くだけなので使い方は簡単ですが、敷く順番を間違えないようにしましょう。
グランドシートを用意する場合はグランドシートを敷きその上にテントを設営します。
そして中にインナーマットを敷きます。シェラフの下に敷くマットがある場合は、インナーマットの上に敷き、その上にシェラフを置けば快適に眠れます。
ホットカーペットやラグなどを敷くこともあると思いますが、基本インナーマットはテント内に一番最初に敷きましょう。
キャンプ用インナーマットの選び方
インナーマットはキャンプや登山などで必要になるアイテムなので、いろいろな種類のものがあります。サイズもさまざまですし、選ぶ時に迷う方が多いです。
そこで、下記ではインナーマットの選び方について、サイズ、厚さ、種類、収納性に分けてご説明します。ぜひ参考にし自分に合うインナーマットを見つけましょう。
サイズ
テントのインナーマットはテントの床面積に合わせる必要があります。
テント専用のインナーマットも販売されているので、テント専用がある場合はサイズ選びに迷いませんが、自分でインナーマットを探す場合は、テントのサイズに合わせて探す必要があります。
テントのサイズは1人用で約200×130cm、2~3人用で約200×180cm、4人用で約270×270cmが目安となるので、インナーマットもこのくらいの大きさが目安になります。テントの大きさを確認し、インナーマットを探しましょう。
また、ヤドカリテントと呼ばれる変わった形をしたテントや、六角形や八角形をしているテントもあり、このような場合は自分でインナーマットを探すのは困難な場合が多いです。
複雑な形をしたテントの場合は、専用のインナーマットを選ぶことがおすすめです。
厚さ
テントのインナーマットは、厚みのあるものの方が地面の凹凸を感じることなく過ごせます。
しかし、インナーマットとして売られているものは2cmほどのものが主流で、あまり厚手のものは売られていません。
テント内で過ごすには十分であっても、寝る時には地面の凹凸や冷えは気になると思います。
そこでおすすめなのが、シェラフの下にマットレスを敷いて極厚にすることです。
シュラフの下に敷くマットには、銀マット、ウレタンマット、インフレーターマット、エアマットなどがあります。
銀マットは安くて軽く使いやすいですが、他のマットと比べるとクッション性や断熱効果は期待できません。
ウレタンマットは軽量で断熱性に優れたマットで耐久性もあるので使いやすいです。
インフレーターマットはキャップを開けると自動で空気が入るマットで、断熱材も入っているので、クッション性も断熱効果も期待できるマットです。
エアマットは手動で空気をいれるマットなので手間はかかりますが、空気の層ができるので地面の凹凸を感じることがありません。
どれも魅力的なマットです。これらのマットをインナーマットの上に敷くことで厚みがでるので、より快適に眠れます。
素材の種類
インナーマットには素材の違いもあります。主に使われているのが銀マットとブランケットタイプです。
どちらもテント内に敷くことでより快適に過ごせるようにするものですが、それぞれに特徴があります。それぞれの違いを比較してみましょう。
銀マット
銀マットは、片面がアルミ面になっていてクッション性のあるマットが多いです。アルミ面の熱反射により冷えから守り、クッション性があるので地面の凹凸を吸収してくれます。
いろいろなメーカーから販売されているので、厚さもさまざまですし、好きなサイズにカットできるものもあるので自分のスタイルに合わせやすいです。厚みのあるものはかさばることが多く、持ち運びが不便なこともあります。
ブランケットタイプ
ブランケットタイプは、プラスチックフィルム、アルミニウムなどで作られる薄手のマットです。薄手なタイプが多いですが、地面の凹凸や冷気を遮断しテント内を快適な空間にしてくれます。薄手で持ち運びが楽ですし使い勝手も良いマットです。
収納性
インナーマットを選ぶ時は収納性を確認するのも大切です。
キャンプのアイテムは大きいものが多いので、かさばるものだと荷物が車に乗り切らなくなったり、持ち運びが大変になります。
収納した時によりコンパクトになるもの、折りたたみができるものを選ぶことが大切です。
また、キャンプは荷物を車に乗せたり、運んだりと持ち運ぶので、重たい荷物は避けたいですよね。
より軽量で持ち運びが苦にならないインナーマットを選びましょう。
インナーマットの代用で使われるアイテム
テント専用のインナーマットを他のもので代用しているため、インナーマットはいらないと感じる方も多くいます。インナーマットの代わりに使われるアイテムで多いのが、コットです。
コットは地面との距離があるので、地面からの直接的な冷えや地面の凹凸は感じません。このようなアイテムで代用すれば、インナーマットは不要なこともあります。
インナーマットは必ず必要だということではありません。インナーマットがないと地面の凹凸によって体が痛くなったり、底冷えしてしまうのであればよいというものです。
薄いマットでもないよりは合ったほうがいいですし、専用のものでなくても何枚か重ねることで快適に過ごせる場合もあります。自分に合った方法を探してみましょう。
テントに合ったインナーマット
インナーマットはホームセンターやAmazon、楽天などのネットサイトなどでも売られているので、実際に自分の目で見て購入できますし、ネットで情報を調べて自宅でも購入できます。
また、実際に使ってみてから購入したいという場合や、本当に必要なのか疑問に思う方は、レンタルして試してみるのもおすすめです。
下記でおすすめのインナーマットをご紹介するのでぜひ参考にしてください。
スノーピーク
スノーピークの「アメニティドームMマットシートセット」はスノーピークで人気のテント専用のインナーマットとグランドシートのセットです。
約250cm×250cmの大きさで、クッション性のあるインナーマットと地表の汚れや冷気から守るグランドシートで快適に過ごせます。
専用の収納ケースがついているので持ち運びも簡単ですし、専用のマットシートなのでサイズがぴったりで設営も簡単です。
ロゴス
ロゴスの「ティピーマット&シート300」は、ロゴスで人気のワンポールテント「ナバホ ティピー300」専用のインナーマットとグランドシートのセットです。
テントと同じでマットとシートも六角形になっているので設置も楽です。インナーマットは3層構造になっているので、冷気や湿気を遮断し快適な空間を作ります。
ワンポールテントはシンプルな構造で組み立てが簡単ですし、コンパクトに収納できるので持ち運びも楽です。
また、「テントぴったり防水マットM」もおすすめです。200×200cmのマットで湿気や結露でテントが濡れる心配がなく、適度にクッション性もあるので地面の凹凸を吸収してくれます。
コールマン
コールマンの「フォールディングテントマット270」は厚さ7mmのマットでクッション性が高いので地面の凹凸を吸収してくれます。
テントの中でもたたみやすいよう2分割されており、折り目もついているので片付けが簡単です。
また、インナーマットとグランドシートがセットになった「テントシートセット」もおすすめです。横幅約300cm以上のテント、フロア約300×250以上のテント、フロア約240×240cmのテントに対応したサイズがあります。
テントとインナーマットとグランドシートがセットになった「タフワイドドームⅣ/300 スタートパッケージ」もおすすめです。対応のテントにインナーマットとグランドシートがセットになっているので、ぴったり合い購入するときも安心です。
ファミリーでも広々眠れる300×300cmの広さで、高さも185cmあるのでテント内の移動も楽です。
モンベル
モンベルの「ムーンライト2テントマット」は、モンベルのロングセラー「ムーンライトテント2」専用のインナーマットです。
210×140cmの大きさで、折り目がついているので折りたたみも簡単です。適度にクッション性があるので、地面の凹凸や冷えを遮ります。
ソロ用のムーンライトテント1、4人用のムーンライトテント4専用のマットもあります。
人気のインナーマットのおすすめランキング
テント専用のインナーマットはサイズがぴったりに作られているので、サイズを気にせずに選ぶことができますが、種類がないので機能性は選べません。
機能性を重視したい場合は、専用のインナーマットではなくより機能性のあるものを選ぶこともおすすめです。
また、費用を抑えたい場合は専用のインナーマットと価格を比べてみることもおすすめです。
キャプテンスタッグ
キャプテンスタッグの「テントフロアマット」は、厚さ7mmでテント内に敷けばふわふわの空間を作ってくれます。
260×260の大きさで、5人用のドームテントなどにぴったりのサイズです。丸めて収納するので少しかさばりますが、ベルトがついているので持ち運びが簡単です。
また、「シルバーキャンピングマット」もおすすめです。厚さ8mmの丸めて収納する銀マットで、180×60cm、200×100cm、200×120cm、200×150cmのサイズがあります。
ハイランダー
ハイランダーの「テント用吸湿発熱インナーマット」は、アルミコーティングされているので底冷えを防ぎ熱を反射し暖かさを保ちます。
複数枚連結して使えるように作られているので、テントの大きさに合わせて使うこよもできます。サイズは約200×100cmで、収納袋がついているので持ち運びも簡単です。
ムラコ
ムラコの「RELAX MAT」はmロゴが全面にデザインされたマットで、底面に撥水加工が施されています。
見た目はレジャーシートの用ですが、暖かくクッション性もあり耐久性もあるマットで、インナーマット以外にレジャーシートとしても使うことができます。
200×270cmの大きさなので、使用するテントよりも大きい場合はテントに合わせて折りたたんで使えます。
ケシュア
ケシュアの「キャンプ・ 登山・ハイキング レジャーシートXL」は、撥水加工されたレジャーシートですが、インナーマットとしても使えます。
丈夫でコンパクトなシートなので、使いやすいですし、カラフルなデザインなのでテント内を華やかにしてくれます。
コーナン
ホームセンターコーナンの「コーナンオリジナルアルミ折畳みマットL」は、厚さ8mmの銀マットなので厚みがありクッション性があります。
120×180cmの大きさで折りたたみタイプなので、テントの中でも収納が簡単にできます。
100均はコスパが良い
ダイソーの「折りたためるアルミマット」は、厚さ5mmの銀マットです。185×100cmの長方形なので、テントに合わせて折りたたんだり、テントに合わせて切ることも可能です。
値段は税込み550円と100均にしては高いですが、キャンプ用品としては安いので、試しに使ってみるのもおすすめです。
また、見た目が気になる場合はニトリやしまむらなどのラグマットを上から敷くのもおすすめです。おしゃれなラグマットを上に敷けば銀マットのつなぎ目などが気にならないですし、クッション性もUPしより快適に過ごせます。
インナーマットはテント専用のものを用意するのも良いですが、このように好みのもので手作りできます。
インナーマットのお手入れ方法
インナーマットはテントの中に敷いてその上で過ごすので汚れが付きます。赤ちゃんや子供がいる場合は、中でミルクやお菓子をこぼすこともあると思います。
キャンプを楽しんだあとにきちんとお手入れしていないとカビてしまうこともあるので、かならずお手入れしましょう。
インナーマットのお手入れ方法は素材によって変わりますが、基本防水加工してあるものは水拭きをして汚れを落とします。洗える素材のものは洗濯しましょう。
そして大事なことはしっかり乾燥させることです。インナーマットは湿気や雨などで濡れていることがあります。
この湿り気をそのままにして収納するとカビの原因になります。陰干ししてしっかり乾燥させてから収納するようにしましょう。