【キャンプ初心者向け】焚き火の作り方と失敗しないコツ

最終更新日:2023/12/10

【キャンプ初心者向け】成功する焚き火の作り方と失敗しないコツ

キャンプ初心者にとっての焚き火とは、やり方が難しい、または荷物が増えてしまうなど、なかなかハードルが高いと思われがちですが、実はちょっとしたコツとポイントを掴み、さらに楽しみたい気持ちがあれば、焚き火は難しくもなく、面倒に感じない最高の時間が約束されます。この記事をご覧いただければ、初心者でも焚き火の魅力を感じ、最高のキャンプ時間を過ごせる方法が知れます。
今回は初心者の方が焚き火の全てがわかるように、焚き火に必要なことやアイテム、実際に焚き火をする時に必要な知識などを簡潔にお伝えしますので、ぜひ1度ご覧ください。

初心者が焚き火デビューに必要なこと

初心者キャンパーにとって焚き火は、デメリットばかりが目立ち、なかなか始められない方も多いと聞きます。

しかし、デメリットを押さえれば、初心者であっても焚き火を楽しめます。
焚き火デビューに必要なのは、焚き火に必要なポイントや知識を知り、心の底から楽しむ気持ちを持つことです。

これからご紹介する、焚き火の魅力や必要な道具、薪の組み方、着火のコツなどを参考に、ぜひ今年は焚き火デビューをしましょう。

焚き火の魅力を感じよう

焚き火の魅力は、キャンプスタイルによって異なります。

例えば、ソロキャンプなら、じっくりと炎を眺めながら読書をする。ファミリーキャンプなら、焚き火を囲みながら談笑する。

また、冬のキャンプなら、暖かさを感じたり、薪の熾火を利用してじっくりと煮込み料理に挑戦するなど、焚き火の楽しみ方は無限大です。

焚き火の魅力を感じる主なポイントをまとめると、

  • 炎に癒やされる
  • 暖房になる
  • 調理ができる

このような点が多くのキャンパーを惹きつける魅力と言えます。

ここで少しだけ焚き火のデメリットについてお話します。
焚き火は木を燃やすので、必ず煙が出ます。この煙がテントやタープ、または着ている服にニオイがついてしまうことがあります。また、調理器具を使うと煤がついてしまうこともあります。

このような点が気になる方は、焚き火には向いていないかもしれません。しかし、キャンプにどんどんはまってくると、この煙のニオイや調理器具についてしまった煤でさえも好きになってしまう魅力が焚き火にはあります。

焚き火に必要な道具

焚き火をするには以下の道具が必要です。また、まだ焚き火用の道具をまだ1つ持っていない初心者の方は、アウトドアメーカーなどで販売されている焚き火用のセットを購入すると焚き火がすぐに始められます。

焚き火台

焚き火ができるキャンプ場は、直火が許可されている場所と、直火が禁止されている場所があります。特に直火が禁止のキャンプ場では焚き火台が必須です。

焚き火台の種類はメーカーによってさまざまですが、ソロキャンプ用の小さなタイプからファミリー用の大きなサイズまで人数に合わせた選択が可能です。また、コンパクトに折りたためる焚き火台や、焚き火だけを楽しむシンプルな構造のタイプ、そして調理ができる焚き火台グリルなど用途に合わせたタイプがいろいろとあります。

焚き火と言えば薪のイメージが強いと思いますが、小枝や落ち葉を利用した焚き火台もあります。

初めて焚き火台を購入する時は、とにかく焚き火を楽しむだけなら、シンプルな焚き火台がおすすめです。また、焚き火の他に調理をするなら、焚き火台グリルを選ぶと良いでしょう。このようにご自身のキャンプスタイルにあった焚き火台を選ぶことが大切です。

薪は、焚き火のできるキャンプ場の売店や、ホームセンター、ネット通販、100均、森林組合などで購入できます。

薪を選ぶコツは、よく乾燥したものを選ぶことです。乾燥していない薪は、火が着きにくかったり、火が着いても煙がばかり出て火力が弱くなります。

そしてキャンプで焚き火をする時に気になることの1つが「必要な薪の量」です。焚き火で使う薪の燃焼時間は、風の強さによって左右されますが、市販されている薪を1束使うと、約3~4時間燃焼します。これを目安として必要な薪の量を準備しておくと安心です。

焚き火をするなら薪選びは重要

焚き火用の薪は、使う木の品種によって異なる特徴を持ちます。この異なる特徴を組み合わせて焚き火に使うと、長時間焚き火を楽しむことができます。

主な特徴は以下の通りです。

  • 針葉樹:スギ・ヒノキ・マツなど
    • 火が着きやすく、火力が強いことが特徴です。ただし、煙が出やすいので注意が必要です。
  • 広葉樹:ナラ・サクラ・クヌギ・ケヤキなど
    • 長時間燃焼し、火持ちが良いことが特徴です。ただし、火が着きにくいので、着火剤を使うとよいでしょう。

その他の必要なアイテム

焚き火を楽しむには、焚き火台や薪などの基本的な道具以外にも、いくつかのアイテムがあると便利です。

  • ライター

薪に火を着けるときに必要です。持ち手の長いタイプのライターが便利ですが、火吹き棒や着火剤を使うのもおすすめです。

  • 着火剤

初心者のうちは、着火がしやすい着火剤を積極的に取り入れましょう。着火剤はアウトドアショップやホームセンター、100均などで購入できます。

  • 火はさみ

薪の追加や、薪の位置を変える時に使います。

  • グローブ

グローブを使って薪を追加したり、飛び火でやけどをするのを防ぎます。グローブは耐熱・耐火グローブがおすすめです。

  • 焚き火台シート

地面を焚き火の熱から守るシートです。焚き火台からの飛び火が燃え移るのを防ぐ役割があります。

  • なたやナイフ

薪割りや薪を小さくする時に使います。

  • 焚き火ハンガー

鍋や調理用のスツールを吊るしておける焚き火ハンガーは、焚き火の上で調理をする時にとても便利です。

かっこいい着火剤の作り方

ワンランク上の焚き火を楽しむには、着火剤を手作りするのもおすすめです。

手作りの着火剤は、新聞紙や乾燥した松ぼっくりを使う方法がありますが、今回ご紹介する手作りの着火剤は「フェザースティック」です。

フェザースティックの作り方は、まず薪を2cm程度の大きさに薪割りします。薪を手に持ち、木の繊維に沿って真ん中辺りからナイフを滑らせるように入れて、木の表面を薄く羽のように削ります。この時、木材は平らな薪の上や作業台などの安定した場所に固定をすると作業がしやすくなります。木の先端近くまでナイフで削ったらナイフを止め、薄く削った部分を立たせる用にナイフの角度を変えます。この薄く削る作業を何度も繰り返し仕上げます。

フェザースティックを上手に作るコツは、木材の角を削ることです。木材を回しながら角を順に削ると着火がしやすい仕上がりになります。

また、フェザースティクは数本用意しておくと着火の時にとても便利です。

フェザースティックを作るには、コツを掴むことと何度も練習をすることが大切です。慣れないナイフを使う作業になるので、キャンプへ行く前に、ご自宅で割り箸などを使って練習をしておくと良いでしょう。

初心者でも簡単な薪の組み方

焚き火に最適な薪の組み方は、何通りもあり、キャンプスタイルや用途によっていろいろな方法が選べます。
今回は、初心者の方におすすめの3通りの方法をご紹介します。

焚き火の醍醐味を味わいたいならティピー型

山型とも呼ばれるティピー型は、薪を円すい型の山の様に組む方法です。焚き火の醍醐味を味わいたいならティピー型の組み方がおすすめです。着火をする時は、円すいの中を細い枝や着火剤を入れるとすぐに火が着きます。炎のイメージは山の頂点が燃えているような感じです。

キャンプ飯を作るなら並列型

薪の並べ方が簡単で実用的な組み方の並列型は、ベースとなる薪の上に数本の薪を並列に並べる方法です。火力を強めるための薪の追加が簡単に行えるので、キャンプ飯を調理するシーンに向いています。

ゆっくりと焚き火を堪能するならインディアン型

薪を放射状に並べる方法のインディアン型は、弱火で長時間燃焼するので、ソロキャンプなどでゆっくりと炎を眺めたいシーンにぴったりの組み方です。

焚き火に失敗しないコツ

焚き火は組み方と同じくらい着火も難しいと思われる方も多いですが、着火を失敗しないコツは、細い薪から順に火を着けていくことと、便利な着火剤を利用することです。

好きな組み方で薪を組んだら、ティピー型の場合は円すいの内側に、並列型とインディアン型の場合は中心に細い薪や着火剤を置きます。ライターを使って火を着け、細い薪の炎が安定するまでは火種を消さないように注意をします。さらに細い薪を加えて炎を育てていきます。育てた炎が安定してきたら、火持ちの良い広葉樹の薪を追加しましょう。

初めて焚き火に着火をする時は、なかなか火が着かず心が折れてしまう時もあると思いますが、その日の風の強さや向きにも左右されることもあるので気にせずに頑張りましょう。また、着火に失敗をすることは多くのベテランキャンパーも経験していることです。めげずに何度も失敗を繰り返して着火の達人を目指しましょう。

また、この着火のコツは炭を扱う時にもおすすめです。

キャンプ場で焚き火をする時の注意点

焚き火の火は完全に鎮火するまでに約2~3時間かかります。薪が燃えている最中は、火の粉が飛ぶ可能性があるので、しっかりと鎮火をするまでは目を離さないように注意しましょう。

焚き火が完全に鎮火するまでに就寝時間や帰りの時間が来てしまった時は、火消し壷を使う方法もおすすめです。火消し壷は燃焼している薪や炭を消火してくれるアイテムで、焚き火台の上で鎮火を待つよりも消火までの時間を大幅に短縮します。消した後の薪はタイミングが良ければ炭として再利用ができるので、1つ持っておくととても便利です。

また、焚き火をしている最中は火の粉が飛ぶ可能性があるので、注意しましょう。火の粉は近くにあるテントやタープ、椅子などに飛び火しますので、燃えやすいものなどはできるだけ遠くに置くようにすることが大切です。

雨の日のキャンプは焚き火に火が着かない、または消火してしまうので、タープの下で焚き火をする方も多いです。しかし、やはり風が吹くことによって焚き火の火がタープに燃え移る可能性があるので、雨の日の焚き火で使うタープは難燃性のものを使う、もしくは難燃シートを使うなどして、大切なタープを守りましょう。

初心者におすすめの簡単にできる焚き火料理

焚き火できる調理法は、薪の組み方や焚き火ハンガーを使うことでどのような料理も作れますが、焚き火も料理も初心者の方にはなかなか難しいものです。

そこで焚き火を使った調理法でおすすめするのは「ホイル焼き」です。その名の通り、食材をアルミホイルに包み、焚き火の中に入れるだけででき上がる調理法なので、料理が苦手、もしくは面倒と思っている方などにもおすすめです。

野菜を入れてホイル焼きにするのも良いですし、鮭の切り身やたまねぎ、バターと塩コショウでホイル焼きにした料理は、ご飯のお供にピッタリで、お子様も大満足のレシピです。

その他には、白身魚にマヨネーズと味噌を加えてものを乗せてホイル焼きにしたり、かたまり肉をにんにく塩コショウで味付けしてじっくりとホイル焼きにする方法もおすすめです。
また、リンゴとバターをホイル焼きにすると絶品デザートができ上がります。

まとめ

焚き火は、キャンプの醍醐味のひとつです。しかし、焚き火の着火や火起こしは、初心者にとっては難しいと感じるかもしれません。ここでご紹介したコツをぜひ実践していただき、キャンプで焚き火を堪能してみてはいかがでしょうか。

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