【テントの結露問題】キャンプでの結露対策6つとおすすめグッズ

最終更新日:2022/03/31

テント 結露

キャンプでテント泊した翌朝などに、テントの内側が濡れていることがありますよね。雨でもないのにテントが濡れる原因の一つは、結露です。
この記事では、結露対策や結露しにくいテントなどをご紹介します。結露の予防や処理に便利なグッズなども、たくさんご紹介しておりますので、テントの結露に困っている方もぜひお読みください。

テントの結露問題

結露とは、空気中の水蒸気が水滴となって、物体の表面に付着する現象です。結露は特に、気温が高温から低温に変化したときに発生しやすい特徴があります。中と外の温度差が激しいと起こる現象と言えるでしょう。

キャンプなどアウトドアの状況下によるテントでは、雨が降っていて雨漏りなどがしているわけでもないのにテント生地の内側が濡れることがあります。これは、朝晩の気温が低く、日中に気温が上がる春や冬の季節によく見られる現象です。冬キャンプではテントが濡れてしまうと、外気温が低いため凍ってしまい、撤収などの片付けがしにくくなってしまいます。

一方で、初夏から初秋までのキャンプでは、テント生地が濡れたとしても乾きやすい時期です。乾燥しやすいため、結露があったとしてもあまり気になりません。
びちゃびちゃに濡れたテントは不快で面倒なものですが、なぜテントは濡れてしまったり、結露するのでしょうか。

テントが濡れる原因

テントが濡れてしまう原因は、主に夜露や朝露、結露などがあります。
以下に、テントが濡れる理由を解説します。

夜露・朝露

空気中には、地表や海面から蒸発した水分が含まれています。この水分を含んだ湿った空気が夜間に冷やされることで、水滴などになる現象が夜露や朝露です。
液体が蒸発するときに吸収する熱に冷やされる気化熱によって、夜間に冷やされてできるため、夜露や朝露は結露と違いテントの外側に付着します。

夜露や朝露は、晴れている夜に発生しやすい現象です。そのような夜にタブレットやスピーカー、プロジェクターなど電子機器などを、外に出しっぱなしにしないようにしましょう。電子機器などは、水に濡れて故障する原因にもなります。また、金属製の椅子なども錆びてしまう可能性がありますので、夜露や朝露に濡らしたくないものは、寝る前にタープの下や車内、テントの中に入れるようにしましょう。

結露

夜露と似ている現象ですが、テントが濡れるもう一つの原因が結露です。
水分を含んだ空気が気温の変化により水滴になるという仕組みは同じですが、結露は外気によって冷やされるという特徴があります。そのためテントの内側に水滴がつけば結露と判断することができます。

テントの結露対策

結露はご紹介したように、朝晩の気温差が大きい時期によく発生する現象です。しかし標高などによっては季節とは無関係に発生するため、キャンプでは結露対策が必要です。山などでの高所や、湿度の高い川付近などでは、夏でも夜露や結露が発生することもあります。

結露しないテントというものはなく、夜露や結露を完全に防ぐことはできませんが、工夫次第で結露の発生を防止することができますよ。
以下に、テントの結露対策についてご紹介します。

その1 湿度が高く、気温差のあるキャンプ場などを避ける

結露を防ぐには、湿度が高く、朝晩の気温差が大きいキャンプ場は避けるようにしましょう。水辺付近や、霧やもやが発生する地域は湿度が高い傾向にあり、標高のある場所は朝晩の気温差があります。このような場所にあるキャンプ場を避けることも、結露を防ぐ手段と言えるでしょう。

その2 結露しにくい素材のテントを選ぶ

テント生地はさまざまなものがあり、生地の素材によって結露しやすいものとしにくいものがあります。ポリエステルやナイロンなどの化繊素材のテントは、水が染み込まないようにコーティング加工されているものが多いので、結露しやすい傾向があるでしょう。
それでは、結露しにくい生地素材のテントはどのようなものなのでしょうか。

コットン

天然素材の綿でできたコットンは、吸水性に優れている素材です。水を含むと重たくなりますが、水滴を吸収するためコットン素材のテントは結露しにくいと言えるでしょう。ただしコットンはしっかり乾かすことが大切です。しっかり乾かさないとカビが発生することもあり、ややメンテナンスに手間がかかります。

ポリコットン

ポリコットンとはポリエステルとコットンを混ぜ合わせた混紡素材です。水分を吸収しやすい綿と、丈夫なポリエステルの両方の長所を持っています。吸湿性のある生地なので結露しにくい上に、日光に当てて風通し良くするだけですぐ乾き。乾かし方も簡単です。

その3 換気する

冬山などのキャンプでは、テント内を暖かくするために石油ストーブやセラミックヒーター、ファンヒーターやホットカーペットなどを使うことが多いでしょう。テント内が暖かくなると、外気温で冷やされた空気中の水分が結露となってしまいます。

こうした状況では、サーキュレーターなどを使用ししっかり換気することで結露を予防することができますよ。換気することで、テント内と外気温の差が少なくなり、結露が発生しにくくなるのです。

なお、換気をしっかりしてもホットカーペットに結露が染みてしまうと、漏電してしまう可能性があります。冬場のキャンプでホットカーペットを使う時は、テントよりも小さいサイズのものを選びましょう。

その4 グランドシートを敷く

グランドシートとは、テントの下に敷く保護シートのことで、テントの床部分を保護したり地面からの浸水や底冷えなどを防ぎます。グランドシートはナイロンなど水に強い素材のものが多く、地面からの湿気を防ぐこともできるので、活用すると結露を軽減することができるでしょう。

その5 新聞紙で除湿する

テントの床に新聞紙を敷くことも、結露防止に効果的です。新聞紙が空気中の水分を吸収し除湿剤となるので、結露を軽減するのに役立ちます。

その6 テントを結露しにくいスタイルに工夫する

結露対策の一つとして、手持ちのテントをより結露しにくいスタイルに工夫する方法をご紹介します。

シングルウォールテントには、フライシートをつける

シングルウォールテントは、テント幕が直接外気に晒されるので結露しやすい構造ですが、フライシートをつけることでダブルウォールテントのような構造になり、結露しにくいテントにすることができます。

シングルウォールテントよりも、結露しにくいダブルウォールテントにする

ダブルウォールテントは、フライシートとインナーテントを備えているので、その間に断熱材の役割を果たす空気層ができます。そのため、シングルウォールに比べて結露が起こりにくいので、ダブルウォールのテントがおすすめです。

ただし、冬などに冷気の侵入を防ぐスカートをつけてしまうと、風が入り込まなくなって結露が増える原因にもなるでしょう。スカートとは、フライシートの下から地面までカーテンのようにテントを覆う、風雪の吹き込みを防ぐための布です。冬用のテントのフライシートにはスカートがついていることが多く、テントと地面の間をカバーしています。

2ルームテントには、上にタープを張る

タープがなくてもリビングと寝室が確保でき、広々と使える2ルームテントですが、リビングの上にタープを張ることで、結露しにくいダブルウォールテントと同じ構造になります。タープ分荷物が増えてしまいますが、結露防止のために持って行くと役立ちますよ。

小型のテントでも、ベンチレーションをつける

ベンチレーションがあると適度にテント内の空気を排出することができるので、蒸れを防ぐことができます。人の呼吸でも湿気が高くなり結露しやすくなりますから、ソロキャンプ用の小型のテントでもベンチレーションをつけることがおすすめです。

インナーテントをメッシュにする

インナーテントをメッシュタイプにすると、通気性がよくなり結露を防ぐことができるでしょう。
湿度が高い季節などには、フルメッシュのインナーテントにすると風通しが良くなります。

テントの結露対策におすすめの便利グッズ

結露予防に有効なアイテムや、素早く結露を拭き取ることができる便利なグッズをご紹介します。

サーキュレーター

風のない日などは、ベンチレーションを開いても換気しにくいことがあるでしょう。そのような時に活躍するのがサーキュレーターです。サーキュレーターや小型の扇風機などがあるとスピーディーに換気することができます。換気することによってテント内外の気温差が縮まり、結露を軽減できるでしょう。

スノーピークのフィールドファンなら、AC電源とマキタの充電池の両方に対応しているので、アウトドアでも大変便利に使うことができます。

マイクロファイバータオル

水滴は一般的なタオルなどでも拭くことはできますが、すぐに吸水性が落ちて何度も絞るのを繰り返すのは面倒ですよね。
一般的なタオルよりも、もっと便利に使えるものがマイクロファイバータオルです。マイクロファイバーはナイロンなどでできた合成繊維で、極細の繊維がたっぷりと水分を吸収する特徴があります。濡れても絞ればすぐに吸水性が復活するので、テントの結露の拭き取りに最適でしょう。

除湿グッズ

テント内に乾燥剤などの除湿グッズを置くのも、結露対策に有効です。便利な吊り下げ型除湿シートも販売されています。ホームセンターなどで販売されている塩化カルシウムを購入し、不織布のような通気性のある袋に入れると、除湿剤を自作することもできますよ。

結露取りワイパー

結露取りワイパーがあるとスピーディーに結露を拭き取ることができます。100均でも購入できるので、結露が発生しやすい冬キャンプなどに持って行くと良いでしょう。

結露取りワイパーや、スポンジモップなどで下に水が落ちることのないように水滴を取り除き、仕上げにマイクロファイバータオルなどでしっかり拭くとテント内の物を濡らさず結露取りができます。

バキュームクリーナー

冬キャンプでの撤収作業などの時は、手早く結露を取りたいですよね。とにかくスピーディーに結露を処理したい方へは、窓ガラスバキュームクリーナーがおすすめです。
一台あると、家庭でも窓ガラスや浴室などの水滴除去に重宝します。

撥水スプレー

撥水材を使うと結露も弾くことができ、処理も簡単になりますよ。
撥水剤は刷毛などで塗布するタイプもありますが、扱いが簡単にスプレータイプのものをご紹介します。

ロゴス:強力撥水スプレー

防水機能を回復させる便利なアイテムが、ロゴスの強力撥水スプレーです。
フッ素を含んでいるため、防水・撥水性能が長持ちし、水分や汚れを弾くので結露の処理がしやすくなるでしょう。綿などの透湿性素材にも使用できます。防水機能が弱くなったテントやタープなどの定期ケアにも最適です。

シュラフカバー

結露はテント内の寝袋も濡らしてしまうことがあります。特にダウン素材の寝袋は水に弱く、濡れるとしぼんでしまうので、結露による水濡れから守りたいところです。
結露との闘いになる冬キャンプなどにも、ぜひ用意したいアイテムがシュラフカバーです。以下に、おすすめのシュラフカバーをご紹介します。

寝袋を結露から守るおすすめシュラフカバー

シュラフカバーとは、寝袋を結露や浸水などの水濡れから守る防水カバーのことです。
防水のほかに、寝袋の汚れを防ぎ、保温性を上げるメリットもあります。シーンに合わせて活用してみてはいかがでしょうか。

モンベル:ブリーズドライテック スリーピングバッグカバー

防水透湿性に優れた素材を使用したシュラフカバーです。価格が手頃なのでシュラフカバーを体験してみたい方にもおすすめです。
このほか、モンべルには単品で使え、暖かく肌触りの良い裏起毛を使用した保温性の高い、ブリーズドライテック ウォームアップスリーピングバッグカバーもあります。

ヒルバーグ:ヒバノラック

袖がついた特徴的な形をしたヒバノラックは、さまざまなアウトドアシーンで活躍するウェアです。長さと幅があるため、シュラフカバーとしても使用できる万能性が魅力です。

結露しにくいおすすめのテント

コットンやポリコットンでできていたり、それらの素材でなくても構造的に結露しにくくなっているテントをご紹介します。

ノルディスク:アスガルド

白いコットンテントが人気の北欧ブランドノルディスク。ノルディスクでは、定番とも言えるアスガルドが、通気性が良く結露が発生しにくいテントです。ワンポールテントのような形なので、キャンプビギナーにも設営しやすいことも魅力でしょう。

ハスキー:ドームテント

チェコのプラハで設立されたハスキーは、品質の高さに定評があるブランドです。ハスキーのドームテントには、上部がメッシュになっている吊り下げ型のインナーテントがついてます。インナーテントがメッシュ構造で通気性が良いため、結露が発生しにくい構造です。インナーテントにはポケットもついていて便利に使えますよ。

ネイチャーハイク:ハイビー

コストパフォーマンスが最強との声もあるネイチャーハイク。中国で生まれ世界各国で注目されているブランドです。ハイビーシリーズは、天井の両側に通気窓があり、インナーテントもメッシュで通気性が高いため、結露を軽減することができるテントです。ダブルウォールなので、雨や風にも強い構造です。

ニュートラルアウトドア:TCテント

TCテントシリーズはポリコットン生地でできているため、結露に強いことが特徴です。火の粉にも強く、丈夫で保温性と遮熱性にも優れているので、季節を問わずキャンプで活躍するでしょう。空気がこもりにくいメッシュを採用した窓やベンチレーションがついているので、結露しにくいテントです。ワンポールテントですが、側面部分が立ち上がったベル型テントなので広く使え、圧迫感もありません。

コールマン:ツーリングドーム

防水シートをかぶせた二重構造のダブルウォールテントで、通気性や透湿性に優れている軽量なテントです。風が直接生地に当たらないため、テント内が外気温の影響を受けにくいことも結露しにくい理由です。

まとめ

自然現象である結露を完全に防ぐことは難しいですが、湿度の低いキャンプ場を選んだり、こまめに換気をしてテント内外の温度差を少なくすることで結露を軽減することができます。結露ができてしまった場合は、スピーディーに処理できるグッズを活用すると簡単ですよ。ぜひ次のキャンプで試してみてくださいね。

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