【大事なテントに】すぐに実践できるテントのメンテナンスとコツ

最終更新日:2022/04/19

テント メンテナンス

いざ、キャンプへ行こう!と思い立った時に、テントにカビが発生していた。もしくはキズが付いている。このようなトラブルは多くのキャンパーが経験していることです。快適にキャンプを行うためにも、ちょっとしたポイントを知り、テントのトラブルを回避しましょう。
今回の記事では、テントのメンテナンス方法に焦点を当て、キャンプ場や自宅でできる簡単なテントのメンテナンスや、雨に濡れた場合、トラブルの対処法、そして各メーカーやブランドで行っているメンテナンスサービスの内容をご紹介します。
また、自宅でできるテントのクリーニング方法や、保管方法などについてもお伝えします。ぜひ1度ご覧ください。

使った後のテントのメンテナンスの重要性

多くのキャンプ道具の中でも値段が高額なテント。
テントは基本的にアウトドアで使うため、強い日差し、突然の雨、季節によっては雪の影響を最も受けやすいアイテムと言えます。
そのため、テントは使った後にメンテナンスを怠ると、思ってた以上にダメージを受けやすく、買ったばかりなのに買い替えが必要になることもあります。
せっかく買ったテントを長く、きれいに保ち続けるには日頃の手入れが大切です。

それではテントのメンテナンスを怠るとどのような状態になるのかを見てみましょう。

テントをメンテナンスせずに放置すると

カビの発生

テントに使用されている生地にもよりますが、基本的に風を通さない素材で作られることの多いテントは、湿気が通りにくいため、結露などが発生しやすく、そのまま放置をするとカビが発生する可能性があります。
特に、登山やソロキャンプ用のサイズの小さなテントは、使用した時に自分とテントとの距離が近いので、カビが発生してしまうと不快なだけではなく、臭いも気になります。

加水分解による劣化

テント生地に使用されている防水のためのポリウレタンコーティングが劣化することにより起こる加水分解は、テントのべたつきや、臭いを発生させる原因の一つです。
加水分解による劣化は、経年劣化の他、テントを使う頻度も関係します。
また、テントの縫い合わせの部分(シームテープ)も加水分解による劣化が起こりやすい場所です。

小さなキズが命取りに

焚き火などの火の粉や、引っ掛けによる小さなキズは、そのまま放置をしておくと、やがて大きなキズとなり、テントが使えない状態になる可能性があります。

基本的なテント使用後のメンテナンス方法

テントを使用した後のメンテナンス方法の大切なポイントはたったの2つです。
この2つをキャンプへ行く度に行うことで、テントの劣化や破損を防げます。
また、テントのメンテナンスは、使った直後にキャンプ場でしておくと、自宅へ帰ってからの手入れの作業がとても楽になります。
テントのメンテナンスのやり方のコツや、ルーティンをしっかり作っておけば、テントのメンテナンスは流れ作業のようにできます。

それでは、メンテナンスの2つのポイントをご紹介します。

テントの汚れを取る

固く絞ったタオルや、ほうきなどを使い、テントの汚れをしっかりと落とします。
できるだけテントの隅々まで行い、同時にテントのキズなどをチェックしましょう。
テントの他に、フライシートやタープ、ポール、ペグなどの汚れも取りましょう。

テントを乾燥させる

テントを乾燥させる作業は、季節を問わず必ず行いましょう。
とにかくテントの水分を早く乾かすことがコツです。
もしも、帰り時間が迫っている、もしくは天気が悪くてなかなか乾燥しないなど、テントを乾燥させる状況にない時は、自宅に戻ってからでも良いので、とにかく乾燥をさせてから収納することが大事です。
特にコットン素材のテント生地は、水を含むととても重く、乾きにくい場合もあるので、できるだけ乾燥させてから持ち帰りましょう。

雨に濡れたテントのメンテナンス方法

先ほども触れましたが、テントは水で濡れたまま放置をするとカビを発生しやすくなります。
単にテントを乾燥させるといっても、キャンプ場の状態や、自宅で乾燥できる場所が限られているなど、すぐに乾燥ができない状況はさまざまです。
室内外問わず、できるだけテントを広げて乾燥させるスペースを確保しておきましょう。
テントの乾燥に重要な基本のポイントは

  • 日光を利用する
  • 風通しを良くする

この2点です。

キャンプ場でできるテントの乾燥

  • 乾いた布やタオルでテントを拭く
  • テントを振って水を飛ばす
  • テントの中からトントンと軽く叩く
  • 日当たりの良い場所に広げる
  • ロープを張り、テントを干す

自宅で出来るテントの乾燥

  • 庭やベランダにテントを広げて干す
  • 扇風機やサーキュレーターの風を当てる
  • 物干し竿を利用する

マンションなどのベランダは環境によってはテントを干すことができない場合もあります。
このような場合は、浴室乾燥を利用すると便利です。

テントのトラブルにおすすめのメンテナンス方法

テントに起こるトラブルは、カビや、キズ、破損などさまざまです。
中でもカビやキズは一番テントに起こりやすいトラブルです。

テントのカビが発生した時には

拭いても取れないテントのカビには、中性洗剤を使い汚れを落とします。
やり方は、中性洗剤を水で薄め、雑巾などを使ってカビを落とします。
テントのカビを落とした後は、しっかりと乾燥をさせて、防水スプレーをして保管をしましょう。
この方法で取れないカビは、消毒用のエタノールや酵素系漂白剤、塩素系漂白剤を使用する方法がありますが、テントの生地への負担が大きく、変色の可能性があるので、あまりおすすめしません。

テントのキズを発見した時は

焚き火などの火の粉が飛んだり、ナイフのキズなど、テントは使う頻度が多いほどキズが付きやすくなります。
キャンプに影響がないような小さなキズは自宅へ戻ってから、リペアテープや補修剤などでしっかりと補修をしておきましょう。
もしも、キャンプ中にテントに大きなキズを発見した場合は、応急措置をしておきましょう。
テントの大きなキズを応急措置するには、補修テープを使う方法がおすすめです。
補修テープはホームセンターなどで販売されているものでOKです。
テントのキズの部分の汚れを拭き取り、キズを塞ぐようにテープを貼れば完成です。
応急措置ではありますが、補修テープでキズを塞ぐことで、虫や雨水の侵入を防げます。

各メーカーやブランド別のテントのメンテナンス方法

テントのメンテナンスの詳しい情報は、各メーカーやブランドのサイトで確認できる場合もあります。
また、破損などの場合に対応してもらえるサービスもあるので、ぜひ一度確認をしましょう。

各メーカー・ブランドのメンテナンスサービス

メンテナンスサービスを行っている、特に人気あるテントメーカーやブランドをご紹介します。

スノーピーク

スノーピークでは「アフターサービス」としてオンライン修理受付を行っています。
また、テントの乾燥サービスやシュラフクリーニングも行っています。
中でも乾燥サービスでは、テントの他に、タープやシェルターなどの乾燥にも対応しています。
さらにシュラフクリーニングは、オプションで撥水加工もしくは、防ダニ加工のいずれかを選べます。

モンベル

モンベルの「修理サービス」でのメンテナンスは、メーカーだからこその完全修復や、自然な仕上がりを期待できます。
モンベルの正規パーツを使用するので、メンテナンス後の不自然さをあまり感じません。
メンテナンスの受付方法は、受付書をダウンロードし記入して、モンベルストアへ持ち込む、もしくはモンベルのカスタマーサービスへ送付する2種類が選択できます。

コールマン

コールマンの「カスタマーサポート」では、メンテナンスを行う修理受付のカテゴリー他、コールマン製品の取扱説明書、パーツカタログなどを確認できます。
また、カテゴリー別の「よくある質問」では、問い合わせの多い質問への回答が掲載されていて、テントの他にもコールマンのあらゆるキャンプギアへの疑問解消に役立ちます。

ロゴス

ロゴスのカスタマーサポートでは、アフターサービスとして、修理やパーツの購入などが可能です。
特に、「安心修理コース」では、テントのパーツ点検や、補修場所がわからない場合もしっかりとサポートしてもらえるので、とても便利です。
テントの他に、グリルなどの修理も受付できるので、ロゴスのアイテムの修理が必要な時はぜひ利用しましょう。

ノルディスク

ノルディスクのサービスセンターでは、正規品、非正規品、個人売買に関らず修理や交換に対応しています。
ノルディスクのギャランティカード(正規販売店で購入)の有無により修理代金は変わりますので、修理前には確認が必要です。
ノルディスクでは、テント生地の破れ、ポールの交換などを行っています。

ogawa(オガワ)

ogawaでは、経験を積んだベテラン職人によるリペアサービスを行っています。
廃盤となった旧モデルのアイテムも対応してもらえる可能性があるので、ogawa製品の修理でお悩みなら、ぜひ一度相談してみましょう。
また、直営店やオンラインストアでogawaのテントやシェルターを購入した方限定で、アウトドアメンテナンスのプロ「そらのした」と提携した、テントクリーニングサービスを実施しています。

ニーモ

ニーモのテントは、イワタニプリムスの「お客様サポート」で個人の方が直接修理の依頼をするこはできません。
修理やメンテナンスの依頼は、ニーモのテントを購入した店舗、もしくはニーモを取り扱っている販売店への問い合わせが必要です。
お近くに店舗や販売店がない場合は、イワタニプリムスへお問い合わせください。

自宅で行えるテントのクリーニング

キャンプ場で汚れが落とせなかったり、長期保管をする時には、自宅でクリーニングをする方法がおすすめです。
テントを洗う方法は、防水効果が落ちる可能性があるので、手洗いが必須です。
【テントを洗う方法】

  1. 浴槽にぬるま湯を入れ、少量の中性洗剤を入れ混ぜます
  2. テントを浴槽に入れ、軽く揉み洗いします
  3. 何度か水を入れ替えてテントをすすぎます
  4. 水の滴りがなくなるまで浴槽の淵に干し、ベランダや庭でしっかりと乾燥させます
  5. テントが乾燥した後は、撥水スプレーや防水スプレーをかけます

しっかりとしたテントのメンテナンスはプロにおまかせ

自宅でのテントの手洗いは大変、もしくは乾燥させる場所がないなど、自宅でのクリーニングが困難な場合は、テントのメンテナンスは、クリーニングのプロにおまかせしましょう。
テントの修理やクリーニングを行っている会社は全国各地にあります。
お近くの業者を探して、サービス内容や料金などを確認して利用しましょう。

多くのキャンパーが選ぶテントクリーニングのお店「TENTO CLEANING.COM」では、テントの修理やクリーニングの他、乾燥サービスも行っています。
各メーカーのテントクリーニングの他、キズや破れの補修が可能で、特に乾燥サービスは、テントに適した乾燥方法でとても便利です。
クリーニングは、テントの他にシェルターや、グランドシート、インナーマット、シュラフ、椅子、コットなどにも対応しているので、キャンプギアを丸ごとクリーニングできます。

テントのメンテナンス後の保管方法

テントを長く、きれいに使い続けるためには、これまでご紹介してきたクリーニングや修理などのメンテナンスが重要ですが、テントは保管方法にも注意が必要です。
テントの保管に最適な場所は

  • 湿気のない場所
  • 直射日光の当たらない場所
  • 風通しの良い場所

テントは以上の3つの条件のそろう場所での保管がおすすめです。

まとめ

テントのメンテナンスについて、お伝えしました。
キャンプ場、もしくは自宅で基本的な手入れをしておくと、テントは長く使い続けることが可能です。
カビやキズなど、小さなことでも早い段階でメンテナンスをしておくことで、テントの買い替えの頻度はぐっと下がります。
ぜひお試し下さい。

テントのメンテナンスのポイント
・汚れを落とす
・乾燥させる
・保管に気をつける
以上の3点に注意をして楽しいキャンプライフを送りましょう。

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