簡単にできるテントのメンテナンス方法と傷の修理方法について

最終更新日:2024/02/17

簡単にできるテントのメンテナンス方法と傷の修理方法について

楽しく過ごした後のテントは、思っている以上に汚れています。そして焚き火の飛び火などで開いた穴も放置するとテントが使えなくなるような致命傷になる場合もあります。そのため、大事なテントを長く使うためには日頃のメンテナンスはとても重要です。
この記事では簡単にできるテントの掃除方法やメンテナンスの重要性、そしてテントの洗い方や干し方などのポイントをお伝えします。さらにテントの小さな穴の修理方法についても触れていますので、ぜひ一度ご覧ください。

自分でできるテントのメンテナンス

キャンプの重要アイテム「テント」は、キャンプをする度に強い日差しや雨、そして風などに晒されます。
外に置きっぱなしの自転車などが劣化するのと同じ様に、主にアウトドアで使うテントはしっかりしたメンテナンスが必要です。

テントの掃除はいつする?

テントは撤収するタイミングで毎回掃除を行うのがベストです。
掃除をすることでテントをクリーニングに出す時期や、メンテナンスが必要なタイミングが知れます。

【掃除手順】

  1. フライシートを外し、裏返して干しておく
  2. テント内のごみをほうきや粘着クリーナーなどで取り除く
  3. 目立つ汚れを落としテントを干す
  4. ペグやポールなど土で汚れた部分を拭き取る
  5. テントに傷がないかチェックをして収納する

テントを干す場所がない(木がないなど)場合は、テントのドアパネルなどを全開にして通気性を良くしておくと乾燥しやすくなります。
また、フライシートはテント内を掃除する前に裏返してテントの上に干しておくと時間の短縮につながります。

テントのメンテナンスを怠ると

つい面倒で「後でやろう」と思ってしまうテントのメンテナンスを怠ると大事なテントが使えなくなる可能性があります。
代表的な3つのトラブルは以下の通りです。

1.カビが発生する

雨の日のキャンプだけではなく、朝露や結露を放っておくとテントにカビが発生します。

2.経年劣化による加水分解

加水分解はテントの防水のために処理するポリウレタンコーティングが劣化すると起こります。

3.小さな傷が致命傷に

テントに開いたちょっとした傷や穴は気づかずに放置すると大きなものに発展する可能性があります。

テントのトラブルを回避するには

上記の3点をできるだけ避けるには、テントはしっかりと乾燥させる。
そしてできるだけ毎回テントをチェックすることが大切です。

テントが雨により濡れている場合は干す前に布で拭く、また焚き火など火の粉が飛びやすい場所はテントに穴が開きやすいので重点的にチェックしましょう。

テントの洗い方と干し方

ある程度キャンプ場でテントの掃除をして、自宅でしっかりとメンテナンスを行うと大事なテントが長持ちします。

テントを自宅でクリーニングする方法

シーズンオフ前やキャンプ場で掃除ができなかった場合は自宅でクリーニングをする方法がおすすめです。

【洗い方と干し方の手順】

  1. 大きなタライや浴槽にぬるま湯を入れて少量の中性洗剤を溶かします
  2. テントをぬるま湯に入れて軽い力で揉み洗いをします
  3. 軽く水気を切り、水を何度か取りかえてテントをすすぎます
  4. ある程度の水気が切れるまでは濡れても良い場所でテントを干します(お風呂場がベスト)
  5. 庭やベランダなどで直射日光を避けた場所にテントを広げ、しっかりと乾燥させます
  6. 乾燥後は防水スプレーなどをかけておきます

汚れが酷かったり、カビを見つけた時は、中性洗剤を染み込ませたスポンジや布を使い汚れやカビを落とします。
この方法でカビを完全に落とすのは難しいですが、今以上にカビを広げない対策としては有効です。

落とした後は、上記の洗い方の手順で手洗いをすればOKです。
カビは消毒用のエタノールや、漂白剤を使い落とす方法もありますが、テントの生地を傷つけたり、変色をする原因となるので注意が必要です。

また、テントをすぐに乾燥させたくて、自宅やコインランドリーの乾燥機を使うのは絶対にやめましょう。
乾燥機でテントを使うと、テントの金具で生地に傷がついたり(縮む)、洗濯機自体を壊す可能性があります。

テントに穴が開いた時の修理方法

焚き火や炭火の火の粉や、テントのパーツが引っかかりテントに穴が開くことはキャンプをする上で避けようがありません。
大切なのは、テントの穴は小さな内にしっかりと補修をしておくことです。

テントの簡単な修理方法

テントの穴の補修にはリペアテープや補修剤を使う方法が便利です。

〈リペアシートを使った修理方法〉

テントの傷周りの汚れを拭き取り、傷穴よりも大きくカットしたリペアシートを貼ります。

〈補修剤を使った修理方法〉

テントの傷周りの汚れを拭き取り、ブラシなどを使いテントの傷穴を塞ぎます。
補修剤に記載されている規定の時間乾燥させて完成です。

キャンプ場でできるテントの穴の応急処置

キャンプ場でテントに穴を発見したら、自宅で修理をする方法も良いですが、穴の空いている場所に不安を感じるなら応急処置をしておきましょう。
テントをキャンプ場で塞ぐには、補修テープを使う方法がおすすめです。

テントの汚れを拭き取り、穴を塞ぐ様にテープを貼付します。
補修テープを使った応急処置は1〜2泊程度のキャンプなら、虫や雨水の侵入が防げます。

テントの煙突穴周辺の修理

冬キャンプに活躍するストーブは、煙突穴の付いたタイプのテントを使う方が多いと思いますが、自前のテントには煙突穴がないけれどストーブを使いたい方もいると思います。
実際に通常のテントに煙突穴を自作する方法などが紹介されていますが、しっかりとした対策をしないとテントに穴が開いたり、焦げるなど取り返しのつかない状態になります。

このようなトラブルを防ぐためにもストーブを使う時は煙突穴のあるテントを選ぶことが一番の方法ですが、もし自作の煙突穴でテントに穴が開いてしまったら、範囲が少なければ、上記の方法で補修が可能です。
しかし、穴が大きい場合は自分で修理をするのはかなり難しいので、プロに修理をお願いするのが無難です。

テントが色あせてきたら

経年劣化によりテントが色あせてしまったら、テント専用の塗料を使ってテントの塗装をしましょう。
テント専用の塗料は、ホームセンターなどで販売されていますが、使えるテントの素材などは限られていますので、購入をする前に自前のテントで塗料が使えるかを確認しておきましょう。

テント用の塗料はカラー展開が豊富なので、お使いのテントの色に近いものを選ぶ、もしくは全く違う色にイメージチェンジをしてみるのも良いでしょう。
また、テント用の塗料は色あせ対策以外にも、好きなデザインをテントに描きたい時にもおすすめです。

強風時のテント対策

テントの傷は強風時の飛来物、または焚き火や炭火の火の粉の他、テント自体が飛ばされて傷が付いたり、壊れたりします。
そのため強風の日のキャンプはテントが飛ばされない対策が重要です。

強風の日のテント対策法

林間サイトにテントを設営する

見晴らしの良い場所や風通りの良いサイトは何も障害物がないので、常に風通しが良く、突然の強風に見舞われる可能性があります。
そのため風の通りを妨げる効果のある林間サイトがおすすめです。

テントの張り方を考える

テントを張る時は、ペグ打ちと張り網をしっかりと固定します。
場合によってはペグをスチール性のタイプに交換する、もしくはテント用の重り(ウエイト)を使う方法もおすすめです。

テントの向きに注意をする

テントの入り口を風上に向けて設置をすると、テントを開いた時に直接強風を受けてしまいます。
できるだけ入り口を風下に向けて設置をしましょう。

テントのメンテナンスはプロに任せる

自宅ではテントのクリーニングができない、または自分で補修するには大きく開きすぎてしまったテントの穴、テントを乾かす場所がないなど、環境によっては自分でテントのメンテナンスをするには限界があります。
このような時には、テントのメーカーやブランドのメンテナンスサービス、もしくはテントのクリーニングを専門に行っている業者を利用するのが便利です。

メーカーやブランドによってメンテナンスのサービス内用は異なりますが、テントの修理、クリーニングや乾燥、パーツの修理や点検と補修を行っています。
またテントのクリーニングを専門としている業者は、撥水やカビ防止加工などオプションで加工方法を選べるので、依頼をするときは料金やサービスなどを比較してみると良いでしょう。

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