オールシーズン楽しむ方が増えているキャンプですが、昼間のアクティビティを充実させるためには良い睡眠は欠かせません。
荷物を少なくするためにも、昼間の服装と寝る時の服装は同じではだめなのでしょうか。
この記事では、テント泊でも快適に熟睡するための服装を、シーズン別にご紹介します。キャンプで寝る時に適した服装を知りたい方のお役に立てば幸いです。
キャンプで寝る時の服装
大自然のなか、さまざまなアクティビティが味わえる楽しいキャンプ。
非日常な開放感がいっぱいのキャンプですが、眠る時も普段の環境とはまったく違います。
キャンプで寝る時は、キャンプに適した格好で快適な環境を整える必要があることを覚えておきましょう。
自宅で過ごすのと違い、キャンプ泊では朝晩の激しい気温差を直に感じます。
キャンプで寝る時の服装は、通気性と保温性に優れた化繊素材の衣服で体温を調整することが大切です。
寝る時の服装と昼間の服装を分けた方が良い理由
極力荷物は少なくしたいキャンプ。
寝る時も昼間と同じ服装でいいのでは?と思っている方も多いかもしれません。
特にキャンプなどアウトドアのイベントでは、動きやすい服装をしているため、このまま寝てしまっても問題なさそうに感じてしまうのも無理はありません。
しかし、寝る時の服装と、昼間着ていた服装は分けることをおすすめします。
その理由は、「汗冷え」です。
汗冷えとは、汗が乾く時に熱が奪われ、体の冷えにつながってしまう現象のことです。
活発に動いている時は暑くても、汗が乾く時に急に寒く感じたことはないでしょうか。
肌に汗を残したままにしておいたり、汗で衣類が濡れたままにしておくと、体温が急速に奪われる危険性があるのです。
一日中動き回っていた衣類には、自分が思うよりも大量の汗が染み込んでいるものです。
バーベキューや焚き火の匂いなども染み付いているかもしれません。
衣服を取り替えずそのまま寝てしまうと汗冷えし、就寝中に体調が崩れてしまう恐れがあります。
着替えず寝てしまうと昼間のバーベキューなどの匂いが、寝袋などにも匂いがうつってしまうこともあるでしょう。
体調を崩してはせっかくのキャンプも楽しめないですし、無理して活動しても冷えた体では思うように体が動かせなくなり、転倒など思わぬ事故を招くこともあるかもしれません。
汗や匂いをたっぷり吸った昼間の衣服と寝る時の服装は、健康を維持して快適にキャンプを楽しむためにも、しっかり分けることをおすすめします。
シーズン別キャンプで寝る時の女子向けの服装
寝る時の服装と昼間の服装を分けた方が良いと先述しましたが、では具体的にどのような服装がテント泊で快適に眠れるのでしょうか。
共通していることは、汗がすぐに放出されるように通気性と透湿性が高い素材の衣服を着用することです。
以下に、キャンプで寝る時の女子向けの服装をシーズン別にご紹介します。
春夏
3月から5月にかけて春は暖かくなってきて、キャンプで寝る時ももう薄着でも良いかと思われる方も多いでしょう。
しかしながら、一見暖かな春であっても、肌を露出して寝ることはおすすめできません。
その理由は、朝晩の冷え込みと虫。
日中は暖かくなりますが、まだこの季節は朝晩の冷え込みがあります。
特に山などのキャンプ場は寒暖差が激しいもので、冷え込みで体調を崩さないよう、薄手でも長袖長ズボンや、羽織れるものを用意するのがおすすめです。
また、山の中では蚊やブヨが夜から朝にかけて活発に動き出します。
蚊の中には夜行性のものもいるので、春夏といえど肌の露出をしない服装をしたほうが良いでしょう。
虫除けには、蚊取り線香や虫よけ剤の使用、食べかけの食品を出しっぱなしにしないなども効果的ですが、一番の対策は、肌を露出しないことです。
夏のキャンプで日中は半袖半ズボンを着ていても、虫の動きが活発になる夕方からは長袖長ズボンを着用しましょう。
腕や首筋ももちろんですが、足首も肌を露出しないように、靴下をはいたりして工夫することが必要です。
キャンプで寝る時の服装もきちんと感を出したい女子は、ストレッチ性の高いオールインワンや、ゆったりしたルームウェアを着用しても良いでしょう。
モンベル フリーズパンツ
モンベルでは、冷感機能と伸縮性に優れた素材のボトムスを販売しています。
薄手なので夏場でも快適に使用でき、虫や冷え対策にもおすすめです。
秋冬
9月から11月にかけて、秋は日中と夜間の寒暖差が大変大きくなります。
特に、標高の高い山場にテント泊をすると、夜間はまるで冬場のように冷え込むことも多いです。
秋冬のキャンプで寝る時は、なによりも冷え対策がポイントになってきます。
とはいっても、寒いからと厚手のものを何枚も重ね着することは得策ではありません。
何枚も重ね着して寝ると、汗が蒸発しにくくなり熱が発散されないので、寝苦しくなります。
また、寒いからとアウターなどを着て寝ることもおすすめしません。
アウターはゴワゴワとしていて身動きが取りづらく、寝心地が悪いため安眠が妨げられます。
では、どういった格好が秋冬のキャンプで寝る時におすすめかというと、インナーに透湿性のあるものを着て、その上に保温性に優れた衣服を着ることです。
また、秋冬のテント泊では足元が大変冷え込みますので、あたたかい靴下も必須です。
その他にも秋冬のテント泊を暖かく過ごすには、敷物や小物にも工夫すると良いでしょう。
マットやブランケットを重ねて敷いて地面からの冷えを遮断したり、湯たんぽを複数使って腰や背中、足元の保温を十分に保つことも快眠に繋がります。
俗に、風邪は襟首・手首・足首の3つの首からひくと言われています。
秋冬のテント泊においても、首筋にはネックウォーマーなどを活用して保温をしっかりすることが大切です。
ノースフェイスアンダーシャツ
ノースフェスでは、吸汗に優れた通気速乾性のアンダーシャツを販売しています。
同素材のロングタイツもありますので、これらを着用した上に手持ちの衣類を着て就寝すると良いでしょう。
キャンプで寝る時の子どもの服装
お子様を連れたファミリーキャンプで頭を悩ませてしまうのが、子どもの寝る時の格好かもしれません。
寝る時はリラックスした格好をさせたいのはやまやまですが、トイレなどに行くことや防寒の面など考えると、パジャマはキャンプ泊に適しているとは言えないアイテムです。
キャンプ泊での子どもの服装は動きやすくストレッチの効いたジャージやスウェット、フリースなどを季節に合わせて着用するのがおすすめです。
春夏は長袖Tシャツにジャージ素材の長ズボン、秋冬は通気性の良い長袖肌着にフリース素材などのスウェット上下などが良いでしょう。
いずれの季節にも上記の服装に加え、靴下やネックウォーマーなどで体温を快適に調節してあげるようにしましょう。
寒いからといってやたらに重ね着させるのは、汗冷えを引き起こすこともあるのでおすすめできません。
子どもは大人よりも汗をかきやすいため、子どもの肌着は大人より1枚少ないくらいが目安と言われています。
子どもの場合も、昼間の衣服とは別に夜寝る時用の服装を用意して、汗冷えを起こさない環境を用意してあげるようにしましょう。
キャンプで宿泊する時の注意点
キャンプ泊の時は、パジャマよりも吸湿性と保温性に優れた服装がおすすめでしたが、その他にもキャンプ泊には留意したい点があります。
- キャンプ場の標高を調べておく
山の中や高原のキャンプ場を利用する場合は、標高を調べて平均気温を把握しましょう。
一般的に標高が100m上がると、気温が0.6度ほど下がっていくと言われています。
キャンプに行く前は平地感覚で衣服を揃えてしまいがちになりますが、高地でキャンプをする場合は事前に気温を調べ、キャンプする場所に合った服装を準備するようにしましょう。
- 汚れても良い服や、安全な服を着る
大自然の中でアクティビティを楽しむと、どうしても衣服は汚れがちになります。
またワイルドな自然の中では、想定外のハプニングも起こりがちです。
おしゃれな服なのでキャンプに着ていきたいと思っても、汚れて困る服は持ち込まないほうが良いでしょう。
汚れても問題のない服を用意しておくと、開放感いっぱいにより安心してキャンプが楽しめます。
注意が必要なのは焚き火で、化繊の衣類は火の粉により簡単に穴があきます。
焚き火を計画している方は、難燃ウェアを用意すると安心です。
- 帰宅用の服を用意しておく
テントの撤収をするキャンプ最終日は、土や泥、朝露や結露などで衣服が汚れがちです。
テントについた汚れはそのままにしておくとカビの発生や匂いの原因になりますので、撤収時にはなるべく汚れをきちんと落としたいもの。
帰宅用の服を別に用意しておくと、汚れてもいいのでしっかりとテントの手入れができるでしょう。