キャンプなどのアウトドアシーンには欠かせないアイテムの一つであるランタン。雰囲気を盛り上げるおしゃれなものから実用的なものまで、さまざまなモデルがリリースされています。
この記事ではランタンの種類や、画期的な機能が付いた便利なランタンなどについて、幅広くご紹介します。キャンプスタイルに合う、お気に入りのランタンが見つかれば幸いです。
ランタンとは
ランタンとは持ち運べるランプのことで、炎や電球から保護するための透明なカバーを持つ吊り下げ式の照明器具のことです。
キャンドルやオイルを染み込ませた芯を光源とするものが一般的ですが、現代では乾電池や太陽電池などを使用したものも多く普及しています。
キャンプなどのアウドドアでの照明として使うほかにも、見た目がおしゃれなのでインテリアとして使う方も増えているようです。
ランタンは電気の供給がストップしても使うことができるので、災害時にも活用できる防災グッズとしても注目されています。
ランタンの種類
ランタンには、LED・ガソリン・灯油・ガス・キャンドル・ソーラーなど、その光源により種類がいろいろあります。
種類によって使い方や特徴なども異なってきますので、以下にご説明します。
LEDランタン
LEDランタンは、電池や充電池を使用し、LEDと呼ばれる発光ダイオードで発光させるものです。
電源には、乾電池式と充電式の2種類があり、乾電池タイプはコンビニなどで手軽に購入できることもメリットでしょう。
一方、充電式はモバイルバッテリーや車のシガーソケットから充電できるモデルもあり、予備バッテリーを持ち歩いたり交換したりする必要がないのが特徴です。
ガスやオイルなどの燃料を使用するタイプのランタンに比べ、スイッチを入れればすぐに使用できるので使い方も簡単です。
LEDランタンは火を使わないので熱くならず、誤って触って火傷をしたり、倒して火事になる心配もありません。
一酸化炭素中毒の恐れもないので、テント内や室内でも安心して使用できます。
またLEDランタンのなかには、搭載されたハンドルを回して手動で発電できる製品もあり、もしもの時に備える防災グッズとしてもおすすめです。
ガソリンランタン
ガソリンランタンとは、ホワイトガソリンを燃料とし、それに点火して明かりを灯すランタンのことです。
一般的なランタンよりも強度があり、光が拡散される範囲が広いという特徴があります。
ハイパワーなものが多いので、大光量が必要なシーンにもおすすめです。
広範囲に照らすよりも下方向を効率的に照らしたい場合は、傘を取り付けて使用すると良いでしょう。
タンク内の空気の調整やマントルの空焼きなどの作業が必要だったり、点火用ライターの差し込み方にコツが必要だったりと、使い方には慣れが必要なので上級者向けアイテムかもしれません。
ガソリンランタンの代表的なメーカーはコールマンで、レギュラーガソリンも使用されているものもありますが、基本的にはホワイトガスが使用されています。
日本のアウトドアメーカーのスノーピークも、2011年にホワイトガソリンを燃料とする「ギガWGランタン」を発売しましたが、現在では廃盤となり入手困難と言われているようです。
希少価値が高まっているギガWGランタンに興味のある方は、メルカリなどの通販サイトをチェックしてみても良いかもしれません。
灯油ランタン
灯油ランタンは、灯油やパラフィンオイルなどの液体燃料により明かりを灯すランタンです。
長時間燃焼するコストパフォーマンスの良さと、キャンドルのような心地よい揺らぎの炎で癒されると人気があります。
芯で燃料を吸い上げるフュアーハンド式が多く市販されており、悪天候のなかでも安定して使うことが可能です。
フュアーハンド式は圧力をかけずに使用するので燃焼音がしません。
静かにアウトドアの夜を過ごしたい方にもおすすめです。
ガスランタン
ガスランタンとは、ガス缶を燃料として使用するランタンのことです。
カートリッジ式になっており、簡単にガス缶を交換できて扱いやすいので人気があります。
ガス缶には、OD缶とCB缶の2種類があります。OD缶はアウトドアでの使用を想定しており、低温環境下でも安定したパワーで燃焼できるのが特徴です。
CB缶は家庭用コンロでよく使われる、カセットガスボンベのことで価格も安く、スーパーやホームセンターなどで手軽に購入することができます。
手始めに気軽にキャンプを体験したいビギナーの方は、CB缶タイプのガスランタンを選ぶのもおすすめです。
ガス式のバーナーやコンロを使っている方なら、キャンプでも共通の燃料を使うことができます。
キャンドルランタン
キャンドルランタンとは、キャンドルの明かりを光源にしたアイテムです。
LEDやガソリンタイプやガス式に比べると光量は控えめですが、揺らめく炎によるやわらかな灯火を楽しむことができます。
UCO(ユーコ)やロゴスなど取り扱いメーカーも多く、さまざまなキャンドルランタンの中から好みのモデルを選ぶことができるでしょう。
ソーラーランタン
ソーラーランタンとは、太陽の光で電力を発電し点灯するランタンです。
電源のない場所でも明かりを確保できるので、キャンプだけではなくいざという時の防災グッズとしても注目されています。
ソーラーランタンを選ぶ時は、連続点灯時間をチェックしましょう。
特に連泊する場合は、晴天ばかりではないことも考慮して、長時間点灯するタイプがおすすめです。
ランタンの選び方
キャンプで使うランタンは、複数用意することがおすすめです。
一般的に、メイン・サブ・テント内用と3つは必要と言われてます。
メインランタン
キャンプ場全体を照らす役割があるのがメインランタンです。
燃焼時間の長いガソリンやガスなど明るい光が出るランタンを選ぶとよいでしょう。
サブランタン
テーブルランタンなどとも言われる、卓上や調理時の手元などを照らす役割があるのがサブランタンです。
サブランタンにはLEDやガスランタンなどの、炎のゆらぎを演出できる雰囲気のあるタイプを選ぶのがおすすめです。
メインランタンよりも暗めのものを選びましょう。
テントランタン
テント内での持ち歩きや就寝時に使うテントランタンは、火事や一酸化炭素中毒の危険を避けるためにも、LEDタイプのランタンを選ぶのがおすすめです。
足元を照らせるくらいの、光量が小さめのが良いでしょう。
ランタンのなかには、テントランタンとしても便利に使える、懐中電灯にもなるランタンがあります。
そのほかに便利な機能が付いているランタンもありますので、あわせてご紹介します。
懐中電灯にもなるランタン
キャンプでは、懐中電灯とランタンの両方を使うことが多いですね。
その際、両者が一体化していると荷物も少なくなり便利です。
ランタン型になっている懐中電灯や、2way式で兼用になっているものも数多くありますので、おすすめのものをご紹介します。
マグライト ML25LT
マグライトは、アメリカ生まれの懐中電灯ブランドです。
ハンディライトといえば、マグライトを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
こちらのML25LTはキャンドルモードを搭載しており、ランタン代わりにもなるアイテムです。
エレコム DE-M20L-3350
エレコムのDE-M20L-3350シリーズは懐中電灯でありながら、ランタンとしても使用できるバッテリーを搭載しています。
防災安全協会により、防災製品等推奨品にも認定された品質ですよ。
SOSモールス信号パターンを点滅させることができ、水を入れたペットボトルに取り付ければ、明るいランタンとしても使用できます。
ニトリ LED2WAYランタン
ホームセンターのニトリでも、懐中電灯になるランタンを購入することができます。
二トリのLED2WAYランタンは明るいLEDライトを搭載し、手で持って懐中電灯として使うことも、置いたり吊るしたりしてランタンとして使うこともできる2WAYランタンです。
キャンプ時のランタンとして使うことのほかに、非常時の懐中電灯としても幅広く活用できます。
コストコ カスケードマウンテンテックポップアップLEDランタン
コストコで購入できるカスケードマウンテンテックのポップアップ式LEDランタンは、持つ・置く・掛けるの3通りの使い方ができます。
明るさも、常夜灯・低輝度・高輝度など複数のモードを選択することが可能です。
明るいLEDライトですが、まぶしさを軽減するためのカバーがついています。
このカバーは取り外しが可能なので、自分の使い方に合わせて好みの明るさに調整できます。
また、防水仕様になっているので、雨の日でも安心して使うことができるでしょう。
スピーカーにもなるランタン
アウトドアでも音楽を楽しみたい方には、スピーカーにもなるランタンはいかがでしょうか。
LEDランタンの中には、Bluetoothスピーカーを搭載しているアイテムもありますよ。
荷物を少なくしたい場合にも便利ですよね。
キャンプなどのアウトドアだけでなく、ご自宅でも活躍すること間違いなしのLEDランタンスピーカーをご紹介します。
アラジン ランタンスピーカー
暖房器具やトースターなどで知られるアラジンが販売する、LEDランタンスピーカーです。
ルミエールランタンのように、無段階に光量を調整できます。
コールマン 360°サウンド&ライト
コールマン好きには、たまらないスピーカー付きLEDランタンです。
最大輝度は400ルーメンなので、テーブルやテントの中で使うのに十分な光量でしょう。
光量は3段階で調整できるので、シーンに合わせて使えるのが嬉しいですね。
ソニー グラスサウンドスピーカー
Bluetoothイヤホンも人気のソニーから、LEDランタンスピーカーが発売されています。
ソニーのクオリティ高い音質と、キャンドルのように揺らぐ温かみのある明かりを楽しむことができます。
光を音楽に連動させることもできるので、音と光に包まれる至福の時を過ごすことができるでしょう。
虫除けにもなるランタン
ランタンのなかには、虫除け効果のあるランタンがあります。
煩わしい虫に悩まされる夏場のキャンプなどには、積極的に使いたいアイテムです。
「虫除け ランタン」で検索すると、ランタンに搭載された誘虫灯が虫を引き寄せ、電気ショックで虫を撃退できるといったランタンをたくさん探すことができます。
一例をご紹介します。
・NICOH(ニコー) LED殺虫ランタン
・SOTO(ソト) 虫の寄りにくいランタン
・UJack(ユージャック) 蚊取りLEDランタン
そのほか、ランタンに使うオイルに虫除け効果があるものもありますよ。
虫除け効果のあるパラフィンオイルなども販売されていますので、オイルランタンを使用している方は虫除けオイルを入れて虫を避けることもできるでしょう。
ランタンハンガーを手作りする方法
ランタンハンガーとはランタンを吊り下げるための道具で、支柱やポールに固定して使用します。
ランタンスタンドよりもコンパクトですが、高い位置にランタンを固定できるので、手を放しても周囲を明るく照らすことができるのが特徴です。
ランタンのほかにもゴミ袋や調理器具などいろいろなものを吊り下げることができるので、アウトドアシーンで活躍するアイテムになります。
この便利なランタンハンガーを、手作りする方法をご紹介します。
用意するものは100均などで販売されている、MサイズのS字フックのみ。
このS字フックを、手の力で曲げて好きな形のランタンハンガーにします。
長めのランタンハンガーを手作りしたい方は、クリーニングに出した時に付いてくる針金ハンガーを変形させて好みの形にしても良いでしょう。
まとめ
ランタンにはさまざまな種類があり、音楽が聞けたり虫除け効果があったりと機能的で便利なものがたくさんありました。
使用シーンを想定してランタンを選ぶことで、ご自分に合ったモデルを探しやすくなりますよ。
お気に入りのランタンが見つかれば、キャンプでもご自宅でも楽しむことができるでしょう。
この記事がランタン選び参考になれば幸いです。