桜や芽吹く花を見ながら楽しめる春のキャンプ。さわやかな風と澄んだ空気の中での春のキャンプは過ごしやすく快適です。しかし、まだまだ春は昼夜の寒暖差の激しい時期でもあり、外で1日を過ごすのであれば、寒さ対策が必要です。
そこで、春のキャンプを予定されている方にお役に立てる、服装やおしゃれのポイント、寒い春の夜をテントで過ごしたり寝る時の服装などをご紹介していきます。
春のキャンプの服装の目安は平均気温と体感温度
天気が変化しやすい春のキャンプは、空模様の他にも気温の変化が服装を決める目安となります。
日中はぽかぽか陽気でも夜にはぐっと気温が下がったり、たとえ晴れていて気温が高くても風が強いと体感温度は低くなります。
一般的に風速が1メートルで、体感温度は1度低くなると言われているので、風の強い日は予想の気温よりも低いと考えておくと良いでしょう。
また、スマホの天気予報のアプリなどには体感気温がわかるものもあるので、このような便利な機能を利用すると良いでしょう
それでは春にキャンプをするときには実際にどのくらいの平均気温なのでしょうか。
日本では桜の開花時期が約6カ月ほどの開きがあるので、気温の差も各地で異なります。
東京を中心とした関東の4月の平均気温は5~10度前後、北海道や東北地方は0~5度前後、東海地方よりも南下すると5~10度前後、九州や沖縄方面では10度をを超える地域もあります。
これが3月ならば低く、5月のゴールデンウィーク時期や6月に入ると高い気温となります。
ただし、多くのキャンプ場は山の中や水辺の近くなど自然の多い場所にあるため天気の変化や寒暖差があり、それに合わせた服装が必要です。
このようなことから、春のキャンプは寒さ、暑さの両方に対応できる服装が大切です。
キャンプ場の天気を調べる時には、キャンプ場に特化した天気予報のサイトがとても便利です。
日本気象協会の「tenki.jp」では全国のキャンプ場の天気予報を知ることができ、地域ごと、キャンプ場名での検索が可能です。
春のキャンプを快適に過ごす大切な服装のポイント
先述の通り、春のキャンプは天気の変化が起こりやすくなります。
この変化に対応できる服装の1番のポイントは「重ね着」です。
キャンプをする地域にもよりますが、日中は気温も過ごしやすく、テントを設置したり、遊んだり、動く事が多くなるので、とにかく動きやすく、夏のキャンプに近い服装でも問題はありません。
しかし、日が落ちる少し前には、徐々に気温も低くなるので上に一枚羽織れるものが必要です。
さらに夜も更けると寒さは増してきますので、その上にもう1枚重ね着をして防寒をする必要があります。
このような重ね着をおすすめする最大の理由は、重ね着をする事により、衣服と衣服の間に空気を溜め込み、体温を下げにくくなる効果があるためです。
また、あまり寒くない夜や、汗をかくほど暑く感じた時は1枚ずつ脱いでいけば良いので体温管理にとても向いています。
それでは、春のキャンプだけではなく、秋や冬にも使える重ね着のポイントを3つご紹介します。
ポイント1
ベース(下着)
ベースの目的は汗が冷えたり、蒸れたりすることを防ぐことです。
そのため、ベースに最適な素材は吸湿性や速乾性に優れたものがおすすめです。
ポイント2
ミドル(中間着)
ベースの上に着る服です。
ベースと同様に蒸れにくいものや、保温性のあるもの、または動きやすいものがベストです。
気温に応じて保温性のある素材や、動きやすいものを選ぶと良いでしょう。
また、さらに上に羽織ることを考えてあまり厚手でもこもこしたものは避けましょう。
ミドルはすぐに脱いだり着たりできるジップつきのタイプがおすすめです。
ポイント3
アウター(上着)
1番上に羽織るジャケットです。
防風や防水、透湿性のある機能があるものがおすすめで、急な悪天候にも対応できるので必ず持っていきましょう。
このように、重ね着のポイントを抑えて、変わりやすい春の天気の中で快適にキャンプを楽しみましょう。
春のキャンプの服装におしゃれにするアウトドアブランド
アウトドアブランドのファッションは、登山や釣りなど、アウトドアに適した機能や素材で作られていることが多いですが、最近ではタウンユースにも使えるデザインが多く、キャンプの時だけの特別な服装ではなくなってきています。
わざわざキャンプのために服をそろえるのは・・・とためらっている方も、普段の服装と同じ感覚で着てみてはいかがでしょうか。
アウトドアウエアで人気のブランドは多数あり、ウエアだけではなく、キャンプ用品や、ファッション小物なども多く、トータルでコーディネートをする方も多くいます。
それでは、キャンプ服をおしゃれに見せることのできるアウトドアブランドをいつくかご紹介します。
ザ・ノースフェイス
アウトドアの定番ブランドの1つです。
アウトドアシーンのみならず、街中などでロゴ入りのTシャツやパーカーなどを見かけた方も多いのではないでしょうか。
中でもザ・ノースフェイスのアウターはとても人気があり、防風や防水性の機能はもちろん、デザインやカラーもバリエーションが豊富です。
コロンビア
色の使い方が絶妙で、ストリートファッションを感じさせるデザインが特徴の1つでもあるコロンビアは、オリジナルのデザインや機能性を持ちながらも、コストパフォーマンスの良さが人気の秘密と言えます。
モンベル
日本のアウトドアブランドです。
1975年の創業以来常に進化を続け、海外からの人気も高まっています。
アウトドアウエアの他にキャンプ用品なども充実したラインアップでトータルでそろえてみてはいかがでしょうか。
パタゴニア
環境に配慮をしたサステナブルな素材でウエアを作った先駆者のパタゴニアは、シンプルで機能性のあるデザインが人気です。
流行に左右されないデザインは、どのような服装にも合わせやすく、キャンプからスポーツシーンまで幅広い着回しが可能です。
チャムス
ブービーバードのロゴが印象的なデザインのチャムス。
ポップでカジュアルなデザインやロゴが子どもから大人まで人気のある秘密です。
定番商品の軽量なジャケットはジョギングなどで使われる方も多いです。
代表的な5つのアウトドアブランドをご紹介しました。
同じブランドで統一感を出したり、いろいろとブランドを組み合わせておしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか。
アウトドアブランド以外も
アウトドアを専門としたブランド以外にも、アパレルブランドやスポーツブランドなどのウエアも春キャンプにおすすめの服装がたくさんあります。
特にインナーやミドルは、機能性のあるものも多く、デザインも充実しています。
ただし、アウトドア風のジャケットなどは、デザインとして作られている場合もありますので素材や機能などをしっかり確認した方が良いでしょう。
ユニクロ
リーズナブルなアイテムの多いユニクロは、小さくまとまるアウターや、機能性の高いインナーがトータルでそろえられます。
特に、ユニクロで春用のキャンプの服を選ぶのであれば、「ヒートテックインナー」や「エアリズムインナー」がおすすめです。
ヒートテックインナーは1枚でも暖かく、エアリズムインナーは汗を素早く乾かす吸湿などの機能に優れています。
また、コンパクトにまとまるウルトラライトダウンなども、キャンプの朝晩の冷え込みの対策に便利です。
ユニクロで全てのキャンプ用の服をコーディネートするなら、インナーはヒートテックインナーとエアリズムインナーに、ミドルは、長袖のシャツやトレーナ、フリース、またはウルトラライトダウンコンパクトベストなど、アウターにはウルトラライトダウンジャケットやシームレスダウンショートコートを組み合わせると春の寒暖差に対応できます。
ボトムスは動きやすいカーゴパンツやチノパン、サロペットなどの動きやすいタイプがおすすめです。
ただし、バーぺキューなどをする時には、耐火や防火の機能がついてない商品も多いので気をつけましょう。
ワークマン
最近では、ワークマン女子というワードも聞くことの多いワークマンは、作業服としてのイメージばかりでなく、アウトドアのシーンで使えるアイテムが豊富にそろっています。
ワークマンのウエアは機能性に優れているのにもかかわらず、とてもリーズナブルな値段で買えるところが最大の魅力で、シンプルなものからカラフルでおしゃれなデザインも選べるところが人気の秘密です。
春のキャンプで役立つワークマンで揃えられるアイテムは、高い耐水圧と透湿度のレインウェアや、レインストレッチパンツの他に、防風と防寒機能のついたストレッチ素材のジャケットなどがありますが、1番のおすすめは、焚き火に強い難燃ジャケットです。
せっかくおしゃれをしていても焚き火の火が飛んで穴が開いてしまったりすることもキャンプでは多く、小さなお子様がやけどをしてしまう可能性も考えられます。
そこで活躍するのが、ワークマンの難燃ジャケットです。
ワークマンの難燃アウターには、ポンチョ型のコットンキャンパーや、高撥水アノラックパーカーなどがあり、大人から子どもまでサイズ展開も豊富なので、ご家族みんなでそろえられる所も人気です。
家族それぞれにおすすめする春キャンプのおしゃれな服装
これまでにご紹介してきたように、春のキャンプは天気に左右されやすいので、暑かったら脱ぐ、寒くなったら着込むことを前提とした服装が大切です。
だからと言って機能性があるものをかき集めて着てしまっては、おしゃれには見えません。
普段は服装に無頓着なパパも、日常で忙しいママも、とにかく動き回るお子様も、おしゃれで、キャンプが楽しくなるような服装をしてみませんか?
春のキャンプにおすすめのメンズのコーデ
テントの設営やコンロの火起こし、重い荷物を運んだり、またはキャンプ場までの運転までをこなすことの多い男性は、とにかく動きやすい服装がベストです。
また、いろいろと作業をすることを考えると、ポケットの多いボトムスや、火が飛んでも比較的解けにくいコットン素材のTシャツがおすすめです。
日中はコットンの長袖、または半袖のTシャツにカーゴパンツやサロペットなどを合わせ、寒くなってきたら、フリースやシャツ、マンウンテンパーカなどを羽織ればOKです。
メンズのキャンプファッションのポイントは、服装に使う色の数をできるだけ抑えることです。
服に使う色を2~3種類の色で抑えることで、全体にまとまった印象に見えます。
春のキャンプにおすすめのレディースのコーデ
家事、子育てに毎日忙しい女性にぜひ試してほしいコーデは、いつもとは違うテイストの色を選ぶことです。
普段の生活ではあまり着る事のないピンクやオレンジなどのビビッドカラーや、ネオンカラーなどをテーマカラー、もしくはポイントとして取り入れてみませんか?
もちろん、男性と同様に動きやすい服装がマストですが、インナーやレギンスなどをいつもとは違う色や柄にするだけでも特別感のあるコーデができます。
レディースのキャンプファッションのポイントは、山ガールファッションを参考にすると良いでしょう。
山ガールファッションは、おしゃれでありながら、山登りをするために動きやすく、機能性も兼ね備えたコーデが多く、重ね着を基本としたファッションが多いのでとても参考になります。
また、インナーなどはカップ付きのものを選ぶと、着替えが難しい時などに便利です。
春のキャンプにおすすめの子どものコーデ
キャンプに来た子どもは、普段とは違う開放感でいつもよりも元気に走り回ったり、遊んだりととにかく汗をかくことが多くなります。
いくつか着替えを持っていくことはもちろんですが、転んだり、火が飛んでもけがをしないように、できるだけ丈の長いボトムスや、先ほどご紹介したワークマンの難燃アウターを活用しましょう。
子どものキャンプ服をおしゃれに見せるポイントはパパやママとのコーデをリンクさせることです。
例えば、服のブランドを一緒にしたり、ボトムスやトップスの色を合わせたりなど、全くのお揃いではなくても、テイストを合わせる事でとてもおしゃれに見えます。
上記でご紹介したアウトドアブランドや、ユニクロ、ワークマンではご家族みんなでそろえられるサイズ展開、またはデザインが豊富です。
キャンプに合う服が何もないのであれば、家族でおそろいのコーデをしてみるのはいかがでしょうか。
しっかりと対策をしておきたい春のキャンプの夜の服装
日中や朝晩の服装は、脱ぎ着のしやすい重ね着スタイルでさまざまな天気に対応できますが、春のキャンプで悩むのが寝る時の服装です。
春のキャンプでは寝袋や毛布などを持っていくことが多くなります。
また、電源が確保できるサイトではホットカーペットや電気毛布などが使えるので、家で寝る時の服装でも十分ですが、そうでない場合は防寒対策が必要です。
寒さ対策で効果があるのは、先ほどご紹介したユニクロのヒートテックインナーの上下、保温性と通気性のあるフリースを活用することです。
ヒートテックには、Tシャツの他に靴下やタイツなどもありますので、これらのアイテムをフリースと組み合わせて寝る時の寒さ対策はばっちりです。
服装の他にもテントの床に厚手のアルミシートや毛布を敷いたり、湯たんぽを使うなどさらに防寒対策をすると快適に夜が過ごせます。
春のキャンプの服装に合わせたいアイテム
これまでは、春のキャンプでの寒暖差に対する服装の対策方法やおしゃれに見せるポイントなどをご紹介しましたが、ちょっとしたアイテムを使う事で天気の対策、おしゃれに見えるポイントなどを最後にご紹介します。
ストール・マフラー
寒さを感じたら、重ね着をすることと、首元を温めることで体温を保つことができます。
ストールやマフラーは気温の状況によってすぐに取り外しがしやすいので、何枚か持って行くと便利です。
ストールやマフラーを使っておしゃれに見せるポイントは、色使いと巻き方です。
服装の差し色に使ったり、巻き方を工夫するだけでおしゃれがランクアップします。
帽子
首元と同様に帽子も体を暖める効果が期待できます。
日焼け防止につばの広いもの、また防水機能がついている帽子などもおすすめです。
冬のゴルフ用品売り場で見かけるサンバイザーとニット帽がセットになっているものは、日中はサンバイザーのみ、寒くなってきたら、ニット帽をセットして使えるので、寒さ対策にはおすすめの帽子です。
ストールやマフラーと同様に帽子も服装の差し色として使うアイテムとしておすすめです。
ブランケット
ブランケットは膝にかけることはもちろん、腰に巻いたり、床に敷いたりできる万能なアイテムです。
収納がコンパクトで、保温性の良い機能のブランケットも多いので、ぜひ持って行きましょう。